5/5、実家の十勝に帰った。
母が「明日、何処に行く?紫竹ガーデンでも行く?」
と聞いてくるので、「畑の花より、野の花が見たいなー」と私は言った。
おそらく母の目がキラっと光ったに違いない。
母が「先日山菜採りに行ったとき、奥の方にはたくさん咲いてたよ」
という。へー。「じゃ、行く行く」
車に積んであった長靴と軍手、汗拭き手拭いを持って、両親と3人で
「旅来(たびこらい)」へ行った。
(たびこらいは、昔、渡船場が有ったところ)
父の運転で、かなり奥に行く。
林道脇には早くも野の花の群生だ。
たどり着いたところは、とある牧草地。
その入り口付近に車を止めて、牧草地の縁を歩く。
「そんなに遠くないから」というのに、ずいぶん歩く。
十勝の牧草地って広いからね、目に見えるところでも、すんごく遠い。
牧草地からけものみちを通って(^^;)、大藪の中を藪こぎ・・・・。
エゾエンゴサク・ニリンソウ・キクザキイチゲのお出迎え。
写真を撮っていると、両親は行者ニンニクを採っている。
かなり太いものだ。
道無き藪こぎはしないので、どんどん奥に行く両親が心配である。
「ほらほら、カタクリ咲いてるよ」
「あ、ホントだ」
キバナノアマナ・ネコノメソウなど、お馴染みの春の花が咲いている。
もう、たくさん撮ったからもういいよ。
土地勘の無い私は、早く帰りたくてしょうがない。
その時母が「見分け方教えてあげるから、まこも採りなさい」と
買い物袋を渡され、コゴミを採ることに・・・(^^;)。
ここでようやく気がついた。
両親は「野の花」をエサに山菜採りに来たかったのだ。
高齢の両親とは思えぬほど山の中で機敏に動く。
行者ニンニク・コゴミの他に、フキ・ウドまで採っている。
あなた達は野生動物ですか?
買い物袋3袋の山菜いっぱい。
帰ってきたら父はパークゴルフに行き、今採って来た山菜を
仲間にお裾分け・・・・。
いやいや楽しかったけどさ。
その日は行者ニンニクの卵とじとコゴミの酢物合え、ウドの酢みそ和え
と、山のご馳走に舌鼓を打つ。
新緑の中を歩いているという、春になった幸せを感じたのでした。
振り返ると新緑の中を歩いていた母のジャンパーは
エゾエンゴサク色でした。