忘れないように、備忘録。(ものすごく映画本編のネタばれあります。未見の方は、覚悟の上でどうぞ。)
いずれちゃんと考えて書きたいですが、今は時間がないので陳謝。
・ハリソンの評価が高いのは、JJ監督や脚本陣によるハリソンの人物造形、BC(ベネディクト・カンバーバッチ)の演技力、演出陣の力、その他諸々によると思うが、度を超して(?)ハリソンに肩入れする人の気持ちの背後には、少なからず、「体制への反発」「独立独歩の人物への憧れ」があるように思う。
・カークやスポック等、宇宙艦隊側の人物は、実に繊細に魅力的に人間関係も含めて、その人となりが描かれている。だから、そちらに感情移入するのが自然に感じるが、彼らは、「体制側」の人間である、というのは、映画全編を通して、揺らぐことはない。
・カークは一時期干されるが、それでもすぐに復帰する。エンタープライズ号の乗組員とは精神的にもつながりがあり、家族のような関係である。そして、その「家族」は、宇宙艦隊という組織の1つとして、社会全体につながっている。
・ハリソンは、最初からどこにも属していない。彼が属しているのは、価値観と生育歴を共にした、72人の同胞だけだ。
・ハリソンの唯我独尊(釈迦的な意味じゃなくて、曲解した方の解釈ね)的行動は、「組織」という価値観に反発する人、「組織」に属していないと考える人にとっては、非常にカタルシスを感じるように思える。「ハリソン」に仮託するような感想を、少々耳にするにつれて、そんなことを思った。
・だからね。「ハリソンかっけー!」はいいけど、「ハリソンこそ正義!主人公影薄いし!」とか得意げに言ってると、内心の鬱屈を暴露してるようなもんだよ、ってことで、、、(自戒を含めて)
・リーマンのみなさん、心穏やかに過ごしましょう。ところでリーマンにとっても、STIDはカタルシス度、高いっす。
・おいらの一番のカタルシスポイントは、ハリソンが地上に降りてから、何もかも無視して、一直線に走り抜け、最後はゴミ清掃車(空中)に飛び乗る場面です。
(1)群衆の中を突っ切って全力疾走。
(2)交通量の多い道路を躊躇なく横切る。
(3)建物に侵入、反対側の窓ガラス割って突破(!)
(4)発進し始めた清掃車に、ものすごい跳躍力を発揮して飛び乗る(!!)
これら一連の動きが相乗的に興奮を生み、朝の通勤時のフラストレーションを一気に昇華した気分になるほどの、爽快感でした。(←そこかよ!って感じですが、そうです。朝のストレス時、この場面を脳内再生すると、少し腹の虫が治まる。)
・ちなみに、彼の乗った巨大戦艦がサンフランシスコに直撃する場面にも、自分の中の背徳的な破壊衝動が興奮していることを感じました。
・自分のろくでなし加減を、STIDで測った気分。おいら、ハリソンに何でこんなに共感するんだろう、と思ったらこの結論。。。(他人に「ハリソン」好きだと公言せずにいたのがせめてもの救いです)
んでは。錆びずに頑張りましょー。(おいら、理想的役割はボーンズかスコッティ。でもそれにはもっと腕磨かないとな・・・)
追伸:誤解がないように言っておきますが、おいらの、カークやスポックへの感情移入と共感は言わずもがなですので、念のため。(むしろ、宇宙空間に吸い込まれた乗組員一人ひとりにも感情移入する、やっかいな性癖を持っていますので・・・)