二つ星の空

(旧「風からの返信」-11.21.09/「モーニングコール」/「夢見る灯台」/「海岸線物語」)

榊買う 改元前の 日曜日

2019-04-28 22:29:21 | Weblog
柄にもなく一句。
その心は・・・

「日頃不信心で仕事に明け暮れるサラリーマンも、平成最後の日曜日に、ふと改元を思い、ニュースで伊勢神宮の神事を見たことを思い出した。自宅の神棚を見て、枯れかけている榊に気づき、いそいそと近くの花屋に足を運び、榊を買ったとさ。」


そんな夕暮れ。平成最後の日曜日。


おいらは感傷に溺れ、4月の狂騒からようやく我に返り、初めて「風立ちぬ」を家族と観ながら、「この作品もセンチメンタリズムにあふれてるなぁ、、、」なんてことを淡々と感じている。(で、「淡々」とか言いつつ、あえなく泣きながら観てるわけだが、、、)


どうしようもなく、胸をかきむしりたくなるような、むなしさと、憧れと、悔恨と、、、、

なぜ美しいものを追い求めることが、世界を滅ぼしてしまうのだろう。
呪われた夢。救いのない情熱。

それを、時代と呼ぶことは簡単だが、そんな単純な「まとめ」を許さないような、人が生きることの本質的な残酷さと獰猛さと狂気が、血濡れた息づかいの中に、描き出されている。
なんて作品だろう。(こんな感想書いてるおいらも、なんて奴だろう、、、)

出てくる人物達は、皆、とんでもなく理性的で品がいい愛すべき人たちばかりなのにね。その目の奥の「狂気」の鳥肌たつような現実感たるや、、、(うまく言語化できない、自分の脳みその足りなさよ、、、)次郎の澄んだ目の奥にも、健気さと両立する恐ろしい色。


やっぱり宮崎駿監督は、とんでもない化け物のようなクリエーターなんだなぁ。。。改めて尊敬した次第。



10連休は縁がないけど、土日は休めて乾杯、な幸せな週末。
ミイラになりそうだったけど、少々復活できたので、明日も頑張ります。


追伸:「週刊少年ジャンプ」の「チェンソーマン」面白い!
以前感想書いたが、心配通り(笑)の展開でハラハラ楽しませていただきました。
デンジいいよなぁ。健気、っつーか、あの馬鹿さが素直すぎてすげー好きだ。
アキも「デンジかばう」展開を経て、ちゃんと生き延びてよかった。女性陣も皆さん麗しくて、、、(パワーはとりあえず「魔人」枠だから女性陣には入れないが(爆))

今後も理性と狂気の振り子の揺れ具合に期待してるのだ。(ただの狂気だけじゃ惹かれない。この作品のものすごい「堅い」部分が好きだったりするおいら。)

ああ、改元が迫っている。
「良いお年を。」なんて洒落たこと言って退勤していった部下や同僚をうらやましく思う、くたびれた中年でした。
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