あのUber Technologiesが、スペインでヨットサービスを始めるそうです。
スマホで7月26日から受付開始。8月から利用可能とのこと。
既に昨年、Uber boatも開始しているようです。
恐らくこれは、既存のヨットやボートを持っている方が船長となり運行するのでしょう。ヨットは8名までのグループで約28万円。シャンパン1本と軽食付き。
これは、いわゆるライドシェアというより、「旅の移動体験」の新しい提供の形でしょうね。専用の観光船でクルーズするのもありですが、固定したルートを辿るのではなく、希望に基づく個別体験を志向した移動体験になるものと思われます。
これって、今話題のライドシェアの導入の件と似ていませんか?
定期ルートの観光船がバスや鉄道で、行き先を自由に選択できるのがタクシーその他。
そのタクシーは基本は一人乗車(或いは家族や友人と一緒)ですが、どうも仕事の効率が悪いようです。正午頃、駅前で暇そうに同僚とおしゃべりしているタクシードライバーの姿をよく見かけます。
このタクシー1本で、個別移動の需要を賄いたいというのが、国交省とタクシー会社の本音。自家用有償運送というのもありますが、これもタクシー業界のバックアップが必要。
それに対して、Uberの新しいヨット移動サービスは、全く次元が違う話ですね。まず、
1.これにより、新たなビジネスが創出できていること。
2.ヨットの稼働率を上げ、ヨットでの乗車体験を求めている人を引き合わせることによる、利用者とヨット提供者双方の利益が新たに生じていること。
3.移動サービスと、その他のニーズをマッチングさせるという新趣向で、社会体の最適効率化を実現できること。
日本のライドシェア論議は、安心・安全の確保を大義名分として、タクシー会社の下で、奇妙な形で行われることになりました。
しかも、安心・安全については、2種免許を1種より上だと崇め奉ることで確保できると宣言。上のヨットやボートのケースは、2種免許があるのだろうか? 1種免許での経験が十分あれば船長は務まるのではないかと思いますが。(これは未確認)
いずれにしても、日本のやることは石橋を叩いて渡るのはいいのですが、社会全体が良くなる方向へと向かっていないことは明らか。
Uberのようなサービスがどんどんと生まれているのが外国。
例えば、医療機関の予約システムと移動サービスが連動した通院配車システムにより、医療機関へと通う人が増え、輸送コストが40%削減されたという報告などその一例。
日本でも病院へと通いたいが、移動手段が十分ではなく諦めてしまい、病状が悪化しているケースが多いと思われます。こうした社会課題に対して、今回のライドシェアに猛反対しているタクシー業界は、何等かの解決策を同時に提示しているだろうか?
以上です。