ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

台風のこと

2005-09-07 02:25:15 | 日記・エッセイ・コラム
台風14号が九州各地で多大な被害を残したとの事。

九州地方の方、大丈夫だったでしょうか?

東京も場所によってはやばいことになっていたようです。

さて、被害にあわれた方には少し不謹慎な話かもしれませんが、昔私は「台風」を見たことがあります。

いや「見た」というのは正確ではないかもしれませんが、事実を色々な角度で照らし合わせてみると、どうもそのころに見た「あれ」が台風だったようです。

たぶん私が小学生よりも下だったころ、母親、兄、弟と私で鹿児島県に旅行に行きました。

何でもこの旅行、何が原因か良く分かりませんでしたが、母親が「もう我慢できん!家出しよう!」ということで、突然子供をつれ、父の知らぬ間に鹿児島に出かけたというのが真相だったそうなのですが、私には楽しい思い出になっています。

このとき覚えていることといえば、運河らしい場所で、橋が無いので、簡易型の道路のような船が往来し、それを皆が大勢待っているところとか、動物園に行って「羽がやたら剥げているダチョウの姿」とか「でっかいラクダ」がいたこと、広い芝生敷きの旅館の入り口に「イモリが歩いていたこと」などを断片的におぼろげに覚えています。

その道中の中で今も鮮明に覚えているのが、その「ハゲたダチョウ」がいた動物園の帰りに、皆で人口そうめん流しに行ってそうめんを食べ、その帰り道に、鹿児島の広い空に「どでかいお盆に載った豚の丸焼き」の形をした雲が青空に「ぽつんと浮かんでいた」ことです。

その「でかさ」といったら、大空とほとんど同じくらいの大きさで、雲もそれしか見えないのです。しかもその「豚の丸焼き」のバックにはそれはそれは見事な青空が広がっていました。

家族に「あれって豚の丸焼きみたいだよね!」と、タクシーの中で、やたらとはしゃいでいたのを覚えています。

実はその「雲」を見た日、逃げるように旅館を出たのですが、その理由はというと「今日中に台風が上陸するかも」という天気予報が出されていたからだったそうです。

「あの日は動物園(後日「長崎鼻」と判明)に上がると風がひどすぎて、怖くなって帰ったのよね。」とは母親のお話です。

ということは「あの巨大なお盆に載った豚の丸焼き風の雲」は上陸寸前の台風だったのかも?

あの時以来、あれに匹敵するような巨大な不思議な雲は見たことがないのでした。