ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

祝!ベリーダンスと音楽の夜 第150夜 後記

2019-01-30 04:43:22 | ベリーダンス

1月26日(土)は「ベリーダンスと音楽の夜 第150夜」でした。大勢のお客様にお越し頂きまして、誠にありがとうございました!

遂にこのイベントも150回目という節目を迎える事が出来ました。

これもひとえにベリーダンサーの皆様の御蔭です。感謝の言葉以外出て来ません。本当にありがとうございました!

ご出演頂いた、Sham さん、Ayaa さん、Mai さん、Saniya さん、Yurie さん、素敵なパフォーマンスをありがとうございました!

さて、現アラディーンのメンバーそれぞれに「150回目と私」というテーマで短いスピーチを行って貰いましたが、それぞれ視点が違っていてとても興味深かったです。

アコーディオンの絵実さんによると、このペースでイベントを継続すると、200回目に達するのは2024年という事になるようですw

この「ベリーダンスと音楽の夜」というイベントを通じて13年を越え、アラディーンは変化、成長を続けてきた訳ですが、勿論、これまでの過程において様々な困難に直面し、それぞれを乗り越えて来たからこそ得られた成長である、と自負しています。

これからも皆様と共に、更に飛躍・発展を目指して活躍して参りますので、皆様、今年も1年間、よろしくお願いいたします!

1部
Magic Carpet(インスト)
Set El Hosn(Saniya)
Aziza(Mai)
Laylat Hob(Ayaa)
Mashaal(Sham)
Essal Rohak(Yurie)
2部:
飛天(インスト)
Yearning(Mai)
Tchiki Tchiki(Saniya)
Iest Sexy(Sham)
天空の舞(Ayaa)
悟空(Yurie)
Rakkas(フィナーレ)


席に余裕あり!「ベリーダンスと音楽の夜 第150夜」

2019-01-24 19:16:44 | ベリーダンス

今週の土曜日26日(土)は「ベリーダンスと音楽の夜 第150夜」です。まだお席に余裕がありますので、お時間のある方、是非ともお越しください。

今回は、アラディーンらしく、本格的なオリエンタル音楽、東ヨーロッパのジプシー音楽、そして先年リリースした「不死鳥」に収録されているオリジナルで構成されます。

アラディーンのライブでしか聞けない情熱的で、老若男女国籍を問わず、全ての人が楽しめるサウンドと、素晴らしいダンサーさんとの共演の一夜です。

乞うご期待!

1月26日(土)
「ベリーダンスと音楽の夜 vol.150」
@中目黒 楽屋
TEL/FAX 03-3714-2607 
http://rakuya.asia/top.shtml
Open/17:00~ 
Show/18:30~ 2stage
Charge/4,500yen
ご予約はお店に直接お願いいたします。

ベリーダンス /Sham、Yurie、Ayaa、Mai、Saniya

松尾賢/ウード
平井ペタシ陽一/ダラブッカ
安藤亮輔/ベース
佐々木絵実/アコーディオン
ハスィン・ジュベリ/ヴァイオリン


ウードの弦巻部と弦高の調整作業

2019-01-20 23:16:58 | 音楽

新宿にあるトルコ文化センターでサズ講師を務めて、はや2年が経過し、3年目へ突入。始めた頃より生徒さんも増えました。

そして、その後、トルコ文化センターとは関係なく、ウードの生徒さんが出来ました。

今までは、自分のウードの演奏に対して、納得がいかなかった事もあり、師匠である常味さんへの尊敬も兼ねて、教える事を避けていましたが、2017年から取り組み始めたセカンド・アルバムのレコーディングを行う過程で、やっと自身のスタイルと技術の確立をしたと自負した事もあり、ウードを教えるという事も始めようと思った次第です。

さて、レッスン初日、その生徒さんが持参されたのは、エジプトの「Gawhalet El Fan」というメーカーのウードです。このメーカーは、世界的にもダラブッカのメーカーで知られていますが、ウードも作っています。(というか制作家から買い取っていると言った方が良いかな?)

そのウードは、ボディがとても良く出来ているのに、弦を巻くペグが粗悪なものを使っており、また前の持ち主が張ったであろう弦も適当なものを使っていた為、

私が使用している弦と交換し、ついでにペグの具合も調整しようと試みましたが、結局正しい調弦は出来ず仕舞いでした。

理由は、ペグが安い木でできたモノで、更にペグの穴が雑に空けられている為、調弦が安定しないからです。

(↓見るからに安い木に黒い塗料を塗っただけの粗悪なペグ。調弦が安定しません。)

結局、生徒さんがネットで黒檀製の良いペグを購入し、それを使いたいという意向だったので、弦高も含めてリペアをする事にしました。

(写真は、黒檀のペグ、木工パテ。丸刀(穴埋め用のヘラとして使います。)。切り出し刀はパテがはみ出た所を削るの使います。)

(ペグを外したウード。弦はテールピースにつけたままにしておきます。)

まず、黒檀製のペグは粗悪なペグに比べて、通常糸巻部の直径が小さい、つまり細く作られています。理由は、より正確な調弦を行う為ですが、案の定、元のペグ穴は、この黒檀のペグに対して大きすぎて使い物になりません。

そこで、木工用パテを使い穴を小さくし、数日於いて完全に乾かしてから調整。

ペグを挿してみて、きつすぎる所は丸ヤスリで少しづつ削って調整します。

これでも大きすぎて合わない所は再度埋め、乾かして調整を繰り返します。

ペグを挿してみた所。この時点では、綺麗にそろっていますが、実際に弦を張ってみると、それぞれのペグの不具合が判明します。ダメな所は再度パテ埋めして調整します。

その間、ナットと呼ぶ、指板と弦巻の間に置く駒の高さをサンドペーパーで削って低くします。が、この作業はとても根気が要る微妙な作業です。削りすぎるとアウト。

適度な弦高にするには何度も高さを確認する必要があります。

(写真:ペグに弦を巻き一度全部張ってから弦高を確かめてからナットの調節をすると良いです。)

(写真:この高さでも問題ない人もいますが、常味門下で使うナグナガと呼ばれるウネウネしたフレージングを行うには弦高を究極までに下げた方が良いのです。)

(サンドペーパー(粗目)を敷いて削ります。どうしても親指側の部分が先に削れるので、方向を変えながら丁寧に削って行きます。)

(ナットを外したところ。指板もチーク材を使用し結構厚めであるのが分かります。この辺りの作りは丁寧です。)

(はめて見て、弦を張り、高さをみて、削り、という根気のいる作業です。)

結果、弦高は素晴らしく満足いく高さになり、ペグも上手く調整でき、とても素晴らしいウードになりました。

ここで、再度ペグ穴の調整をします。大きすぎた所にパテを塗り、乾かします。

反対側が特に大きすぎるのでここにパテを盛り、一日以上置いて乾かしてペグをはめ込んで出来上がり。

パテがはみ出た所は精密ドライバーのマイナスの歯で削ると良い感じでとれます。

最終的な調整も完了し弦を張り直して完成。我ながら美しく仕上がりました。

こういった作業は、試行錯誤を繰り返して楽器を調整して来た長年の経験が必要であり、根気も入りますが、ある意味、ウードは自分で調整できる分、そのカスタマイズも楽しみの一つです。


2019年1月26日(土)は「ベリーダンスと音楽の夜 第150夜」へ!

2019-01-13 10:58:00 | ベリーダンス

さて、2019年1月26日(土)は、アラディーン主催の月例イベント「ベリーダンスと音楽の夜 第150夜」です。

遂に足掛け13年を越えて遂に150回目に達します。この間多くの方々に支えて頂き、本当に感謝、感謝です。

ともあれ、150回は、アラディーンにとっては「節目」のようなものです。これを機に益々の発展と、素晴らしいショーを行って参りたいと決意しています。

会場の「中目黒 楽屋」さんが、珍しく今月は休んでいたり、早めに営業を切り上げるなどして、予約の電話がつながらないという声を頂きましたが、今後はそういう事はありませんので、皆さん、ご予約をお願いいたします。

1月26日(土)
「ベリーダンスと音楽の夜 vol.150」
@中目黒 楽屋
TEL/FAX 03-3714-2607 
http://rakuya.asia/top.shtml
Open/17:00~ 
Show/18:30~ 2stage
Charge/4,500yen
ご予約はお店に直接お願いいたします。

ベリーダンス /Sham、Yurie、Ayaa、Mai、Saniya

松尾賢/ウード
平井ペタシ陽一/ダラブッカ
安藤亮輔/ベース
佐々木絵実/アコーディオン
ハスィン・ジュベリ/ヴァイオリン


ウードのロゼッタの修理

2019-01-08 22:41:37 | うんちく・小ネタ

5日の常味宅のホームコンサート&新年会で、演奏中にチビッコ達に股割つかれてウードのロゼッタ(ホールに嵌め込まれた透し彫り)に指を突っ込まれて一部が損傷した訳ですが、予想通り、修理は然程難しくなく、直す事が出来ましたw

この特注7コースウードのロゼッタは、多分何かの骨(牛骨?)のようで、木だったらもっと簡単だったのに、こんな所で凝ってどうする?だったら指板にもっと気を使えよ、と独り言を言いながらの作業でしたが、

いつぞや満員電車に乗り込むお客の圧力で、弦巻きのヘッドとネックが外れた時に、修理の様子を記録しておいて役に立った人が居たようなので、こちらも工程作業の写真をアップしておきます。

木のロゼッタならば、もっと簡単でしょうね。

1.先ずは弦を緩めてマスキングテープで留めて作業し易くしておきます。手前に破損したロゼッタの一部が有ります。

 

2.外れたロゼッタをマスキングテープでくっつけて、嵌め込みたい本体部分のロゼッタに接着剤を塗り貼り付けます。

 

3.マスキングテープを使って嵌め込む理由は簡単で、接着剤が乾くまで固定できる上、ホール内に落とす事がない為。
速乾性の超強力接着剤を使いました。

 

4.このロゼッタは多分牛骨かな?凝っている分、折れたら強度が稼げないので、真ん中の部分は多少汚いですが、接着剤を多めにして強度を稼いでいます。多分、次に何かの衝撃が加わったら諦めますw

 

5.丸一日置いて、しっかりと接着した事を確認し、十分な強度が得られたので、そっとマスキングテープを外してロゼッタの修理は完成。

 

6.弦を元に戻して調弦し直して修理完了。実は、ベロベロにした弦を元に戻して調弦を完璧にし直すのが一番時間がかかります。弦が伸びきって、正しい調弦を保持出来るようになるまで、最低でも2時間は調弦してないとダメなのですw