レコーディングから、丸一年経過しましたがw、漸く本格的なトラック・ダウン作業に移り、2曲ほど完成。2日で2曲仕上がるというのは、作業がとても速いのですが、1曲完成するのに最低6時間は要します。
何故そんなに時間が掛かるか分からない方も大勢いると思いますので、説明すると、
今回のアラディーンのレコーディングの場合、パーカッション、ベース、ウードが、それぞれブースに入って、ヘッドホンでお互いの音を聞きながら一緒に演奏して、ベーシック・トラックを録ります。
その後、ベーシック・トラックを聞きながら、アコーディオニストが自身のパートを演奏、それを録音、
同じく、ヴァイオリンを録音して、最後にウードをもう一度採りなおします。
1枚目のアルバムを制作した際、ウードはベーシック・トラックを撮った際の、ほぼ基本的な演奏の物を使った為、アンサンブルを重視した形の音作りになっていますが、正直に言えば、個人的には、少しやり足りなかった感が残りました。
まぁ、その時は、自身の技量も十分ではなかったことも確かですが、ともあれ、今回のアルバムは、ウードの奏法や、演奏内容については、一切妥協をしない事に決めたので、
最後に自身のウードをもう一度撮り直して録音を完成させました。
さて、トラック・ダウンの作業は、別々で撮った各楽器のパートの音を、全体のバランスを取りながら、一つの音にまとめる事なのですが、これが簡単ではないのです。
アラディーンの各メンバーの演奏技術はとても高いので、音を直したり、変えたり、というような作業や修正は、ほとんどありません。
が、やはり別々で撮った音を一つに纏めるのは、音響の知識とか機材の知識や、経験などが必要なので、とても難しいのです。
とはいえ、トラック・ダウンが終わった2曲は、本当に、とても素晴らし出来栄えになりました!
これも、スタジオの持ち主であり、レコーディング・エンジニアであり、パーカッショニストである船本さんの御蔭です。
あと5曲のTDが残っています。次回のTDの作業、実に楽しみです。
(写真は船本さんと作業のブース風景)