やっぱり、TVで観たとき以上の迫力を感じました。
私の友人にも、覚醒剤依存が長く亡くなってしまったのが居ましたが、
その彼も、新たに立ち直ろうと思っても、覚醒剤でボロボロになった体に太刀打ちできず、退院した後、結局部屋で誰にも知られずに亡くなっていました。
お酒に対して、強い、弱いがあるように、ドラッグに対しても強い、弱いがあるのです。
依存症は、れっきとした医療機関による治療が必要な病気です。
愛の力では救えない、というのが水谷の実感したことだ、と言われていましたが、まさにその通りだと思います。
水谷先生の話が面白いな、と思ったのは、悲惨な体験話ばかりではなく、そういった経験を元に、
そういった悲惨な「夜の世界」から如何に脱出するのか、また避けるのか、という実践的な話が豊富だったことも感心しました。
また、話がうまい!
さらに、一番感動した話は、
水谷先生の元に寄せられる「自殺して良いよね」「どうせ自分の命だもの」といった叫びに対して、
「君の命は君の命じゃないよ、君は命を託されているんだよ。」と教えるといったエピソードでした。
そのエピソードに挿入された沖縄戦の話。
壕に逃げ込んだ人々が、次々に投げ込まれる手榴弾から子供達を守るために、手榴弾に覆いかぶさり、自らの命を投げ出して守り抜いた人たちが居たこと。
本当は次世代の命を育んで行く事が、先に生まれたものとしての生来備わった本能なのですね。
水谷先生の語る話の背後には「こういった悲惨の連鎖をなんとか断ち切りたい。」「もっと素晴らしい未来を見せてあげたい。」といった
偉大な愛が感じられました。
理屈云々ではなくて、人間というものは、偉大な魂を持った人間に触れることによって、本来備わる生き抜く力を発揮させることが出来る。
まさに仏教で言うところの「慈悲」の実践だと感じました。
ともあれ、一人の人間として、飾らず、自分の信じる道を突き進む姿に感銘しました。
水谷先生、頑張ってください!
<script type="text/javascript"></script>