ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ベリーダンスと音楽の夜 第五十二夜 後記

2010-08-30 03:26:37 | 音楽
大勢のお客様にお越し頂きまして、真にありがとうございました!

今回は、ダンサー5人、バンド8人、という大所帯。

しかも、今回からレギュラーとして、カヌーンのミッチーが入るということで、果たして、ステージに楽団員全員が、ステージに乗り切るのか?という課題もあり、

新出発を飾るという意味では、なかなか大変な感じでした。

特に、カヌーンは、ウードと同じく、音が小さい!

前回のサムズでは、通常のマイク設定ではアラディーンの出したい音量を得る事もできず、

結局、リハーサルで試してみた、コンタクトマイクを装着するという方法で、音響的に音量を稼ぐ事ができましたが、まだまだサウンド面では課題が残りました。

とはいえ、楽屋でのサウンドは、クリアな感じで音が出るので、そういった環境でカヌーンの音が加わると、より一層アラディーンの出音に美しさを増し、

奏者のミッチーの成長と共に、アラディーンの、今後のサウンドの発展に期待が持てます。

今回も、マレアさん、Namieeさん、shivaさん、三者三様のパフォーマンスで、

マレアさんの生徒さんの、Kayoちゃん、Mariちゃんも、初めての生演奏としては、しっかりと素晴らしいパフォーマンスを披露していました。

「ベリーダンスと音楽の夜」は、いろんな意味で、ダンサーにもミュージシャンにとっても、大きな受け皿になるといいなぁ、と思った夜でした。

アラブ音楽とベリーダンスの宴 vol.2後記

2010-08-28 12:53:27 | 音楽
Izumi Oriental Dance Studio 主催の「アラブ音楽とベリーダンスの宴 vol.2」、満員御礼、おめでとうございました!

Izumiさんの生徒さんもさることながら、くんくんしーら屋さんのなじみ客の皆さんも多数お越しになり、大盛況でした。

特に、今回は、私も楽団レッスンで教えていた、Solana、Furaha、Acaliちゃんの3人が出演ということもあり、

それぞれ悩みつつも、実際のバンドのライブ演奏でどう踊っていくべきか、見たいに試行錯誤しながら踊っていたのが印象的でした。

何でもそうですが、頂点を極めたマエストロでも、始めた頃は素人であり、技術を磨くのは当たり前として、

長年活動していく中での様々な事、トラブルだったり、色んな困難にぶち当たってくる中で、

それを実際に克服して行った経験こそが真の知恵になる訳であって、

以前にも書きましたが、こういった実際のライブバンドとのショーを経験させていくIzumi さんの姿勢は素晴らしいなぁ、なんて改めて思ったものでした。

もうひとつ印象的だったのが、ベリーダンスもそうですが、我々が演奏する音楽、トルコ、エジプト、バルカンのジプシー音楽は、あらゆる世代の人を楽しませることができるのだなぁ、なんて、これまた改めて感じました。

考えてみれば当たり前の事ですが、音楽は元々、特定の世代のためにあるべきものではなく、幅広く、多くの人々の心を豊かにする文化であり、

今回も、50代位の皆さんから「良かったよ!」と言われたりして、改めて感慨を深くしました。

私は、元々ロック・ギターを始めた事から音楽人生を歩み始めたわけですが、その間、吹奏楽、Jazz などを経て今に至ってみると、

なんとなく、ある世代、ある嗜好者に響くだけの音楽を演奏してきた感があり(今もそうかもしれませんが(笑))、

やはり、多くの人々にアピールできるパフォーマンスを提供できるような演奏家でいたいものだ、と思ったのでした。

ともあれ、くんくんしーら屋さんは、様々なジャンルのバンド演奏もあり、美味しい沖縄料理もあり、と、地元でも人気のお店らしく、

我々も、お越しいただいた皆さんと同じく沖縄料理&アジア料理のビュッフェを頂きましたが、本当に美味しかったです。

次回は、また半年後(笑)になるみたいですが、また皆さん、よろしくお願い致します!

写真撮影

2010-08-25 05:56:37 | 音楽
今日は、アラディーンのメンバーの写真撮影をしました。

場所はナムさんのスタジオ。

メンバーは、ヴァイオリンの瑞穂ちゃん、アコーディオンの佐々木君、そして、8月からメンバーとなったカヌーンのミッチーこと、未知子ちんの3人。

特に、アコーディオンの佐々木君は、スタジオ写真らしいものを持っていなかったこともあり、

カヌーンのミッチーは、まだ音大生であり、宣伝用の写真も本格的に撮っていないばかりか、1月前にカヌーンを始めたばかりで、カヌーン奏者としての写真は勿論無く、

瑞穂嬢に至っては「写真と実物が違う」という噂も聞いたこともあり(笑)

更に、CD用のジャケット用の写真も必要となり、

大枚をはたいて本日のフォトセッションとなりました。

さて、ウチのお嬢様方にはプロのメイクさんをつけ、期待して当日を迎えたわけですが、

結果、瑞穂嬢は、この日の為にダイエットして本番を向かえ(笑)、素晴らしい写真を撮ることができました。

元々、彼女は美しく、性格も明るいので、「きっと良い写真が撮れるだろう。」と思っていましたが、

「ケンさん、見なくてイイですから!」

を連発する中、期待以上の惚れ惚れする写真が撮れました。

さて、スケジュールがギリギリな中で、素晴らしいフォトセッションを終え、あっという間に帰っていった瑞穂嬢の次は、カヌーンのミッチー。

まだ20代という、アラディーンの平均年齢を大幅に下げた彼女のフォトセッションは、

ナムさん、私、佐々木君という「オジサン」3人に、ああしろ、こうしろと散々に指図を受け、これまた期待通りの写真を撮る事ができました。

さて、最後に、これまた忙しいにも関わらず撮影に赴いた佐々木君ですが、

本人は、イイ男なのに、見ての通り「まじめ」な上、

アラディーンの中でも、唯一ナルシスト的要素が薄いために、なんとなく「どう撮ってイイか分からナイ」感じがして、

ナムさんに、あれこれと指図する私も、どういった角度で、光がどうの、と考えが働かず、

結局、女性陣に比べると、出来上がった写真を全体的に眺めても、何となく良いのが少なく、

改めて、男は男に興味が湧かないもんだ、なんて感じたフォトセッションでした。

ちなみに、私は教育学部の美術科出身とはいえ、美大を目指していた事もあり、油画でも県美展に入選していた事もあってデザインなどは得意なのですが、

「ケンさんは昭和っぽいのが好きなんですね。」とナムさんに感想を述べられた通り、少し古臭いのが好きかも知れません(笑)。

ともあれ、これで、新メンバーを迎えた新たなアラディーンのメンバーをコラージュした作品が作れます。
Mizuho2010s_5 Michoko2010s_3Sasaki2010_2 

タラフ・ドゥ・トランシルヴァニアを見て

2010-08-15 03:54:32 | 音楽
ご招待に預かり、なんと、一番前のど真ん中の席でタラフ・ドゥ・トランシルヴァニアの5人編成のアンサンブルを見させていただきました。

しかも、ホールに着いた早々、久しぶりに関口義人さんに出会い、色々とお話させていただきました。

さて、会場は、神奈川県立音楽堂「木のホール」という素晴らしい音響のホールでの文字通り生演奏で、久しぶりのマイクを使わないアンサンブルに酔いしれました。

しかし面白かったのは、伝統曲の最初の第1楽章みたいなパートがゆったりとした5拍子(?)だったり、その後エキサイティングなパートになると、突然9拍子になったりと、やはり西洋のクラシックとは違う音楽なんだな、と改めて実感しました。

きっと、これはダンス曲なんだろうな、どんな風に踊るのだろう、なんて想像して聞いていましたが、

今回来日した5人のうち、リーダーでヴァイオリニストの Kalman Urszui と、コントラバスの Aladar Pusztai 以外は初めての日本だとか。

面白かったのは、もう一人のヴァイオリニストで今回演奏した曲の半分のリードを取ったEmil Mihaiu の素朴な出で立ちと、非常に落ち着いた、それでいて正確で素晴らしい演奏と、

こういった舞台にあまり慣れていないというか、素晴らしい演奏を披露したのに、「どうだ!」みたいな、自己顕示をするでも無く、

「どうも」と、ペコリと少し恥ずかしげにお辞儀する姿が非常に印象的で、数人の女性客から「カワイイ~。」と言われていました(笑)。

ともあれ、2007年のラ・フォル・ジュルネに出演していたタラフ・ドゥ・ハイドゥークスを見たときに感じた「どうだ!」みたいな強いエネルギーとは違うモノを感じました。

タラフ・ドゥ・トランシルヴァニアというこの5人編成のタラフは、逆に何でも上手に、しかもジプシー物なら、ジプシーらしく、伝統曲であれば伝統曲らしく表現でき、

公演の後半にKalman が見事に演奏しきったチャルダーシュや、ブラームスのハンガリー舞曲など、洗練された素晴らしい音でした。

しかし、一番前で見ていると、各人の息遣いというか、演奏中の心理状態というものが良く見て取れるもので、

Kalman がリードを取っていた曲の途中、突然、彼が少年のように見えた瞬間があり、きっと大好きだったヴァイオリンを、こうやって小さい時から弾いていたんだな、なんて勝手に想像してみていました。

やはり、訓練された演奏家が出す音を直に感じる事って本当に素晴らしいですね。

自分も、そういう物を人に感じてもらえるような演奏家になっていかねば!と改めて思った良い一日でした。

ベリーダンスと音楽の夜@横浜 vol.14 後記

2010-08-12 02:30:54 | 音楽
0266
今回、急遽、出演ダンサーが変更になり、更に、横浜花火大会当日という、イベント主催側としては最悪の条件ではありましたが、

100名近い方がお越しくださいました!

本当にありがとうございました。

今回は、私の所にダラブッカを学びに来ていた鈴木未知子ちゃんにカヌーン奏者&ダフ奏者として出演してもらいました。

初出演で、本人はかなり緊張していたみたいですが、たった2~3週間の間でオリエンタルの大曲をカヌーンで弾きこなしてもらいました。

さすが音大大学院生です。

色々音響面で難しかったのですが、ともあれ、カヌーンが入ると、サウンドにキラキラした高い倍音が加わるので、いっそうサウンドに豪華さが増します。

今後、彼女にはレギュラー・メンバーとして出演してもらう事が決定しましたので、この第十四夜から、アラディーンは8名編成という、更に大所帯になります。

もちろん、横浜サムズでも、中目黒の楽屋でも8名です。

更に豪華な音をご期待ください!
今回は、アラディーンのフル編成では初競演のペコさん、
横浜サムズ初出演のミラ、
AFRでのライブやスクールの楽隊の指導とか、個人的に仕事をさせて頂いてます、Izumiさん、
そして、毎回、お世話になっています、ルカさんの4人で、豪華なショーを行いました。
ウンム・クルスームや、アブデル・ハリム・ハーフェズなどの大編成サウンドや、ロマの9拍子など、盛りだくさんで楽しんで頂けたと思います。

さて、毎度の事ながら、イベントを行うのも、バンドを維持するのも、相当な労力が要るワケで、結局は「そこに集う人の集まり」なワケです。

勿論、人ですから、合う合わないとか、進む道が変わるとか、色々ありますが、少々ぶつかろうと、何をしようと、「良い物を作ろう」という意思があれば、結果は良くなる、というのが私の結論です。

いままで、随分色んな人と共演してきましたが、共に「良いものを作ろう」という強い意思を感じる人といると、常に無限の発展の可能性を感じます。

それぞれ、各人の道があって、ある時、その方向が違ってお別れする事があるのは当然であり、逆に、それが無いほうが不自然な事のような気がしますが、

ともあれ、良いショーを一緒に作っていきたい人達と共に「ベリーダンスと音楽の夜」を発展させて行きたいですね。

ともあれ、今後とも、アラディーン・フル編成による豪華なベリーダンス・ショーをお楽しみに♪