ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

個人的な世紀の大発見(笑)!

2013-04-17 03:51:21 | 音楽
今日の夕方、長らく自分を悩ませてきた「リーシャ」の使い方の問題が解決しました!!

自分に褒美をとらせたい位です!!

常味さんに学んでから8年の間、ずーっと謎だった事が、「力点が逆だった」と言うことに気づけた事は、きっと、本当にラッキーな事で、個人的は世紀の大発見です!

その世紀の大発見を簡単に表現すれば、今まで「逆に弾いていた」訳です(笑)。

そのまた逆(笑)に慣れるまでに、時間は勿論要すると思われますが、

Ali Sriti 師の「あるフレーズ」を、死ぬほど練習しても弾きこなせなかった、その理由が分かった訳で、

後は反復練習し、必要な筋肉と神経を慣らせていけば、そこに到達するのが分かったのですから、今までより気が楽です。

しかし、こうやって書いてみると簡単な事なのですが、今日の発見が、何故そのリーシャの持ち方で、その角度で弦に当たり、更にその姿勢で弾けるのか、

そして、その形だけを真似て来た為に、今まで、散々、首を痛めたり、腱鞘炎になったりと、体に無理を強いてきたのか、などの、様々な謎が氷解しました。

「たとえば鎌倉から京へは十二日の道なり、それを十一日余り歩みを運びて今一日に成りて歩みをさしおきては何として都の月をばながめ候べき(日蓮大聖人御書全集 新池御書1440P)」

もう駄目かも、と思える時に「歩みを止めない」努力をする事が、本当に大事ですね。上記の大聖人の言葉が思い浮かびました。

持続と追求、自分の姿勢は間違っていなかったし、それこそが大事だ、と改めてそう思いました。


異才ピアニスト、T原君とのリハーサルでした。

2013-04-03 01:28:01 | 音楽
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さて、3月最後の日、31日(日)は、先日から少しずつ発表している、異才ピアニストのT原君とのリハーサルでした。

今日は、アラディーンでもおなじみの、ヴァイオリンの瑞穂嬢が参加。

実は、T原くんの知り合いのヴァイオリニストでは、音の正確さ、リズム、どれも気に入らず、リハ後、断ったそうで、それならば、凄いヴァイオリニストを紹介するよ、

と言う流れで紹介しました。

結果は、T原君にとって大満足だったようで、1曲だけ参加予定が、ほぼ全曲参加になりました。

T原君の今回の新曲群は、難曲ばかりですが、さすが瑞穂嬢、「お、中々難しいですねー。」と初見で弾きこなしました(笑)

やはり、桐朋高校&音大ヴァイオリン科は、凄いですね。

今回は、変拍子の曲がお目見え。以前、T原君がデビュー時に既に書いていた物だったそうですが、その時には、アルバムの全体の雰囲気にはそぐわない為、外したそうですが、

8分の12拍子と、8分の16拍子が入れ替わる・・・、つまり3+3+3+3で進んでいる所が、3+3+3+3+4になり、また戻って・・・という面白い曲です。

私も、最近はトルコの現代スタイルを練習しているので、リズムのフレーズでの面からも、もっと面白くなるよう力を入れて頑張りたいと思います。

さて、リハが進むにつれ、様々生みの苦しみが生じて来ました。

つまり、ハイドンとか、ヘンデルとか、バリバリのドイツ西洋クラシック奏者の萩谷さんのアプローチが、私がダラブッカで入る曲では、中々定まらず、色々と話し合った末、

私が、中東の音楽理論である、リズムとメロディの関係、つまりイーカーとマカームは、実は非常に密接な関係で、リズム(イーカー)の重力にメロディが支配されている事を説明して、

「とりあえず、私の叩くリズムがメトロノームだと思って、それに合わせるように吹いて見て下さい。つまり、クラッシックで禁じられている事をやって見て下さい。」

と話すと、あ、そういう事なんだ、見たいになって、その後スムースに進んだり・・・、

と、私個人的にも、萩谷さんにも、作曲しているT原君にも、お互いに見えていない「壁」の存在を発見し、それを越えて、・・・、という事がありました。

自分もアラディーンを結成して始めたばかりの頃は、それぞれアラブ音楽の事をほとんど知らないメンバーが集まり、また、私個人も、完全な駆け出しだったので、色々とゴリゴリとやり合って来たのを思い出しました。

そういう風にやって来て、7年。今では、それまで起きた全ての経験が、素晴らしい知識になっているので、T原君の新しいプロジェクトに貢献できているようです。

7月にホールを借りての一発撮りレコーディングがあり、T原君も、かなり気合を入れて作品を作る意気込みなので、私も頑張りたいと思います。




ベリーダンスと音楽の夜 第八十三夜 後記

2013-04-02 03:02:52 | 音楽
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3月30日(土)は、アラディーンの月例イベント「ベリーダンスと音楽の夜 第八十三夜」でした!

満員御礼!真にありがとうございました!!

これも、偏に出演して下さったダンサーの皆さんのおかげです!

今回は、久しぶりの共演となった、Sibel さん、

そして毎年出演していただいているSachi さんと、Sachi さん主宰のベリーダンス・スクール、Safiyah のインストラクターであるtati さん、そして、ぴょんさん、Saniya さんに出演していただきました。

Sachi さんも、そうですが、Safiyah のメンバーは、皆「こうしたい」というリクエストがあり、リハーサルから、良い雰囲気でした。

tati さん、ぴょんさん、Saniya さん、共に、アラディーンの大編成の音を楽しみながらパフォーマンスをされていて、こちらも楽しく伴奏が出来ました。

Sibel さん、Sachi さんのパフォーマンスは、やはり、ズバ抜けていて、本当に、お二人のオリエンタル・ダンスは素晴らしかったです。

テクニックも、ステージでの見せ方も、本当に余裕で、楽しかったです。

今回は、色々と見せ場があったのですが、レクの山宮英仁君の演奏も良かったし、

更に、Sibel さんが着替える為に一時退場した時の合間で、ヴァイオリンの瑞穂嬢が珍しくスタンディングして、「ロミオとジュリエット」を弾いたのですが、これが本当に素晴らしくて、悲しく切ない音なのに、余りにも上手だったので、横でニヤニヤしてしまいました。

さて、個人的には、ずっとこだわり続けてきたウードの右手の事、「ひじからの動きをどう伝えるか」、という長年の課題に一区切りの決着がつき、出したい音を出せて満足でした。

これで、ウードの演奏に自信を持って臨めます。

ともあれ、皆さん、ありがとうございました!