ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ベリーダンスと音楽の夜 第六十五夜 後記

2011-09-30 03:47:06 | 音楽
9月24日(土)は月例イベントの「ベリーダンスと音楽の夜 第六十五夜」でした。

今回は、毎年出演していただいているSHIVAさん、今年の2月に出演していただいたスタジオ・リタムのMaysoonさん、そして初共演のKANAKOさんの御三方です。

毎回そう、といえばそうなんですが、三者三様の素晴らしいパフォーマンスで、しかも、選曲が皆オリエンタルという事もあり、ゴージャスで素晴らしい一夜でした。

今回初共演となったKANAKOさんは、ご両親、ご主人、ご主人のご両親と、御両家揃ってお越し頂き、更に、SHIVAさんのご主人も、今年もお越し頂きまして、本当にありがたいなぁと思う次第です。

アット・ホームで良いですね~。

実際、アラディーンが演奏している音楽は、老若男女、どの世代の人でも楽しめる音楽だと思いますし、ベリーダンスについてもそうだと思います。

子連れでお越しになる方々もいますが、本当に素晴らしいことだと思います。

なかなか一家揃って音楽を聴きに行く、なんて事が難しい昨今、我々の主催している「ベリーダンスと音楽の夜」は、稀有なイベントだなぁ、と改めて思った一夜でした。

ちなみに、KANAKOさんは、アラディーンのCDを発売当初から購入して頂いていたそうで、それを聞いたときは個人的に嬉しかったです。

Maysoonさんしかり、SHIVAさんしかり、アラディーンの音が好きと言って下さるダンサーと共演できて本望です。そういったダンサーが集まった夜は、決まってミラクルが起きるものです。

今回もそうでした。

音楽の語源であるギリシャ語の「ムーシーケー」は、音楽と舞踊、そして詩の3つを指していたそうで、つまりは、音楽も舞踊も、詩も、それぞれが独立したものでは無かったのだそうです。

音楽も、舞踊も、詩もある、アラディーンの「ベリーダンスと音楽の夜」を今後ともよろしくお願いいたします!

9月19日 アル・アマル・ベリーダンス・スタジオ第1会発表会 後記

2011-09-28 01:01:25 | 音楽
2年前から共演させていただいた名古屋で活躍されているAmaniさん主宰の「アル・アマル・ベリーダンス・スタジオ」の栄えある第1回発表会に招待され、

名古屋で初のアラディーン・カルテットで演奏して来ました。

発表会とはいえ、照明、音響、舞台周りのスタッフの方々もプロの方々ばかりで、進行も、リハーサルも滞りなく、本当に素晴らしい舞台だったと感動しました。

当日は、朝から昼は晴れていたのに、台風の接近で、夕方から土砂降りになったりしたのですが、大勢の方々がお越しになってました。

私は、夕飯を買いに近くのスーパーに歩いて行った時には、川の中を歩いているような感じになり、帰ってきたら、ペタシ君に「あーあ、ケンさんが出た途端大雨が降ってきて可哀想だなぁ」と言われたぐらい、凄い雨でした(笑)、

ともあれ、演奏の方は好評だったようで良かったです。

全演目が終了して幕が閉まった時、主宰者のAmaniさんが思わず泣いた時に、いろいろと苦労されたんだなぁ、でも大成功だったので良かったなぁと思いました。

発表会で演奏の機会を頂く時、いつも思うのは、出演者の皆さん、時間を割いたり大変な努力をされきて、その集大成としてのショーと言う事で、それまでに様々なドラマがあるのだろうなぁ、という事です。

それぞれが仕事とか、年齢とか、いろんな事が違う訳で、そういった方々が、ベリーダンスという舞台芸術を共に作り出すという、実はそれ自体が凄いことだなぁと思う訳です。

最後に「アル・アマル」Tシャツを着た皆さんを見て、きっと、この発表会に参加された方は一生の思い出になるんだろうなぁ、なんて感慨を深くしました。

皆さん、大変にお疲れ様!&ありがとうございました!

ちなみに、次の日、愛知県に台風が上陸する直前に出発して無事に帰ることが出来ました。

次回は、是非名古屋城を観光したいと思います(笑)

木村カスミ・ショー後記

2011-09-27 00:43:36 | 音楽
9月は忙しくて、日記すら滞ってしまいました!!

スミマセン・・・。

さて、9月16日(金)は、エジプトで長年プロのベリーダンサーとして活躍し、TVでもその活躍を放送された「木村カスミ」さんの2011年の来日のショーでした。

今回は、去年のような「寄せ集め」ではなく、私の「アラディーン」のメンバーを中心としたメンバーでした。

ダラブッカは、ペタシ君のスケジュールが合わず「アブダッラー」に依頼。

リハーサルでも、曲の仕上がりに、かなり手応えがあり、本番でも期待通りの良い演奏が出来たと思います。

面白かったのは、本番前に行ったカスミさんのアコーディオン・バラディ風のドラム・ソロでのリハーサル。

音に仕上がりに、かなりご機嫌だったカスミさん。

「ケンさん!良いじゃないですか!良く私の曲を勉強して来てもらいました!」という評価を頂き、

更に突っ込んだ、色々と細かい指示が出され、打ち合わせをしました。

海外で活躍するダンサーと仕事をするときに、一番うるさく言われるのが「ダラブッカ」の音。

アコーディオンとか、ヴァイオリンとか、楽曲中のメロディについては、プロであれば、それほど大きな差が出ない(とはいえ、勿論プロの演奏家の話ですが)訳ですが、

事、ダラブッカの音と、リズムのグルーブに関しては、本場と、日本でちまちま活動している奏者とでは、大きな差が出てしまいます。

トルコ・スタイルがどうのこうの、エジプシャン・スタイルがどうのこうの、と、とかく薀蓄をいってパラパラと「頑張って練習しました!」というようなフレーズを披露したがるのがいますが、

それはそれとして、オリエンタル音楽の伴奏という観点から見れば、残念ながら本質を見失っている人が大勢いるわけで、

そういう意味では、今回のリズム隊は及第点ということで、喜ばしい事だったと思います。

ともあれ、何人も集まって作り出す音楽というのは、やはりチーム・ワークな訳ですから、今回は本当にうまく行きました。

カスミさんは、音楽に非常に厳しい人で(当たり前ですが)、ダンサーの呼吸を読む、ということについては、かなり高いレベルが要求されるので、毎回、毎回勉強になります。

カスミさんを通して様々知り合った皆様、お疲れ様&ありがとうございました!!

本日は木村カスミさんのショーです。(当日券あります。)

2011-09-16 02:40:36 | 音楽
本場エジプトから情熱のラクスシャルキー、エジプトを拠点としてプロのベリーダンサーとして世界を駆け巡っている「木村カスミ」さんのショーが本日あります!

お時間のある方は是非お越しください~!

9月16日(金)
「木村カスミ公演」
@相模原南市民ホール(相模原市南合同庁舎内)
〒252-0377 南区相模大野5-31-1
Tel:042-749-2110
Fax:042-749-2806
※ホールではショーの予約は行っておりません。
http://<wbr></wbr>www.cit<wbr></wbr>y.sagam<wbr></wbr>ihara.k<wbr></wbr>anagawa<wbr></wbr>.jp/shi<wbr></wbr>setsu/h<wbr></wbr>all/005<wbr></wbr>633.htm<wbr></wbr>l

Open/18:00~
Show/19:00~
Charge/4,500yen(前売り)/5,000yen(当日)

●ショーの詳細はこちらのHPへ
http://<wbr></wbr>www.yas<wbr></wbr>mina.jp<wbr></wbr>/top.ht<wbr></wbr>ml

ベリーダンス /木村カスミ、Ashraf Hassan、Yasmina、Lien、他

松尾賢/ウード
瑞穂/ヴァイオリン
佐々木憲/アコーディオン
未知子/カヌーン
安藤亮輔/ダブル・ベース
宮城康夫/ダフ
アブダッラー/ダラブッカ
濱元智行/レク

Magic of Alladeen 後記

2011-09-05 03:35:54 | 音楽
私がベリーダンスに関わり始めた時からの友人であり、大先輩であるSadia のスクール「Belly Queen Japan」の発表会、無事に終了いたしました。

皆さん、お疲れ様でした!

私のHPやブログでの、開場と開演の時間が間違っていました(!)もし、それを見た人がいて、遅れて公演を見に来た方がいらっしゃったら、本当に申し訳ありませんでした!!(きっと、いないはずだと思いますが)

さて、今回は、私個人としては、かなりのプレッシャーがかかる大仕事でした。

新曲が4曲もあり、当初は「この曲は再現が不可能じゃないかな。」と、一度断った曲もあり・・・・。とはいえ、出来ない訳は無い訳で、色々とアレンジを考えて、リクエスト曲は全て演奏致しました。

しかも、その内の2曲は歌物で、歌詞をネット上で見つけたり、更に、ネイティブのエジプト人に、歌詞を聞き取って書いてもらったり、と、なかなか大変でした。

しかも、毎度の如く歌詞が微妙に違っていたり。

今回歌わせていただいたルクソール・バラディのネット上で流布しているアルファベット表記の歌詞は、ひとつのパート以外、全て間違っていて(笑)、結局自分で聞き取ったり。

こういったリクエストに応える事で、アレンジの方法とか、耳とか、本当に鍛え上げられます。

ともあれ、Sadia のリクエスト曲は、個人的にも本当に面白い曲が多く、その曲のほとんどが、エジプトの音楽黄金期と呼ばれる1940~1970年代の頃のもので、

しかも、今はYouTubeという、素晴らしいアイテムがある事から、原曲はどうやって演奏されていたか、ということも知ることが出来、インターネットのありがたみを痛感しています。

ところで、YouTubeで調べてみると、CDにリアレンジメントされた曲の雰囲気と、原曲とでは音楽の雰囲気などが正反対だったりしているのが面白かったりします。

やはり、元々は歌の曲であるわけで、それを現代的なベリーダンスに使用する場合、テンポは勿論のこと、もっと優雅に、とか、ドラマチックに変わっていて、

今回演奏したウンム・クルスームの「Enta El Hob」等は、原曲のサラッとした、活きの良い感じではなく、美しく、悲しく、優雅で綺麗な曲に再アレンジされていて、アラディーンでは普段演奏しない感じの曲なので、また更に音楽の幅が広がりました。

ここ最近は、エジプトの大曲のレパートリーが多く増えている事もあり、メンバーが、それぞれオリエンタル音楽に対する知識を増やしていく時期に差し掛かった事を痛感しています。

我々は、アラブ諸国に対しては、言うまでも無く外国人であり、その外国の音楽を演奏していく場合、その国の文化に対する知識を学ぶ事は勿論の事、特に言語を学ぶ事は必須であって、

更に、その上でプラスアルファを付け加えない限り、単なる真似事になってしまったり、または学習が不十分である事から来る「いい加減さ」になってしまったりする訳です。

ともあれ、今回、照明、音響、舞台監督と、プロが集ったショーとなり、本当に充実した内容と進行だったと思います。

いつか、今回のスタッフを再結集して、アラディーンが企画するホールでの「ベリーダンスと音楽の夜」を実現したいと思っています。