ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

ベリーダンスと音楽の夜 第九十二夜 後記

2013-12-25 00:57:48 | 音楽
Dsc_0060

12月21日(土)は、本年最後の「ベリーダンスと音楽の夜 第九十二夜」でした。
連休初日にも拘らず、満員御礼、真にありがとうございました!!

突然のヴァイオリニスト脱退劇により、以前から注目していたヴァイオリニスト、酒井絵美ちゃんにお願いしての今回のショーでしたが、彼女の情熱的なアプローチにより、更にアラディーンの演奏に艶が増したショーでした。

以前、パンク・ロックを演奏していた事もあると知り、今までは「コシャリ」での、こなれたサマーイなど、渋い演奏しか知らなかった事もあり、イイ意味で期待を裏切られた彼女の演奏は、横で聞いていて本当に面白いものでした。

即興的なアプローチは、瞬発力は勿論、自信、更には内側に激しい物を持っていないと中々出せないし、出せてもつまらない物しか出ない場合が多いのですが、酒井絵美ちゃんには、そんな心配が要らない所か、こちらが押さえる指示をする必要があるぐらい、素晴らしい物でした。

まだ学生でもあるので、毎月の参加は難しいかもしれませんが、今後のアラディーンのメンバーとしての活躍を期待したいと思っています。

さて、今回もダンサーの皆さんは三者三様の個性溢れるパフォーマンスを披露してくれました。

抜群のルックスで、可愛らしいパフォーマンスを見せてくれたDonya さん、

Toota では、音とピッタリのファン・ヴェールのパフォーマンスを、そして、Fi Youm Wa Layla では、華やかなオリエンタル・ダンスを披露してくれたAmal さん、

そして、素晴らしいテクニックと、貫禄と余裕のパフォーマンスを披露してくれたMEG さん。

特に、私の作曲したクリスマス・ソング「サチノネ」では、曲に合わせた3人の可愛らしいパフォーマンスのおかげで、見ていた人たちも、きっとうっとりとした事でしょう。

本年最後の「ベリーダンスと音楽の夜」を終えて今年を振り返ってみると、本当に色んな事がありましたが、全ての困難を乗り越えて、より成長したと実感しています。

来年は、いよいよ100回を達成します。今まで、多くの方々に支えられてここまで来ました。皆さん、本当にありがとうございました!!

来年は、更なる飛躍、前進を約して、大活躍して行きたいと思っています。

皆さん、来年もよろしくお願い致します!


まだ席に余裕あり!本年最後のベリーダンスと音楽の夜

2013-12-17 01:23:08 | 音楽
Dsc_0038

今週の土曜日は、本年最後の「ベリーダンスと音楽の夜」です!

まだ、若干お席がありますので、お時間のある方は、この機会をお見逃し無く!

今回は、毎年と言っていいほど、出演していただいている、スタジオ・ラピスのMeg さん、

アラディーンのフル編成では初共演のAmal さん(アルミスタルミス)、

こちらも初共演のDonya さん(国際アラビアンダンス協会)が出演してくださいます。

また、お知らせですが、2009年から今まで、アラディーンのヴァイオリンを勤めてくれていた瑞穂が抜けた為、今回、急遽、コシャリと言う自身のオリエンタル音楽のグループを率いている酒井絵美ちゃんが加わります。

酒井絵美ちゃん、まだ大学院生ですが、積極的に参加しようと言う姿勢に溢れていて、こちらも楽しくサウンドを構築する事ができます。20代のフレッシュなメンバーの参加により、アラディーンのサウンドも、更に新たな息吹に溢れた音になると確信しています。

乞うご期待!!

12月21日(土)
「ベリーダンスと音楽の夜 vol.92」
@中目黒 楽屋
TEL/FAX 03-3714-2607
http://rakuya.asia/top.shtml
Open/18:00~
Show/19:30~ 2stage
Charge/4,000yen
ご予約はお店に直接お願いいたします。

ベリーダンス /Amal、Meg、Donya

松尾賢/ウード
平井ペタシ陽一/ダラブッカ
安藤亮輔/ダブル・ベース
佐々木絵実/アコーディオン
未知子/カヌーン
山宮英仁/レク
酒井絵美/ヴァイオリン

写真は、リハーサルの風景、珍しく撮ってみました。皆、真剣に打ち合わせていますw



BELLY QUEEN JAPAN 発表会 後記

2013-12-12 23:09:47 | 音楽
Dsc_0040

12/8(日)は、Sadia さんの「BELLY QUEEN JAPAN 発表会」にウード、ダラブッカ奏者として参加して来ました。1年間の総仕上げと言う事でもあり、3部構成の盛りだくさんのショーでした。

私はガラベーヤを着て、エジプト人になりました(笑)

写真を見ると分かると思いますが、バックの絵のエジプト人、そっくりです。

ともあれ、観客席は満席状態で、練り歩きの時には、混んでいたので余り前に進めませんでしたw

Sadia ショーらしく、ストーリー仕立てになっていて、「ポートサイード」がテーマになっていて、結婚式あり、フォルクロアーありの豪華な内容でした。

出演者の皆さん、お疲れ様&大成功、おめでとうございました!




「高橋美香パレスチナ帰国報告会」後記

2013-12-11 22:51:49 | インポート
Dsc_0045_2

12月7日(土)は、「高橋美香パレスチナ帰国報告会」にて、松本泰子さんからの紹介で、ウードとダラブッカを演奏して参りました。

高橋美香さんは、想像した以上に明るく、素敵なエナジーを持った方でした。何でも、私がタブラクワイエサに居た時に見たことがあったそうで、美香さんも、「この人のこと、何処かで見たことがあるんだけど・・」と思っていたそうですw

さて、イベントは、時代を逆行しているパレスチナ分離壁に、平和理に抗議して来たバーセムの活動と、亡くなるまでのドキュメンタリー映画「グッバイ・バーセム」を上映した後、美香さんの、スライドを交えたトークが始まりました。

「グッバイ・バーセム」は短い映画でしたが、エネルギッシュにデモに参加し、イスラエル兵に平和を呼びかけ、みんなから愛されていたバーセムが、催涙弾を胸に打たれて苦しそうに息をして亡くなるシーンは、涙無しには見れませんでした。

恥ずかしながら、私は、現在、イスラエルの西岸地区で建設された分離壁の事を、このイベントに参加するまで全く知りませんでした。

私と同じく、知らない方に「分離壁」について簡単に説明すると、

2000年に起きた第2次インティファーダ(民衆蜂起)に対抗して、イスラエル側がパレスチナを再占領し、イスラエル西岸地区、つまり1949年に決められた停戦ラインから、内側に入り込む形で、パレスチナ人居住区からの「自爆テロ防止のため」分離壁を作ったそうで、その距離は700km以上に及ぶそうです。

分離壁は、現在では、ほぼ全てがコンクリート製になっており、その壁の上には高圧電流の鉄線がめぐらされ、まさしく刑務所の壁と言っていいと思います。

この分離壁によって、分離壁内側に住むパレスチナ人は、皆、生活が制限されており、ナチス・ドイツがユダヤ人を集めて生活させたゲットーの壁と同じく、多くのパレスチナ人を苦しめているそうです。

その、パレスチナ人居住区に何度も赴き、悲喜こもごもの現状を伝える美香さんの話は、明るい声ではありましたが、淡々と(そう私には聞こえた)響きました。

相当経済的に困っているにも拘らず、美香さんをもてなす為に、なけなしお金をはたいてくれて食事を作ってくれた難民のお母さん。拷問された為に重い病気になって寝たきりになり、つい最近亡くなってしまった、その旦那さん。その二人を支える為に働く4人の子供。亡くなってしまったお父さんの名前をつけられ、一族の希望となっている赤ちゃん等など・・。

もちろん、美香さんが話してくれたエピソードは、悲惨な現状も勿論ではありますが、再会した友人達との心温まる交流の話も多くあり、

聴きながら、2005年にカイロに滞在した時の懐かしい思い出や、人懐っこいエジプトの人々を、久しぶりに思い出しました。

ともあれ、今後、イスラエルに作られた分離壁がどうなっていくのかは分かりませんが、確実にいえる事は、ベルリンの壁と同じく、人間が作った憎悪と不信の壁は、必ず、平和と友好を求める人間によって打ち壊されるはずだ、と言うことです。

この相互不信の壁を壊すには、私と同じく、現状を知る人が世界中に増えていく事が重要なのだと思います。

そういう意味でも、このイベントに参加して本当に良かったと思いました。

主催の高山さん始め、スタッフの方々、美香さん、共演して頂いたDanae さん、演奏をじっと聞いて頂いた皆様、真にありがとうございました。

写真は、美香さんの著書です。是非、皆さんも読んで下さい。
http://www.miraisha.co.jp/np/isbn/9784624410919






緊急告知!12月7日(土)高橋美香パレスチナ帰国報告会

2013-12-03 00:37:59 | 映画
今日は12月7日(土)に行われる「高橋美香パレスチナ帰国報告会」の打ち合わせに行ってきました。「喜多見と柏江の小さな映画祭+α 」主宰の高山さん、スタッフの宇夫方さんとウード・ソロ演奏の打ち合わせ、プラス、ダンサーのDanae さんと、どの曲を伴奏するか、と言った内容を話し合いました。

個人的には、高橋美香さんのパレスチナでの体験談は勿論の事、上映される「グッバイバーセム」(監督:シャイ・ポラック)に期待しています。

「グッバイバーセム」は、パレスチナで実際に起きた事件のドキュメンタリー映画だそうです。

私は見逃してしまったのですが、「壊された5つのカメラ」(http://urayasu-doc.com/5cameras/)の舞台であるビリン村での悲劇を映し出した映画で、パレスチナ人たちの現状が実感できる機会になる事は確実だと言えるでしょう。

随分昔ですが、神戸でのミニ・シアターを主宰している方からお話があって、ウードを弾きに行った事があったですが、その時のイベントで上映された映画がイスラエルの「迷子の警察音楽隊」(http://info.movies.yahoo.co.jp/detail/tydt/id328959/)と言う映画でした。こちらの映画は、数々の賞を受賞した、ヒューマン・コメディではありましたが、この映画で、イスラエルにはアラビア語が母国語であるユダヤ人が半分以上居る事、しかも政治的にはマイノリティである事を、初めて知ったりしました。

ともあれ、今回、こうやってパレスチナ側の映画を上映するイベントに参加させて貰う事は、かなり感慨深い思いがします。

お時間のある方は、是非ともお越しください。

決して堅苦しくない、アットホームな感じのイベントですので。

12月7日(土)
高橋美香パレスチナ帰国報告会
開場18:30 開演19:00
入場料:1,200円
●「グッバイバーセム」上映
●高橋美香スライド・トーク・ショー
●ベリーダンス:Danae、ウード:松尾賢
場所:M.A.P(柏江市岩戸北4-10-7-2F(島田歯科2階))
http://kitamitokomae-artfes.com/