2010年開幕のアラディーン主催の「ベリーダンスと音楽の夜第四十五夜」も無事に終了でした!
今回もほぼ満席に近く、お越し頂いた皆様、本当にありがとうございました!
今年もしっかりと快進撃をして行きたいと思います。
さて、第一部でのイストルメンタルの静かな曲「En Nahar Al Kharid ~永遠なる大河」では、曲が盛り上がるにつれ、
話し声も、ご丁寧に大きくされている方々がいたので、注意がてら演奏を中断し、演奏をやり直したのですが、
こういったお客さんは、正直言って、本当に来て欲しくありません。
私たち演奏者にも非常に失礼ですが、それ以上に、演奏をしっかり聞きたいお客さんにとっても非常に迷惑です。
後ろ側にいるから聞こえないとでも思っているのかもしれませんが、ステージ側から見ると、とても良く見えます。
しかも、こういったお客さんの類が40代~50代ぐらいの人が多く、この人達にとっては、またとない絶好の親睦を深めるための楽しい時間だと、もちろん、こちらも分かっているのですが、
「ベリーダンスと音楽の夜@中目黒 楽屋」では、会場から、たっぷり一時間半も時間をとって、楽しく、食事と会話をできるようにしている訳です。
それなのに、更にペチャクチャと、話題が尽きないのは分かるのですが、あまりにも周りへの配慮がない。
きっと、居酒屋の延長だとでも思っているのでしょう。
演奏が始まっているにも拘らず話さなければいけないような重要な話では無いと思いますが(笑)。
誤解の無いよう、改めて確認しますが、もちろん、ここで述べているのは、演奏やダンサーのパフォーマンスに感動したことを「ヒソヒソと内輪で話している」人々の事や、
ダンサーが踊っている最中に「キャー!!」とか黄色い声援を上げている事を指しているのでは勿論ありません。
ダンサーが踊っている時は、盛大に盛り上がるべきです。
つまりは、マナーの守れない本当にうるさい人達の事を言っています。
ある時など、インストの曲の演奏が一番盛り上がる時に、目の前の席に座っているにも拘らず「わはははは!」と馬鹿笑いした御婦人方がいて、さすがに私もプチッ切れて、
「演奏中は静かにしてください!!」と怒気を含んで言った事がありますが、
こういった人達を見て「この人達は、テレビを見ている感覚なのだろうな。」なんて冷静に考えたりしました。
仕舞いには、「ケンさんに注意されるからアラディーンのショーには行かない」とか言って、見に来たくないとか言っている人もいると聞きますが、
偉そうに聞こえるかもしれませんが、
我々が厳選し、一生懸命練習した曲の演奏中に、他のお客様に迷惑かけるほどベラベラ馬鹿みたいな大声で話したい人達は、
絶対に来ないでください!!
そういうマナーを守れない観客達が増えたところで、
私が主催するベリーダンスとライブ演奏のショー、つまり世界を繋ぐ文化芸術活動を維持する事をできる訳がありません。
パトロンがついて、一部の人間達に愛好されるサロンのような形式は、後世にまで受け継がれる文化芸術活動にはなりえない。
むしろ、能や歌舞伎、相撲といった、庶民が多数を占める観客が支えた文化芸術活動は、我々の知るとおり、日本を代表する伝統芸能になっている。
ともあれ、ベリーダンスはこの数年で一般人にも知られるようなエンターテイメントになり、大規模なショーも成功するように至った訳ですが、
一時期の馬鹿ロックみたいな、サブ・カルチャー的なノリの馬鹿騒ぎで、一瞬にして消えていくような「流行」で終わらせるのか、
もっとベリーダンサー自身がベリーダンスというものを、どう位置づけてどう発展させるのかを考える時なのではないでしょうか?
それが、中東の正統(オーセンテッィク)と呼ばれるスタイルであろうと、アメリカン・トライバルであろうと、逆に「日本人」ということを踏まえた新たなスタイルを構築しようと、
それは、アーティスト自身が個人的に考えればよいことであり、そこは自由に考えれば良い訳で、
アラディーンも、今年は、今まで通り、中東音楽の名曲レパートリーを更に増やすのは勿論のこと、
日本人としてのオリジナル・スタイルというのも確立していく年にしていきたいと思っています。
最後に、見る側も育たなければならない。
大きなエンターテイメントになった物はすべて、見方があります。
それはパフォーマンス側と、オーディエンス側との瞬間、瞬間の生命の躍動の交流に必要なマナーです。
きっと今年は、今後こういった苦言を書く必要のない、お客さんが増えてくれるものと信じています!!