ウード奏者 松尾 賢 のブログ(アラディーン主宰者)

ウード奏者、ダラブッカ奏者、サズ奏者、歌手、アラブ、トルコのオリエンタル音楽演奏家・作曲家である松尾賢のブログ。

小学校でウードとダラブッカを披露する。

2005-09-22 02:56:12 | 音楽
少し前、ひょんな「縁」からギターを教えていたトルコ人の女の子が通っている小学校で、ウードとダラブッカを披露しました。

朝の朝礼+1時間目を「ワールド講義」と題して、そのトルコ人のご両親を招いて「トルコとはこんな国なんですよ。」という説明会をするというものだったのですが、そのお父さん「子供達に長々と説明するよりも、音楽を披露し、トルコのDVDを見せた方がインパクトがある」と思いついたらしく、私は「小学校で演奏する」ということだけを知らされて、普段では絶対に起きる事のない時間に起き、朝8時半にはその小学校へ皆と一緒に到着しました。

私は、学校に着いたときにその「ワールド講義」の内容を知り、しかも先生方も私が楽器を演奏するとは知っていたものの、トルコの楽器なんてまったく見当つきません、みたいな状態で、しかも演奏時間についてもどのくらい演奏すればいいのかも、完全に私任せという雰囲気。

「一体これからどうなるんだろう・・」と思っていたのも束の間、全校生徒がわらわらと体育館に集まってきて興味津々な様子。

この小学校「港区立」なんですが、土地柄もあるせいか、外国人の生徒が何人もいました。

さて、全員が整列し、朝の挨拶と先生方からの簡単な紹介があったあと、いきなり「では演奏よろしくお願いします。」なんて言われて、一瞬「何の説明をすればいいのか・・・」という感じで緊張はしたものの、

「この楽器はウードといいまして、ギターの先祖に当たります・・・」

なんて所から始め、ウードのタクシームで始まり、「トルコの音楽と日本の音楽の違いは・・・」なんて軽く説明した後、9拍子の曲を披露して、最後はダラブッカも9拍子で叩いて、いつもやるようなソロを披露したところ、結構「拍手喝采」だったので、ちょっと嬉しかったです。

特に小学1年生の子達の何人かは、私がダラブッカを叩いている最中、よほど珍しかったのか、私の手の動きを真似て「何であんなに速く動くのか?」みたいなことを話していたのが聞こえてきました。

しかも、小学校に良くありがちな「2,3分経つと集中力が切れて全体がざわつく」事もなく、「なかなかいい学校だな。」と思ってしまいました。

いずれにしろ、何とか無事に「ワールド講義」は終了し、その後校長室に招待されて、しばし先生方と歓談した後、家に戻って、再度寝なおしました。

元々教育学部出身で教育実習にも行き、塾講師も経験したことなどもあって、こういった形で学校と関係を持てるといいなぁなんて思っているのですが、いつかタブラ・クワイエサで学校訪問したら面白いなぁ、上田さんとか、紳士君のダフ・ソロなんて、絶対真似する奴が出るだろうなぁ、なんてついつい想像して、一人笑った今日の朝でした。