ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

DEMOCRACY NOW! 投票率を70%に上げて、日本もカナダに続こう!

2016年05月16日 | 日本とわたし
先週の水曜日、平和運動家の歩美ちゃんが教えてくれた、エイミー・グッドマン氏の講演会を聞きに行ってきた。
先週は、火曜日から金曜日の朝まで、カナダからの友人夫婦をお迎えしていたのですが、エイミーさんの話を直接聞けるチャンスを逃せるわけがない。

場所は、7年前まで暮らしていた隣町の教会。
ギリギリに着いたら、もうほとんど席は空いていなかったが、先に着いていた歩美ちゃんとノリコさんの横に、運良くレイチェルと一緒に座ることができた。

まずは責任者の方のご挨拶から。


なんか、いつもパソコンの画面で見る彼女より、うんと若く見える。


とにかく話がうまい!
リズムが心地よくて、時折、ふと考え込むような間が空くのも、早口でまくし立てるのも、その時その時の話の内容とぴったり合っていて、
わたしたちは彼女と共に笑い、感心し、悲しみ、怒り、涙する。

なんという強い意志と信念を持つ女性なのだろう。
取材中に危ない思いをしたこと、殺されかけたこと、そんなことを淡々と話す。
そして、米国のメディアの散々の体たらくを嘆き、だからこそ自分たちのような、伝えるべきことを伝える報道人が必要なのだと、こちらを真っ直ぐに見つめながら言う。

まるで日本のことを聞いているようだ。
パナマ文書もオリンピック招致の裏金疑惑も、すべて電通が絡んでいるから、なんとかして有耶無耶にしながら世間が忘れるのを待つマスコミ。
特にオリンピックは、自分たちがスポンサーとして生き残りたいからね。
ここまで堕ちた報道機関を、まだ信じている人がたくさんいる。
こんなにインターネットが発達して、ちょっと覗けばいろんな情報がザクザク手に入るというのに。

金さえ入れば、今さえ良ければ、自分さえ守れれば…。

自分たちが毎日、そういう姿勢でやっている報道のせいで、世の中を向かってはいけない方向に進めてしまうことが、どれだけ大きな罪になるのか、
金さえ入れば、今さえ良ければ、自分さえ守れればいい人たちには、理解なんてできないのだろう。
だからそういう人たちには、報道の世界から、そしてまた政治の世界から、離れてもらいたいのだけども、そういう人たちに限ってしつこく居座り続ける。
わたしたちにはもう、あまり時間が残されていない。
そういう人たちを、報道や政治の世界から追い出さなければならない。


エイミーさんの『DEMOCRACY NOW!』のような報道は、日本版だと岩上さんのIWJじゃないかなと思いながら、もっともっと応援しなきゃなと思いながら、彼女の話を聞いた。
伊勢志摩サミットが開催される前に、パナマ文書、オリンピック招致の裏金疑惑、それから閣僚や元閣僚の汚い金銭問題を、国会できっちり追求させなければならない。

エイミーさんの話は、わたしたちの心の根っこに、温かな、そして力強い励ましを与えてくれた。
あきらめずに頑張らねば!



カナダの友人夫婦は、去年までの10年間、独裁首相のやりたい放題に、ずっと怒り続けていた。
外面が良い元首相は、自分を擁護してくれる団体や人をうまく使い、言葉巧みに誤魔化しながら、市民が本当に求めているものを次から次へと削除したり弾圧してきたりした。
そんな保守党が政権を握っていた10年ほどの間、「サイエンス」はカナダ議会でほとんど出てこない単語になり、多くの図書館が閉鎖された。
何でもかんでも儲け、儲け、儲け!商用化の権化だった前政権は、その10年間で、とても重苦しい空気を作ってしまった。
もちろん報道機関も全く戦わず。
どこかの国と良く似ている。

そんな悪政に我慢がならなくなった国民が、こぞって投票に出かけた。
投票率は70%近くまで上がった。
市民が政治を変えるには、この70%というのが決め手だと、たくさんの人から聞いた。
きっと日本にも、このラインは当てはまるのだと思う。

新政権は、老朽化した国内のインフラの立て直しや、カナダで問題になっている格差問題の解決を図るために、富裕層への増税と中間層への減税を実行する。
閣僚は男女半数ずつで、先住民や少数派民族も含んだ、とても多様性に富んだメンバーなんだそうだ。



友人夫婦は、本当に誇らしげに、そして嬉しそうに、
「もうこれで、俯いて歩かなくても済む。
本当に嬉しくて、いつもよりも景色がきれいに見えるし、毎日の小さなことが楽しいんだ」と言っていた。


モルノー財務大臣、新政府による初めての予算でミドルクラスの希望再生を図る
【オタワ発 - 財務省】2016年3月22日
http://www.canadainternational.gc.ca/japan-japon/highlights-faits/media-20160322.aspx?lang=jpn

オタワ発 - 財務省

ビル・モルノー財務大臣は本日、新しいカナダ政府としての初めての連邦予算案を、議会に提出しました。
「ミドルクラスの成長に向けて」と題されたこの予算案は、
カナダ経済を活性化し、ミドルクラス、およびこの階級に加わるために勤勉に働いている人々に、真の変革をもたらす、重要な施策を実行するものです。

力強い経済は、力強いミドルクラスから始まります。
新政権が、カナダ国民とその家族のために機能する経済の構築を、最重要課題に掲げる理由は、ここにあります。

2016年度予算は、最も支援を必要としている人々を、直ちに助け、また、長期的な経済成長に向けた土台作りをするものです。
最も重要なのは、この予算が、人々の最大の関心事であるミドルクラスの強化、雇用創出、経済成長などの課題に、正面から向き合っていることです。

政府のミドルクラスを対象とする減税により、1月1日時点で、約900万のカナダ人の手取り給与が、増えることが決まっています。

これに加えて、モルノー財務大臣は、福祉手当を最も必要としているミドルクラスの人々を、支援する制度として、
よりシンプルで、非課税で、規模が大きく、焦点が絞られた、新しいカナダ児童手当の導入を、本日提出された予算で示しました。
これにより2016年7月から、10世帯のうち9世帯で、前政権下に比べ、手当の受給額が増加します。

2016年度予算は、雇用を創出し、現在および将来における、カナダ人の生活の質を高める、新たな取組みを示唆しています。
今後10年間で、総額1200億カナダドル以上にのぼるという、歴史的な新規インフラ投資は、その一例です。

直ちに実施する第一段階の政策として、近代的で信頼できる公共交通機関、上下水道、手頃な価格の住宅、気候変動の影響から既存事業を保護するための改善、および変更に、119億カナダドルを投資します。

続いて行われるより長期的な投資は、カナダ経済を低炭素構造に転換し、都市を活性化し、地方のデジタル接続を推進し、安全で、健全で、活気ある地域社会を創生することを促すものです。

また、2016年度予算では、次の世代のカナダ人が、将来の課題に対処する上で十分な準備ができるよう、学生と高等教育機関の両方を支援するための、大規模な新規投資も行います。
さらに、政府は、急速に変化するグローバル経済の中で、カナダがより優位を占めることができるよう、研究を推進し、ビジネスの成長を加速させ、クリーンテクノロジーを支援していきます。

環境保護と経済成長は、密接に関連していることから、政府は、気候変動や大気質の課題に対処し、水や土壌を浄化するクリーンテクノロジーに投資します。
また、2016年予算には、20億カナダドルの低炭素経済基金を創設するという、政府の意思も織り込まれています。

この成長が、全てのカナダ人に確実に共有されるように、2016年度予算は、立場や出身に関わらず、あらゆるカナダ人が、成功への同じ機会を得られるように、新たな一歩を踏み出しています。
そのための施策のひとつとして、ファーストネーションズ、イヌイット、メティスの人々のため、教育、インフラストラクチャー、技能訓練などの分野に、今後5年間で、総額84億カナダドルという、前例のない大規模投資を行います。
政府は、保留地に住む子供たちを含む全ての子供が、清潔な水を飲める社会基盤を確立します。

カナダを、より公平で開かれた国にするため、
医療における連邦の指導力発揮、
高齢者が、引退後に、尊厳ある安定した暮らしができるようにするための支援、
カナダ年金計画を強化する取組みの継続、
カナダの復員軍人に対して、国が果たすべき重要な義務の遂行などに、投資していきます。

2016年度予算では、世界の舞台におけるカナダの地位を、新たにするための行動も起こします。
政府は、最も弱い立場にある人々に対する国際支援を提供し、2016年には、持続可能な成長と、ミドルクラスの繁栄を促進するために、30万人の永住者を受け入れます。

ミドルクラスの成長は、カナダ政府が、行動する能力と意志の両方を有して、初めて実現できるものです。
2016年度予算は、ミドルクラス、およびこの階級に加わるために勤勉に働いている人々に、焦点を合わせることによって、
カナダ経済を活性化し、全てのカナダ人に向けて、機会を生み出すための政策を示しています。


メッセージ

「私たちの計画は、前の世代の人々が持っていた、未来への希望と楽観を取り戻し、次の世代のためにそれを実現していくものです。
真の変革とは、一日や二日だけのことではありません。
それは、これから何年、何十年にもわたって経済を活性化し、それによってミドルクラスへの恩恵と、この階級に加わるために、勤勉に働いている人々への支援をもたらすものなのです」

- ビル・モルノー財務大臣



エイミーさんと一緒に、『アベ政治を許さない!』


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