ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

長男くんの救急車初乗り体験

2017年02月12日 | 家族とわたし
とても久しぶりに、隣町のパターソンに行った。
中東からの移民が大勢住んでいる町で、だから本格的な中東料理が格安で楽しめる。
だけど、グルテンフリーとなった今では、大好物のババガナシュやレバナを、ピタ(平らな丸いパン)に乗っけて食べられない。
なので、ライスクラッカー持参で出かけることにした。
食事の後は、市場見学。

大根がDAIKONの名前で、普通に売られている…しかも約1キロが1ドル…感動。


スパイスの豊富なことったら…もちろん量り売り。



そしてその日の夜中に、夫の携帯が鳴った。
夫は、出なけりゃと思いつつ、なんとなく寝てしまった。
朝起きて、携帯を確認すると、バージニアで暮らしている長男くんからの、英文メッセージが入っていた。

「今病院から戻った。大丈夫です」

えっ?
そのメッセージが送られたのは午前3時過ぎ。
いったい何が起こったのかと、すぐにでも連絡して聞きたかったけど、多分疲れてぐっすり眠っているだろうからと夫が言うので、ひとまず昼前まで待つことにした。

「どないしたん?」
「パーティの途中で過呼吸で倒れて、それが前回より増して深刻で、救急車で病院に運ばれて、落ち着いたと思ったら嘔吐と下痢が始まった」
「今どこにいるん?」
「友人のアパート。みんなにはほんまに世話になってしまった」
「ほんまに助けてもらったな。わたしたち親も、すごく感謝してますって伝えといてや」

と、ここまで話している間ずっと、夫もわたしも、彼はてっきりバージニアにいるものだと思っていた。
ところが、それから30分ほどすると、長男くんから電話がかかってきた。

「迎えに来てもらえへんかな」

えっ?
バージニアまではちと遠いがなと思ったら、なんと彼はマンハッタンにいたのだった。



夫は休日ワインを楽しみ始めてたし、朝から霰が降ったり止んだりで、道も木もパキパキに凍っている。
だからすぐには出られなかった。

家までの車中で、我慢に我慢をしていた長男くん、家に着くやいなやトイレに飛び込み激しく嘔吐。
うーん、久しぶりに聞く、可哀想な音だ。
生姜湯を飲んで吐き、お湯を飲んで吐き、重湯を飲んで吐き、頭痛と下痢に襲われながらも、少しずつましになっているようだったので、わたしもとりあえず眠った。
夫は夫で、症状を確認しながら、皮内鍼をあちこちに貼っていった。

一夜明けて、吐き気がほとんど無くなり、食べたいという気持ちが出てきたというので、サツマイモのお味噌汁を作った。
昨日の深夜に食べた重湯に続き、今朝のお味噌汁も、無事にお腹の中に留まってくれたようだ。

いやはや一安心。
彼の医療保険は、我々のそれとは違い、救急の際にも効くようで、救急車搬送の費用にビクビクする必要がない。
ああ羨ましい、といっても、数万円は払わされるみたいだけども…。
我々が、やっとの事で手にしたオバマケアも、あのトランプの大統領令で、この先どうなってしまうことやら…。

長男くんは今、30歳にして、大学院に入って学ぼうと決め、そのための学費や生活費を貯めるために頑張っている。
バカバカしい利息がついた学生ローンの返済も、今年の正月にやり終えた。
入学に必要な学力をつけなければならないし、面倒な手続きもしなければならない。
仕事は仕事で、中堅としての、また日本とアメリカの橋渡し役としての、出張やイベントも少なくない。
それに加え、趣味のクライミングもガンガンやりたいし、ニューヨークの友だちとも遊びたい。
ってなことで、多分彼は、ずっと無理をしていて、その疲れがどっと出たのかもしれない。
もしくは、金曜日に食べたという、カキに当たったのかもしれない。
もちろん、ストレスや疲れが溜まりに溜まっていた、ということもあるかもしれない。
巷で流行っている、ウィルス性の腹痛かもしれないし、新しい食物アレルギーかもしれない。
でも、倒れた時の様子を詳しく聞くと、手の指が妙な形のままつってしまったり、それが全身に広がって、ついには内臓までもがつったような気がしたと言う。
それって、癲癇の症状にも似てないか?
やっぱり一度、詳しく調べてもらった方がいいのかもしれない。

とにかく、もうちょっとでいいから、走るスピードを緩めていこうよ。
遠くに(といっても、アメリカサイズで言えば車で行き来できるのでそれほどでもないが)暮らす息子に、わたしたちができることなど何も無いけど、
無事を祈る気持ちの強さは、誰にも負けないんだからね。

それにしても、いくら知らなかったとはいえ、夜中の電話に出ないわ、出なかったから詳しい事情を知らずに、救急搬送から翌日の昼までの世話やらを息子の友人さんたちに任せきりだった我々の呑気さを、今更ながらに反省している。
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いちいち面倒だと思っても、今とにかく何かしなけりゃ、手遅れになってしまう!ダムも国も決壊する!

2017年02月12日 | 米国○○事情
この写真を見てください。


これは、つい先日、夜のニュースで話題に上がっていた、カリフォルニア州最大の、多分世界でも最大の、高さが770フィート(約235メートル)もあるダムです。
そのオーロビル・ダムの放水路に、ある時、穴が空いていることに気づいたのですが、なぜか放置したまま(あるいは修理するタイミングを逸していた)放水を続けていた結果、
穴は当然少しずつ大きくなっていき、ついには水路の脇の山肌を崩し、今大変なことになってしまいました。
修繕の仕様がないのだそうです。
今、降雨量が増えて、ダムはもう満杯。
非常に危険な状態なんだそうです。

このことを例に、あれ、おかしいな?と気づいた時に、きちんと検証なり整理なり修正なりをすることが、どんなに大切なことかを、キャスターは何度も繰り返し話していました。
そして彼女は、このダムの問題を例にして、トランプ氏の選挙活動とロシアの関係についても、同じようなことが言える。
いや、社会に今発生している嵐は、急に襲って来たわけでは決して無い。
あれ?と思いながら、今は無理、面倒だ、関係ない、まだ大丈夫だろうと、無視してきた(わたし自身も含む)人たちのせいで、巨大化してしまったのだと。

日本で今、現在形で起こっている大きな問題もまた、わたしたちの政治に対する無関心と勇気の無さを栄養に、じわじわと大きくなってしまいました。

原発事故、沖縄を始めとする日本における米軍基地問題、『国家神道』の復活を目論む神道政治連盟や日本会議の台頭…。
その、ほんの一例を、以下に紹介します。

下記の図を見てください。


隣接する二つの土地が、一方は1億3400万円で、他方は14億2300万円で売却されています。
この二つ土地は国有地で、だから売却先と価格は、近畿財務局によって管理されています。
おかしいと思いませんか?
そのことについて、日刊ゲンダイさんが書いてくれましたので紹介します。

↓以下、転載はじめ

昭恵夫人が名誉校長
大阪の新設小学校に、不可解な土地取引

【日刊ゲンダイ】2017年2月11日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/199294/1

「愛国心と誇りを育てる」――。

こんな教育方針で建設が進んでいる小学校に、土地売却問題が浮上した。
この学校は、「瑞穂の國記念小學院」(大阪・豊中市)。
学校法人「森友学園」の、籠池泰典総裁が進めている。
この4月に開校する予定だ。

何が問題かというと、同校の土地は、財務省近畿財務局が売却した国有地にもかかわらず、その売却額が公開されていないのだ。
そのため金額は不明だが、9日付の朝日新聞によると、森友学園は、相場の10分の1の安値で買ったという。

国有地は、約8770平方メートル。
この土地の周辺は、1平方メートル当たり15万円が相場だから、約13億円になる計算だ。
それが、朝日によると、1億3400万円だったと推定されているのだから、事実だとすれば大安売りである。
売買は、昨年6月に行われた。

この問題を追及している、豊中市議の木村真氏は今月8日、大阪地裁に訴状を提出した。

「昨年5月から、売買契約書類の公開を請求していますが、肝心の売却額が黒塗りになっているのです。
公開しない理由は、『当該法人の正当な利益を害する恐れがある』という曖昧なものなので、
口頭でそんなの許されないよ、と言うと、“法人から公開しないでとの希望があった”と、頑として認めないのです。
国有地の売却は、原則として公開するべきという観点から、金額の公開を求めて提訴しました」

この森友学園は、超保守的な教育で知られる。
大阪市淀川区で、「塚本幼稚園幼児教育学園」を経営しているが、そこでは、園児たちに、戦前の「教育勅語」を暗唱させている
バリバリの右翼なのだ。
ロイター通信は、
〈同園のカリキュラムは、戦前の日本を思い起こさせる〉
〈3~5歳の幼児に、愛国心を育むことを目的としている〉と、昨年末に世界に報じている。

総裁の籠池氏は、日本最大の右翼組織「日本会議」の、大阪代表・運営委員を務めている。
さらに仰天なのは、開校する小學院の名誉校長に、安倍首相の妻・昭恵夫人が就任していることだ。

2015年1月の産経ニュースは、昭恵夫人が、塚本幼稚園を訪問した様子を報じている。
籠池氏から、「安倍首相ってどんな人?」と聞かれた園児が、「日本を守ってくれる人」と答え、
昭恵夫人は涙を浮かべて、「ありがとう。(安倍首相に)ちゃんと伝えます」と、応じたという。

「私から見ると、塚本幼稚園は、かなり偏った教育機関です。
土地の売却額が、極端に安いのが事実なら、日本会議や安倍首相周辺からの働きかけがあったのではと、疑ってしまいます。
塚本幼稚園では、昭恵夫人のほか田母神俊雄、櫻井よしこ、百田尚樹といった、右派文化人の講演会を開催してきたけど、会場のキャパシティーは、150人ほどに過ぎない。
小学校を新設し、体育館を何百人も入れるホールとして使うなど、大阪における日本会議の拠点にしようという狙いもあるのではないでしょうか」(木村真氏)

日刊ゲンダイの取材に、財務局は、「情報公開法により、相手方の同意がないかぎり、売却価格を公表できない」と説明する。

国有地の払い下げに、どんな事情があったのか。
財務局は、明らかにするべきだ。


以上、転載終わり

******* ******* ******* *******









園児たちに、軍艦マーチの演奏や教育勅語の暗唱をさせる。
この『塚本幼稚園』の理事長、籠池泰典氏は、日本会議のメンバーです。

日本会議については、これまでにも何度も書いてきました。
国会議員、特に今の内閣の閣僚のほとんどがメンバーとなっている異様な状態をまず、なんとかしなくてはなりません。











財務局であろうが国会であろうが、市民はどんどん圧力をかけ、これ以上の大きな穴にならないように、日本という国が決壊してしまわないように、踏ん張らなければなりません。
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即死の燃料デブリ残骸・推定放射線量530シーベルトの現実から、逃げるのはもうやめよう!

2017年02月12日 | 日本とわたし
10日前になりますが、東電が、福島第一原発の2号機の放射線量は、推定毎時530シーベルトである、と発表しました。
人が、数十秒で死んでしまうほどの高線量です。
この記録は、圧力容器のすぐ下にある空間部を、カメラで撮影した画像の電子ノイズを分析し、そこから線量を解析したものなので、あくまで推定、ということになります。
以前に測定された?とする最大値は、毎時73シーベルトでした。
7倍以上もの増え方です。

どうしてこんなに、それも急激に、数値が上昇したのでしょうか?
前の数値がデタラメだったのでしょうか?
それとも、原子炉内の状況が、極めて危険なものになってしまったのでしょうか?
それを調べる術も無いまま、時間だけが経っていることが、どれほど異様で危険であるかという認識が、なぜこんなにも欠如しているのでしょうか?

事故原発の内部の状況が、事故から6年近くもたった今もまだ、よくわかっていない。
この途方もなく、どうしようもない現状を、認めたくなくても、知りたくなくても、まず認め、知ることは、
事故を起こした当事国の国民として、最低限しなければならないことだと思います。
そしてもっと、もっともっと関心を持ち、各町、各市、各都道府県の議員たちに、為すべきことをするよう圧力をかけていかなければなりません。


これ↓は、東京電力が公表した、福島第一原発2号機の、原子度格納容器の内部調査で撮影した映像です。


ここの一部で、毎時530シーベルトという、超がつくほどに高い線量が測定されました。
この530シーベルトという線量が、どれほど異常で危険なものなのか、わかりやすくまとめてくださった記事を、紹介させていただきます。

↓以下、転載はじめ

【ガチでヤバすぎる】廃炉どころか完全に収集つかなくなってる・・・もうシャレにならない状況
【メディアplus+】2017年2月4日
http://vroad.biz/archives/56
出典:即死の燃料デブリ残骸でわかった廃炉のデタラメ皮算用 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198938/

東京電力は2日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器の内部調査で、撮影した映像を解析したところ、
一部で、毎時530シーベルトという超高線量を測定した、と発表した。

これは、とてつもない数値だ。
ICRP(国際放射線防護委員会)の指標では、宇宙線や大地からの「自然放射能」に加えた「追加被曝線量」の公衆限度は、年間1ミリシーベルトとされている。
毎時換算で、およそ0.11マイクロシーベルトだ。
福島原発事故後に、日本政府が、避難指示を解除する目安の除染目標にしたのは、年間20ミリシーベルト。
長期にわたって居住が制限される、「帰還困難区域」の線引きは、年間積算線量が50ミリシーベルトとされた。

1000ミリシーベルトが1シーベルトなのである。
今回、計測された530シーベルトという高線量は、想像を絶する世界だ。
「マイクロ」も「ミリ」もつかず、しかも「毎時」。
1999年に、茨城県東海村の核燃料加工会社で起きた、臨界事故で死亡した作業員の被曝量は、最大で20シーベルトと推定されている。
放射線医学総合研究所によれば、毎時6~7シーベルトが、100%致死量だという。

東電は、「推定値だから30%の誤差がある」と説明しているが、7掛けしたって毎時370シーベルト。
人間が近づけば即死するレベルであることには変わりない。


■「メルトアウト」が起きている可能性

気がかりなのは、毎時530シーベルトという放射線量が、運転中の原子炉圧力容器内と同程度の放射線量だ、ということだ。
メルトダウン(炉心溶融)した核燃料が、圧力容器の底を突き抜け、地下水と接触して再臨界に達している、ということではないのか。

原子炉格納容器を設計していた、元東芝技術者の後藤政志氏が言う。

後藤政志氏:
東電が公開したカメラ映像では、原子炉の真下に、大きな穴が開いている様子が見えました。
核燃料が圧力容器を破って、外に漏れ出たことは間違いありません
ただ、それは、われわれ専門家が、事故当初から指摘していたこと。
東電や政府は、なかなか認めようとしませんでしたが、メルトダウンは大前提なのです。
今回、メルトダウンした核燃料が、原子炉圧力容器を突き抜けて、外側の格納容器に漏れ落ちる、メルトスルー(溶融貫通)が起きていることは裏付けられた。
圧力容器を破るほどの核燃料では、格納容器はひとたまりもありません。
圧力容器は、70気圧に耐えられるよう設計されていますが、格納容器の設定は、わずか4気圧です。
建屋のコンクリート壁にいたっては、単なる覆いであって、超高温のデブリ(溶融燃料)による浸食を、防ぐことは難しいでしょう。




核燃料が原子炉建屋の床を突き破る、「メルトアウト」が起きている可能性は高い。
これが地下水に達していれば、いくら循環冷却しても、放射性物質の拡散を防ぐことはできない。
チャイナシンドロームが進行中のような惨状下にある、と考えるべきだろう。

先月28日、事故後の復興について、関係閣僚らが議論する福島復興再生協議会が、福島市内で開かれた。
議長を務める今村復興相が、冒頭の挨拶で、
「福島、東北の復興も、3月にはいよいよ7年目に入る。
マラソンでいうと、だいたい30キロ地点ぐらいにきているのかな」とホザいたのは、まったくもって信じがたい感覚だ。
福島の現状を、どう認識しているのか。
事故処理は、まだスタートラインにも立っていない。
原因さえ解明されていない。
それでマラソンの折り返しを越えた30キロ地点だと? 
こんな無神経な発言をして、大臣をクビにならないのが不思議だ。


■ 廃炉費用は税金か電気料金で、結局は国民負担

東電は、今月中に、最新型のロボットを投入して、デブリの状態を確かめる予定だったが、
作業用足場に開いた穴が、走行ルートを妨害するため、計画の練り直しを余儀なくされそうだ。
毎時530シーベルトという高線量も想定外で、廃炉への道は、ますます混沌としてきた。

後藤政志氏:
この高線量では、ロボットに使われている半導体やモーターがやられてしまうので、2時間程度しか動かせず、限定的な調査しかできません。
もっとも、仮に線量がもっと低くても、ロボットが正常に動くかは分からない。
あれだけの過酷事故を起こしておいて、簡単に廃炉までたどりつけると思う方が間違っています。
今回の内部撮影によって、政府と東電の廃炉スケジュールが、完全に破綻したことが露呈しました。



事故が起きた11年の年末に発表された、廃炉の工程表は、
2年以内に、1~4号機の貯蔵プールにある、使用済み燃料の取り出し作業に着手、
1~3号機の溶融燃料は、10年以内に取り出し作業を始め、
30~40年後に、施設を解体撤去する廃炉が完了する、というものだった。

事故からまもなく丸6年になるのに、工程通りに実行できたのは、4号機の使用済み燃料取り出しのみ。
事故を起こした1~3号機の燃料には、着手できない。
建屋内の線量が高すぎて、人間が近寄れないのだ。
そのうえ、溶け落ちたデブリが、どんな状態で、どこにあるのかさえ分からない。
これのどこが「アンダーコントロール」なのか。

当初の計画からは、大幅に遅れているのだが、政府は、デブリの取り出しを21年に始め、30~40年で廃炉を完了させる、というスケジュールを変えようとしていない。
ここが悪魔的だ。


■ 途方もない年月と費用が必要

環境経済学者/立命館大教授・大島堅一氏:
政府の工程表は夢物語でしかなく、見直す時期に来ていると思います。
福島原発の場合、燃料をすべて取り出して更地にするという意味での廃炉は、数十年単位では無理でしょう。
問題なく運転終了した原発でも、廃炉まで数十年かかるのです。
米国のスリーマイル島事故では、核燃料がまだ格納容器内にとどまっていたから、なんとかなった。
世界的に見ても、過酷事故で燃料デブリになったものを、取り出した例はありません。
福島では、形状をとどめていないデブリがどこにあるかも分からないし、メルトダウンした原発が3基もある
チェルノブイリのように石棺化しても、100年は持たないでしょうし、本当に廃炉に至るまでには、途方もない年月と金額が必要になる。
廃炉費用がいくらかかるか、誰にも分かりません。
ところが、政府は、最終的な費用の計算に先行して、国民に負担させるスキームの議論を始めた
ホント、ふざけています。
40年という廃炉工程表を取り下げないのは、着実に廃炉に向かっているというパフォーマンスでしかない
東電を存続させ、原発再稼働を進めるためです。



経産省は昨年、事故処理の負担スキームを審議する、有識者会議を立ち上げた。
福島原発事故の賠償・廃炉費などは、計21.5兆円になると、従前から倍増する試算を発表。
6年経って近づくこともできない現状を考えれば、費用はどこまで膨れ上がるか分からないのだが、新電力の託送料に上乗せする方針を固めた。
託送料なら、国会の承認も必要ない
儲けは自分たちのもので、事故負担は国民にツケ回す
そういう都合のいいビジネスモデルを、ゴリ押ししようとしている。

大島堅一氏:
40年での廃炉なんて、どう考えても無理です。
現実的な廃炉計画を、立てられる状況にもない
しかし、原発輸出を成長戦略に据えている安倍政権は、既存の原発を稼働させたうえで、新設の仕組みもつくりたいのでしょう。
世界に向けて、安心・安全を担保するためには、虚構の事故処理シナリオを維持する必要がある。
何兆円使おうと、工程表通りの廃炉はできないと思いますが、それも結局、税金にしろ電気料金にしろ、国民負担にされてしまう
それでも原発再稼働を支持する国民が、どれだけいるのでしょうか。


原発はコストが安いなんて、よく言う。
福島原発の現状を見れば、原発再稼働は正気の沙汰とは思えない。
原発事故は、収束どころか現在進行形だ。
オリンピックなんて、やってる場合ではないのではないか。
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