家猫カイ(海)のお腹の毛がどんどん禿げてきた。
毎年夏になるとひどくなって、冬になると元に戻る。
だから季節もののアレルギー、特にノミのアレルギーではないかと思っていた。
でも、じっくり見てみると、迷子になった時に居場所がわかるようにと埋め込まれているマイクロチップの辺りの皮膚が変色している。
それにその近くに乳白色の小さな膨らみも見つかって、胸にサァッと暗い影が差した。
もしかしたらもっと恐ろしい病気なんじゃないか?
一度気になるとどんどん心配が増殖する。
わたしはとにかく一度獣医に診てもらいたいと思い、漢方師の夫は自分の知恵と経験をもとにいろいろ試してみたいと考える。
そして彼は一般の獣医の治療方法をあまり評価していない。
だからこんな時、わたしたちの間には、ピリピリとした空気が漂う。
そんな2人の意向に折り合いをつけられるのはホリスティック治療なのだが、カイが深い傷を負った時に休日にもかかわらず手術をしてくれた獣医は、いいと分かっていても治療費が割高なので、ついつい足が遠のいていた。
どうしても連れて行きたいのなら、ホリスティック治療に戻ろう。
ということで、車で30分弱の病院に連れて行った。
ノミはついておらず、身体的にはとても健康で、食べ物のアレルギーでも無いと思うと医者は言う。
多分恐れとか緊張とか、そういう負の感情からくる脱毛だと思うと。
え???
カイは夫やわたしから、そういう類の感情を持たざるを得ないような扱いを受けていない。
とするとクウ(空)が原因なのか?
2人でこれまでの2匹の関係を振り返ってみた。
わたしたちの目の前で、いきなり後ろから飛びかかってひと噛みするのはいつもカイで、クウはその度にギャッと叫んで逃げていく。
最近になってやっと、逃げる前に、フゥ〜〜!と威嚇するようになったけど、襲われるのはいつもクウだ。
では外なのか?
外では立場が逆転しているのか?
彼らは特別仲が悪いというわけでもなく、かといって良いというわけでもない。
とにかく性格も習性も真反対と言えるほど違う。
カイはマンハッタンから、クウはクィーンズから、それぞれレスキューされて、うちに引き取られるまでは若い女性の里親さんの家で暮らしていた。
クウは会ったその日からベタベタで、カイはずっとどこかの隅っこに隠れていた。
ものすごく怖がりで、けれどもやんちゃで寂しがり屋だとは分かっていたけど、お腹の毛がほとんどなくなってしまうほど困っているなんて思ってもいなかった。
医者から教えてもらったレメディとフィッシュオイルを餌に混ぜ、しばらく様子を見ることになった。
あとは適度のブラッシング。
良くなって欲しいなあ。
今日の菜園。
しろ菜がどんどん育って花畑みたいになってしまった。
枝豆も実がいっぱいついたのだけど、豆がなかなか大きくならない。
トマトはもうどうしたらいいのかわからない状態。
ナスビの花はいつ見ても美しい。
ピーマンとびっくりするくらいホットなシシトウ。
ビーツとカブラ。
台所の窓の網戸に張られた蜘蛛の巣に、蜂がぐるぐる巻きにされてもがいていた。
どうしようと迷ったけど、助けることにした。
粘つく蜘蛛の糸を少しずつ剥がしながら、とにかくまずは花のところに下ろそうとしたけど、パニックに陥っている蜂はなかなかこちらの思い通りには動いてくれない。
まずは葉っぱの上に下ろしてみた。
左側が縮こまってしまって、うまく動けないようだ。
なんとかよじ登っていく。
花の上に到着。
左側の羽根も広がった。
怖かったね。もう大丈夫。