ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

長男くんの救急車初乗り体験

2017年02月12日 | 家族とわたし
とても久しぶりに、隣町のパターソンに行った。
中東からの移民が大勢住んでいる町で、だから本格的な中東料理が格安で楽しめる。
だけど、グルテンフリーとなった今では、大好物のババガナシュやレバナを、ピタ(平らな丸いパン)に乗っけて食べられない。
なので、ライスクラッカー持参で出かけることにした。
食事の後は、市場見学。

大根がDAIKONの名前で、普通に売られている…しかも約1キロが1ドル…感動。


スパイスの豊富なことったら…もちろん量り売り。



そしてその日の夜中に、夫の携帯が鳴った。
夫は、出なけりゃと思いつつ、なんとなく寝てしまった。
朝起きて、携帯を確認すると、バージニアで暮らしている長男くんからの、英文メッセージが入っていた。

「今病院から戻った。大丈夫です」

えっ?
そのメッセージが送られたのは午前3時過ぎ。
いったい何が起こったのかと、すぐにでも連絡して聞きたかったけど、多分疲れてぐっすり眠っているだろうからと夫が言うので、ひとまず昼前まで待つことにした。

「どないしたん?」
「パーティの途中で過呼吸で倒れて、それが前回より増して深刻で、救急車で病院に運ばれて、落ち着いたと思ったら嘔吐と下痢が始まった」
「今どこにいるん?」
「友人のアパート。みんなにはほんまに世話になってしまった」
「ほんまに助けてもらったな。わたしたち親も、すごく感謝してますって伝えといてや」

と、ここまで話している間ずっと、夫もわたしも、彼はてっきりバージニアにいるものだと思っていた。
ところが、それから30分ほどすると、長男くんから電話がかかってきた。

「迎えに来てもらえへんかな」

えっ?
バージニアまではちと遠いがなと思ったら、なんと彼はマンハッタンにいたのだった。



夫は休日ワインを楽しみ始めてたし、朝から霰が降ったり止んだりで、道も木もパキパキに凍っている。
だからすぐには出られなかった。

家までの車中で、我慢に我慢をしていた長男くん、家に着くやいなやトイレに飛び込み激しく嘔吐。
うーん、久しぶりに聞く、可哀想な音だ。
生姜湯を飲んで吐き、お湯を飲んで吐き、重湯を飲んで吐き、頭痛と下痢に襲われながらも、少しずつましになっているようだったので、わたしもとりあえず眠った。
夫は夫で、症状を確認しながら、皮内鍼をあちこちに貼っていった。

一夜明けて、吐き気がほとんど無くなり、食べたいという気持ちが出てきたというので、サツマイモのお味噌汁を作った。
昨日の深夜に食べた重湯に続き、今朝のお味噌汁も、無事にお腹の中に留まってくれたようだ。

いやはや一安心。
彼の医療保険は、我々のそれとは違い、救急の際にも効くようで、救急車搬送の費用にビクビクする必要がない。
ああ羨ましい、といっても、数万円は払わされるみたいだけども…。
我々が、やっとの事で手にしたオバマケアも、あのトランプの大統領令で、この先どうなってしまうことやら…。

長男くんは今、30歳にして、大学院に入って学ぼうと決め、そのための学費や生活費を貯めるために頑張っている。
バカバカしい利息がついた学生ローンの返済も、今年の正月にやり終えた。
入学に必要な学力をつけなければならないし、面倒な手続きもしなければならない。
仕事は仕事で、中堅としての、また日本とアメリカの橋渡し役としての、出張やイベントも少なくない。
それに加え、趣味のクライミングもガンガンやりたいし、ニューヨークの友だちとも遊びたい。
ってなことで、多分彼は、ずっと無理をしていて、その疲れがどっと出たのかもしれない。
もしくは、金曜日に食べたという、カキに当たったのかもしれない。
もちろん、ストレスや疲れが溜まりに溜まっていた、ということもあるかもしれない。
巷で流行っている、ウィルス性の腹痛かもしれないし、新しい食物アレルギーかもしれない。
でも、倒れた時の様子を詳しく聞くと、手の指が妙な形のままつってしまったり、それが全身に広がって、ついには内臓までもがつったような気がしたと言う。
それって、癲癇の症状にも似てないか?
やっぱり一度、詳しく調べてもらった方がいいのかもしれない。

とにかく、もうちょっとでいいから、走るスピードを緩めていこうよ。
遠くに(といっても、アメリカサイズで言えば車で行き来できるのでそれほどでもないが)暮らす息子に、わたしたちができることなど何も無いけど、
無事を祈る気持ちの強さは、誰にも負けないんだからね。

それにしても、いくら知らなかったとはいえ、夜中の電話に出ないわ、出なかったから詳しい事情を知らずに、救急搬送から翌日の昼までの世話やらを息子の友人さんたちに任せきりだった我々の呑気さを、今更ながらに反省している。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いちいち面倒だと思っても、今とにかく何かしなけりゃ、手遅れになってしまう!ダムも国も決壊する!

2017年02月12日 | 米国○○事情
この写真を見てください。


これは、つい先日、夜のニュースで話題に上がっていた、カリフォルニア州最大の、多分世界でも最大の、高さが770フィート(約235メートル)もあるダムです。
そのオーロビル・ダムの放水路に、ある時、穴が空いていることに気づいたのですが、なぜか放置したまま(あるいは修理するタイミングを逸していた)放水を続けていた結果、
穴は当然少しずつ大きくなっていき、ついには水路の脇の山肌を崩し、今大変なことになってしまいました。
修繕の仕様がないのだそうです。
今、降雨量が増えて、ダムはもう満杯。
非常に危険な状態なんだそうです。

このことを例に、あれ、おかしいな?と気づいた時に、きちんと検証なり整理なり修正なりをすることが、どんなに大切なことかを、キャスターは何度も繰り返し話していました。
そして彼女は、このダムの問題を例にして、トランプ氏の選挙活動とロシアの関係についても、同じようなことが言える。
いや、社会に今発生している嵐は、急に襲って来たわけでは決して無い。
あれ?と思いながら、今は無理、面倒だ、関係ない、まだ大丈夫だろうと、無視してきた(わたし自身も含む)人たちのせいで、巨大化してしまったのだと。

日本で今、現在形で起こっている大きな問題もまた、わたしたちの政治に対する無関心と勇気の無さを栄養に、じわじわと大きくなってしまいました。

原発事故、沖縄を始めとする日本における米軍基地問題、『国家神道』の復活を目論む神道政治連盟や日本会議の台頭…。
その、ほんの一例を、以下に紹介します。

下記の図を見てください。


隣接する二つの土地が、一方は1億3400万円で、他方は14億2300万円で売却されています。
この二つ土地は国有地で、だから売却先と価格は、近畿財務局によって管理されています。
おかしいと思いませんか?
そのことについて、日刊ゲンダイさんが書いてくれましたので紹介します。

↓以下、転載はじめ

昭恵夫人が名誉校長
大阪の新設小学校に、不可解な土地取引

【日刊ゲンダイ】2017年2月11日
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/199294/1

「愛国心と誇りを育てる」――。

こんな教育方針で建設が進んでいる小学校に、土地売却問題が浮上した。
この学校は、「瑞穂の國記念小學院」(大阪・豊中市)。
学校法人「森友学園」の、籠池泰典総裁が進めている。
この4月に開校する予定だ。

何が問題かというと、同校の土地は、財務省近畿財務局が売却した国有地にもかかわらず、その売却額が公開されていないのだ。
そのため金額は不明だが、9日付の朝日新聞によると、森友学園は、相場の10分の1の安値で買ったという。

国有地は、約8770平方メートル。
この土地の周辺は、1平方メートル当たり15万円が相場だから、約13億円になる計算だ。
それが、朝日によると、1億3400万円だったと推定されているのだから、事実だとすれば大安売りである。
売買は、昨年6月に行われた。

この問題を追及している、豊中市議の木村真氏は今月8日、大阪地裁に訴状を提出した。

「昨年5月から、売買契約書類の公開を請求していますが、肝心の売却額が黒塗りになっているのです。
公開しない理由は、『当該法人の正当な利益を害する恐れがある』という曖昧なものなので、
口頭でそんなの許されないよ、と言うと、“法人から公開しないでとの希望があった”と、頑として認めないのです。
国有地の売却は、原則として公開するべきという観点から、金額の公開を求めて提訴しました」

この森友学園は、超保守的な教育で知られる。
大阪市淀川区で、「塚本幼稚園幼児教育学園」を経営しているが、そこでは、園児たちに、戦前の「教育勅語」を暗唱させている
バリバリの右翼なのだ。
ロイター通信は、
〈同園のカリキュラムは、戦前の日本を思い起こさせる〉
〈3~5歳の幼児に、愛国心を育むことを目的としている〉と、昨年末に世界に報じている。

総裁の籠池氏は、日本最大の右翼組織「日本会議」の、大阪代表・運営委員を務めている。
さらに仰天なのは、開校する小學院の名誉校長に、安倍首相の妻・昭恵夫人が就任していることだ。

2015年1月の産経ニュースは、昭恵夫人が、塚本幼稚園を訪問した様子を報じている。
籠池氏から、「安倍首相ってどんな人?」と聞かれた園児が、「日本を守ってくれる人」と答え、
昭恵夫人は涙を浮かべて、「ありがとう。(安倍首相に)ちゃんと伝えます」と、応じたという。

「私から見ると、塚本幼稚園は、かなり偏った教育機関です。
土地の売却額が、極端に安いのが事実なら、日本会議や安倍首相周辺からの働きかけがあったのではと、疑ってしまいます。
塚本幼稚園では、昭恵夫人のほか田母神俊雄、櫻井よしこ、百田尚樹といった、右派文化人の講演会を開催してきたけど、会場のキャパシティーは、150人ほどに過ぎない。
小学校を新設し、体育館を何百人も入れるホールとして使うなど、大阪における日本会議の拠点にしようという狙いもあるのではないでしょうか」(木村真氏)

日刊ゲンダイの取材に、財務局は、「情報公開法により、相手方の同意がないかぎり、売却価格を公表できない」と説明する。

国有地の払い下げに、どんな事情があったのか。
財務局は、明らかにするべきだ。


以上、転載終わり

******* ******* ******* *******









園児たちに、軍艦マーチの演奏や教育勅語の暗唱をさせる。
この『塚本幼稚園』の理事長、籠池泰典氏は、日本会議のメンバーです。

日本会議については、これまでにも何度も書いてきました。
国会議員、特に今の内閣の閣僚のほとんどがメンバーとなっている異様な状態をまず、なんとかしなくてはなりません。











財務局であろうが国会であろうが、市民はどんどん圧力をかけ、これ以上の大きな穴にならないように、日本という国が決壊してしまわないように、踏ん張らなければなりません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

即死の燃料デブリ残骸・推定放射線量530シーベルトの現実から、逃げるのはもうやめよう!

2017年02月12日 | 日本とわたし
10日前になりますが、東電が、福島第一原発の2号機の放射線量は、推定毎時530シーベルトである、と発表しました。
人が、数十秒で死んでしまうほどの高線量です。
この記録は、圧力容器のすぐ下にある空間部を、カメラで撮影した画像の電子ノイズを分析し、そこから線量を解析したものなので、あくまで推定、ということになります。
以前に測定された?とする最大値は、毎時73シーベルトでした。
7倍以上もの増え方です。

どうしてこんなに、それも急激に、数値が上昇したのでしょうか?
前の数値がデタラメだったのでしょうか?
それとも、原子炉内の状況が、極めて危険なものになってしまったのでしょうか?
それを調べる術も無いまま、時間だけが経っていることが、どれほど異様で危険であるかという認識が、なぜこんなにも欠如しているのでしょうか?

事故原発の内部の状況が、事故から6年近くもたった今もまだ、よくわかっていない。
この途方もなく、どうしようもない現状を、認めたくなくても、知りたくなくても、まず認め、知ることは、
事故を起こした当事国の国民として、最低限しなければならないことだと思います。
そしてもっと、もっともっと関心を持ち、各町、各市、各都道府県の議員たちに、為すべきことをするよう圧力をかけていかなければなりません。


これ↓は、東京電力が公表した、福島第一原発2号機の、原子度格納容器の内部調査で撮影した映像です。


ここの一部で、毎時530シーベルトという、超がつくほどに高い線量が測定されました。
この530シーベルトという線量が、どれほど異常で危険なものなのか、わかりやすくまとめてくださった記事を、紹介させていただきます。

↓以下、転載はじめ

【ガチでヤバすぎる】廃炉どころか完全に収集つかなくなってる・・・もうシャレにならない状況
【メディアplus+】2017年2月4日
http://vroad.biz/archives/56
出典:即死の燃料デブリ残骸でわかった廃炉のデタラメ皮算用 http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/198938/

東京電力は2日、福島第1原発2号機の原子炉格納容器の内部調査で、撮影した映像を解析したところ、
一部で、毎時530シーベルトという超高線量を測定した、と発表した。

これは、とてつもない数値だ。
ICRP(国際放射線防護委員会)の指標では、宇宙線や大地からの「自然放射能」に加えた「追加被曝線量」の公衆限度は、年間1ミリシーベルトとされている。
毎時換算で、およそ0.11マイクロシーベルトだ。
福島原発事故後に、日本政府が、避難指示を解除する目安の除染目標にしたのは、年間20ミリシーベルト。
長期にわたって居住が制限される、「帰還困難区域」の線引きは、年間積算線量が50ミリシーベルトとされた。

1000ミリシーベルトが1シーベルトなのである。
今回、計測された530シーベルトという高線量は、想像を絶する世界だ。
「マイクロ」も「ミリ」もつかず、しかも「毎時」。
1999年に、茨城県東海村の核燃料加工会社で起きた、臨界事故で死亡した作業員の被曝量は、最大で20シーベルトと推定されている。
放射線医学総合研究所によれば、毎時6~7シーベルトが、100%致死量だという。

東電は、「推定値だから30%の誤差がある」と説明しているが、7掛けしたって毎時370シーベルト。
人間が近づけば即死するレベルであることには変わりない。


■「メルトアウト」が起きている可能性

気がかりなのは、毎時530シーベルトという放射線量が、運転中の原子炉圧力容器内と同程度の放射線量だ、ということだ。
メルトダウン(炉心溶融)した核燃料が、圧力容器の底を突き抜け、地下水と接触して再臨界に達している、ということではないのか。

原子炉格納容器を設計していた、元東芝技術者の後藤政志氏が言う。

後藤政志氏:
東電が公開したカメラ映像では、原子炉の真下に、大きな穴が開いている様子が見えました。
核燃料が圧力容器を破って、外に漏れ出たことは間違いありません
ただ、それは、われわれ専門家が、事故当初から指摘していたこと。
東電や政府は、なかなか認めようとしませんでしたが、メルトダウンは大前提なのです。
今回、メルトダウンした核燃料が、原子炉圧力容器を突き抜けて、外側の格納容器に漏れ落ちる、メルトスルー(溶融貫通)が起きていることは裏付けられた。
圧力容器を破るほどの核燃料では、格納容器はひとたまりもありません。
圧力容器は、70気圧に耐えられるよう設計されていますが、格納容器の設定は、わずか4気圧です。
建屋のコンクリート壁にいたっては、単なる覆いであって、超高温のデブリ(溶融燃料)による浸食を、防ぐことは難しいでしょう。




核燃料が原子炉建屋の床を突き破る、「メルトアウト」が起きている可能性は高い。
これが地下水に達していれば、いくら循環冷却しても、放射性物質の拡散を防ぐことはできない。
チャイナシンドロームが進行中のような惨状下にある、と考えるべきだろう。

先月28日、事故後の復興について、関係閣僚らが議論する福島復興再生協議会が、福島市内で開かれた。
議長を務める今村復興相が、冒頭の挨拶で、
「福島、東北の復興も、3月にはいよいよ7年目に入る。
マラソンでいうと、だいたい30キロ地点ぐらいにきているのかな」とホザいたのは、まったくもって信じがたい感覚だ。
福島の現状を、どう認識しているのか。
事故処理は、まだスタートラインにも立っていない。
原因さえ解明されていない。
それでマラソンの折り返しを越えた30キロ地点だと? 
こんな無神経な発言をして、大臣をクビにならないのが不思議だ。


■ 廃炉費用は税金か電気料金で、結局は国民負担

東電は、今月中に、最新型のロボットを投入して、デブリの状態を確かめる予定だったが、
作業用足場に開いた穴が、走行ルートを妨害するため、計画の練り直しを余儀なくされそうだ。
毎時530シーベルトという高線量も想定外で、廃炉への道は、ますます混沌としてきた。

後藤政志氏:
この高線量では、ロボットに使われている半導体やモーターがやられてしまうので、2時間程度しか動かせず、限定的な調査しかできません。
もっとも、仮に線量がもっと低くても、ロボットが正常に動くかは分からない。
あれだけの過酷事故を起こしておいて、簡単に廃炉までたどりつけると思う方が間違っています。
今回の内部撮影によって、政府と東電の廃炉スケジュールが、完全に破綻したことが露呈しました。



事故が起きた11年の年末に発表された、廃炉の工程表は、
2年以内に、1~4号機の貯蔵プールにある、使用済み燃料の取り出し作業に着手、
1~3号機の溶融燃料は、10年以内に取り出し作業を始め、
30~40年後に、施設を解体撤去する廃炉が完了する、というものだった。

事故からまもなく丸6年になるのに、工程通りに実行できたのは、4号機の使用済み燃料取り出しのみ。
事故を起こした1~3号機の燃料には、着手できない。
建屋内の線量が高すぎて、人間が近寄れないのだ。
そのうえ、溶け落ちたデブリが、どんな状態で、どこにあるのかさえ分からない。
これのどこが「アンダーコントロール」なのか。

当初の計画からは、大幅に遅れているのだが、政府は、デブリの取り出しを21年に始め、30~40年で廃炉を完了させる、というスケジュールを変えようとしていない。
ここが悪魔的だ。


■ 途方もない年月と費用が必要

環境経済学者/立命館大教授・大島堅一氏:
政府の工程表は夢物語でしかなく、見直す時期に来ていると思います。
福島原発の場合、燃料をすべて取り出して更地にするという意味での廃炉は、数十年単位では無理でしょう。
問題なく運転終了した原発でも、廃炉まで数十年かかるのです。
米国のスリーマイル島事故では、核燃料がまだ格納容器内にとどまっていたから、なんとかなった。
世界的に見ても、過酷事故で燃料デブリになったものを、取り出した例はありません。
福島では、形状をとどめていないデブリがどこにあるかも分からないし、メルトダウンした原発が3基もある
チェルノブイリのように石棺化しても、100年は持たないでしょうし、本当に廃炉に至るまでには、途方もない年月と金額が必要になる。
廃炉費用がいくらかかるか、誰にも分かりません。
ところが、政府は、最終的な費用の計算に先行して、国民に負担させるスキームの議論を始めた
ホント、ふざけています。
40年という廃炉工程表を取り下げないのは、着実に廃炉に向かっているというパフォーマンスでしかない
東電を存続させ、原発再稼働を進めるためです。



経産省は昨年、事故処理の負担スキームを審議する、有識者会議を立ち上げた。
福島原発事故の賠償・廃炉費などは、計21.5兆円になると、従前から倍増する試算を発表。
6年経って近づくこともできない現状を考えれば、費用はどこまで膨れ上がるか分からないのだが、新電力の託送料に上乗せする方針を固めた。
託送料なら、国会の承認も必要ない
儲けは自分たちのもので、事故負担は国民にツケ回す
そういう都合のいいビジネスモデルを、ゴリ押ししようとしている。

大島堅一氏:
40年での廃炉なんて、どう考えても無理です。
現実的な廃炉計画を、立てられる状況にもない
しかし、原発輸出を成長戦略に据えている安倍政権は、既存の原発を稼働させたうえで、新設の仕組みもつくりたいのでしょう。
世界に向けて、安心・安全を担保するためには、虚構の事故処理シナリオを維持する必要がある。
何兆円使おうと、工程表通りの廃炉はできないと思いますが、それも結局、税金にしろ電気料金にしろ、国民負担にされてしまう
それでも原発再稼働を支持する国民が、どれだけいるのでしょうか。


原発はコストが安いなんて、よく言う。
福島原発の現状を見れば、原発再稼働は正気の沙汰とは思えない。
原発事故は、収束どころか現在進行形だ。
オリンピックなんて、やってる場合ではないのではないか。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米国『どっこい生きてた民主魂』事情

2017年02月09日 | 米国○○事情
シアトル連邦地方裁判所の命令(大統領令の全国での適用を、差し止める)に対し、
司法省が現状回復を求めて、サンフランシスコの第9巡回区控訴裁判所に、「緊急申立」を行っていたのですが、
本日2月9日、その「緊急申立」が却下されました!
運用を差し止められた大統領令は、『イスラム圏7カ国の国民らの入国を、一時禁止する』というもので、この大統領令に対し、全国の町中や空港で、大勢の人たちが抗議に集まりました。
さらに、連日議員事務所や議会などに出向き、こんなものは許さないと訴える人が続々と増えていきました。
どの組織にも関わらない、今まで全く政治に関わろうとしなかったような人たちの自発的な行動は、瞬く間に根を広げ、社会の新しい動きを作り始めています。

今回のこのゴタゴタは、ほんの一部に過ぎません。
けれども、ダコタパイプラインへの出資を精力的に行なっている銀行(Wells Fargo)との取引を止めると宣言した、アメリカで最初の都市となったシアトルをはじめ、
トランプ大統領の経済諮問グループのメンバーになっていた(米配車サービス大手の)ウーバーのCEOが、利用者の激減のため一気に経営不振に陥り、メンバーを辞任したりと、
社会はとても早い速度で、変化をし始めています。

間違ったことに加勢している企業や銀行をボイコットする。
これこそが、どんな抗議行動にも勝る、そして強い影響力を持つ、市民行動ではないでしょうか?

どんなに大きな力を持っているとしても、企業は企業、銀行は銀行、所詮、買ってくれる人、使ってくれる人がいなくなれば潰れてしまいます。
買ってくれる人、使ってくれる人というのは、わたしたち市井の市民です。
そのことを思い知ってもらうためにも、お金の使い道をじっくりと考えてみませんか?

******* ******* *******

トランプ大統領、『イスラム圏7カ国の国民らの入国を、一時禁止する』大統領令に署名。
大統領令の正式名称は、「Executive Order: Protecting the Nation from Foreign Terrorist Entry into The United States」

1月28日
ボストン連邦地方裁判所が、拘置されている旅行者の送還をすることを、禁止する判決を出す。
ブルックリン連邦地方裁判所が、拘置されている旅行者の送還を、禁止する判決を出す。

1月28日
ヴァージニア連邦地方裁判所が、就労ビザを持っている人物を拘束することを、一時的に禁止する判決を出す。

1月29日
ボストン連邦地方裁判所が、イスラム7カ国から合法的に既に入国している人の拘束を、禁止する判決を出す。

1月30日
ワシントン州が、大統領令は違憲であり、州経済に回復不能な損害をもたらすと、シアトル連銀地方裁判所に申立を提出。

1月31日
ロサンジェルス連邦地方銀行が、有効なビザを持っている移民の入国を、受け入れる判決を出す。

2月2日
ブルックリン連邦地方裁判所が、1月28日の判決を、2月21日まで延長する決定を行う。

2月3日
シアトル連邦地方裁判所のロバート判事が、ワシントン州の申立を受けて、大統領令の全国での適用を、差し止める判決を出す。

2月4日
司法省が、シアトル連邦地方裁判所の命令に対して、現状回復を求めて、サンフランシスコの第9巡回区控訴裁判所に、「緊急申立」を行う。

2月5日
控訴裁判所は、司法省の「緊急申立」を棄却。

2月7日
控訴裁判所は、原告と被告の口頭弁論を行う。

2月9日
第9巡回区控訴裁判所は、政府の「緊急申立」を却下


政府は早速、最高裁へ訴えると宣言しました。
今現在、最高裁の判事は、先日の2日にトランプ氏が任命した保守派の判事が加わり、リベラルが4人、保守が4人という状態になっています。
最終の判決を出すのはアントニー・ケネディ判事ですが、それをただただ見守っているだけではいけない、わたしたちは見ているぞ、ということを伝えなければならないと考えている大人が大勢います。
そういう話が、其処此処で、挨拶がわりに交わされるようになりました。
トランプ氏の大統領就任は、アメリカ市民の民主魂を呼び覚ましてくれたのかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パジャマデーの一日

2017年02月09日 | ひとりごと
昨日は18℃という、まるで春先のような日が突然やってきた。
レッスンにやって来る生徒たちの中には、半袖を着てきた子もいた。
けれども天気予報はずっと、深夜から雪が降り始め、嵐になると言い続けていた。
そんな異常に暖かな水曜日の夜に、夫とわたしは仕事を終え、バタバタとマンハッタンに出かけて行った。


ユジャ・ワンとレオニダス・カヴァコスのデュエットを聴くために。

場所はリンカーンセンター。


座席はもちろん一番安い席なので、景色はこんな感じになる。




ユジャの追っかけをしている我々は、彼女の背筋や腕の筋肉の動きや、手のひらがひらひらと鍵盤の上を舞うのを見下ろしながら、そして時には目を閉じて、彼女が奏でる音楽を楽しませてもらう。
今回、彼女と共演するバイオリニストを、わたしはよく知らないまま行ったのだけど、一曲目の最初の音があまりに透き通っていて、すぐに惹きこまれてしまった。

ユーチューブで見つけた演奏から。


ユジャのことはもう、ここで何度も紹介してきたけど、もういっぺん。


曲目は、ヤナーチェクのヴァイオリンとピアノのためのソナタ、シューベルトのファンタジアハ短調、ドビュッシーのヴァイオリンとピアノのためのソナタ第三番、バルトークのヴァイオリンとピアノのためのソナタ第一番。
どれもこれも大曲で、こんなのを一つのコンサートでやってのける二人のスタミナと演奏能力には、ただただ唖然とするばかり…。
レオニダスの奏でる音を、一体どんな言葉で表現したらいいのだろうと、帰りの電車の中でずっと考えていた。
言葉はいろいろ出てくるけれど、どれもこれもありきたりで、耳に残っている音に申し訳ない気がしてしまう。
あんな透き通った音を、これまで聴いたことがなかった。
ハーモニクスの音までもが、光沢のある薄いベールをまとっているように思えた。
会場の空気が、二人の奏でる音によって、どんどんと浄化されていくような気がした。
演奏が終わっても、もう誰も身動き一つせず、息さえも止めて、その信じ難い静けさの中に身を置いて、誰かが最初に拍手をするのを待っていた。
その間10秒ほど。
狂おしいほどの喜びと興奮が、その静けさの中に存在した。

本当に良い音楽を聴かせてもらった。
隠し撮りなのでまたまたピンボケだけど、ありがとうユジャ!ありがとうレオニダス!



そしてお約束通り、深夜から雪が降り、今日はすっかり雪景色。
気温はなんと、マイナス10℃まで下りるのだそうだ。




なのになのに、うちのやんちゃ坊主の海くんは、それでもやっぱり外に出たいと言う。
猫のくせに、ズブズブズブ…。


さすがに深すぎたのか、5秒で家に戻ってきた。


昼過ぎからやっと降り止んだけど、いや〜積もった積もった、30センチ近くかな?




でも、ここまで積もるといいこともある。
どこにも出かけられないし、誰もうちに来られないので、パジャマで一日中過ごせる。
というわけで、今日はパジャマデー!
せっかく天からもらった時間だ、ずっとグズグズしていた市民権獲得のための書類記入、今日中になんとしても終わらせるぞ!


*おまけ写真
夫の姉のアードリィがくれた、オーガニックのキノコセット。


この、まるでサンゴのようなのはいったい…と思って調べてみたら、ライオンのたてがみというあだ名がついてるヤマブシタケだった。


どれもみぃ〜んな、とっても美味しかった。
ありがとうアードリィ!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

博治さん、沖縄もわたしたちも、絶対にあきらめない!水と森の守りびとだから

2017年02月07日 | 日本とわたし
[辺野古から 博治さんへ]「沖縄は絶対諦めない」
【沖縄タイムス】2017年2月7日
http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/83073

山城博治さん、あなたが、辺野古・高江の反対運動に絡む三つの罪で、逮捕・起訴され、名護署の留置場や那覇拘置所に、長期勾留されてから、6日で113日が経ちました。
病を抱える身でありながら、弁護士以外、家族さえ接見できないという、あまりにも異常な状態が続いてます。

私たちは、あなたから、直接話を聞くことができず、あなたは身柄を拘束され、辺野古に行くことができません。
ならば、と、こういう手紙形式の社説を思いつきました。

博治さん。
政府は6日朝、名護市辺野古の新基地建設に向け、海上での工事に着手しました。
最大で、約14トンもある大型コンクリート製ブロックを、クレーンで、台船から作業船に積み替える作業です。

翁長雄志知事や稲嶺進名護市長らが、建設計画の撤回を求めて訪米した直後に、県と協議もせずに、一方的に作業に踏み切ったのです。

自民党の二階俊博幹事長でさえ、「沖縄の理解を十分に得られていない状況」だということを、認めざるを得ませんでした。

ブロックは、汚濁防止膜が強風などで流されないように固定するためのもので、7日以降、228個のブロックが、海底に投下されることになっています。
想像するだけで、胸がえぐられる思いがします。

沖縄の切実な声よりも、米軍の都合と軍事上の要求が優先され、辺野古への「高機能基地」の建設が、目的化してしまっているのです。
あの美しい海は、埋め立てれば、もう元に戻りません。

■    ■

新基地建設に反対する市民らは、工事車両が基地に入るのを阻止しようと、キャンプ・シュワブのゲート前に座り込み、精一杯の抵抗を試みました。

博治さんの不在の穴を、みんなで埋め合わせているような、決意と危機感の入り交じった空気、と言えばいいのでしょうか。

反対側の歩道で、折りたたみ式の簡易イスに座って、様子を見守っていたのは島袋文子さん(87)でした。
「動悸がしてドクターストップがかかっている」というのに、居ても立ってもいられず、現場に駆け付けたのだそうです。

機動隊員が、一人一人を、3、4人がかりでごぼう抜きし始めたため、現場は悲鳴と怒号が飛び交い、騒然とした雰囲気になりました。
「暴力はやめろ」
「海を壊すな」
「沖縄は絶対諦めない」

驚いたのは、文子さんの行動でした。
イスから立ち上がって道を渡り、付き添いの女性に両脇を抱えられながら、ひるむことなく機動隊の前に進み出て、抗議の声を上げたのです。

「戦争の中から逃げるのは、こんなもんじゃないよ」と文子さんは言います。

沖縄の、戦中・戦後の歴史体験に触れることなしに、新基地建設反対運動を深く理解することはできない。
翁長知事が、政府との協議の中で、何度も強調してきたことですが、正面から受け止めることがありません。

作家の中野重治は、日中戦争前の1928年に発表された、「春さきの風」という小説の最後で、こんな言葉を書き付けています。

「わたしらは侮辱のなかに生きています」

この言葉は、今の沖縄にこそ、あてはまると言うべきでしょう。

■    ■

問題は、強権的な基地建設だけではありません。
国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは、博治さんの釈放を求める緊急行動を始めました。
国連の「被拘禁者人権原則」は、「家族や弁護士との間のコミュニケーションは、数日間以上拒否されてはならない」とうたっています。

かつて、悪性リンパ腫の治療を受け、今も体調が万全でないにもかかわらず、3カ月余も勾留が続き、家族も接見できない状態になっているのです。

政治的意図に基づく長期勾留であるのは明らかであり、人権侵害の疑いさえある、と言わなければなりません。

博治さん。
拘置所の狭い空間の中では一人ですが、外の世界では、決して一人ではありません。
県内や国内だけでなく、海外からも、多くの励ましの声が届いていることを、お伝えしたいと思います。


******* ******* ******* *******

〔辺野古移設〕
沖縄の美しい海、また埋め立てられていく

【毎日新聞】2017年2月6日
http://mainichi.jp/articles/20170206/k00/00e/040/212000c#csidxe4db69c46cf658890242ab12b08f980

海上工事に政府が着手 移設反対派に、怒りと焦燥感が交錯
 
沖縄の美しい海を埋め立てて、巨大な米軍基地を造るための工事が、また一歩、前へと進んだ。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の、名護市辺野古への県内移設に向け、政府が6日、初めて海上工事に着手。
辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、移設反対派が、作業に向かう車両を阻止し、排除する機動隊と衝突した。
埋め立てへのカウントダウンが始まり、反対派には、怒りと焦燥感が交錯した。【浅野翔太郎】

まだ真っ暗な午前6時前、前夜の雨もあり、肌寒いキャンプ・シュワブゲート前に、続々と移設反対派が集結。



「これ以上工事を進めないためには、作業員を中に入れないという抵抗をせざるを得ない」。
約150人が、「辺野古新基地NO」「辺野古埋立阻止」などと書かれたプラカードを掲げるなどして、抗議の声をあげた。



同県南風原町の稲福次義さん(63)は、
「市民の意思をきょう示さなければ、政府の意向を沖縄が黙認したことになる。民意を無視しようとも、県民の意思は揺るがない」と、語気を強めた。

午前8時15分、作業員が乗った乗用車が到着。
作業現場に向かうため、キャンプ内へ進入しようとしたが、反対派は入り口前に座り込んだ。



すると、沖縄県警の機動隊が、隊列を組んで阻みながら、隣接する出口の方から工事車両を通した。
反対派からは、「きちんと手順を踏め」と、怒号が飛んだ。





その後も、続々と、大型トラックやクレーン付き車両などが到着。
「帰れ、帰れ」。

反対派は、ゲート前で、腕を組んで壁を作り、声を張り上げた。
一進一退のせめぎ合いの末、午前10時半ごろ、足止めとなっていた車両が、キャンプの方へ。
機動隊は、約80人を次々に排除。
腕をつかまれた高齢の男性は、「県警は県民とアメリカとどっちが大事なんだ」と叫んだ。





ゲート前には、辺野古への移設阻止を訴えるため、翁長雄志(おなが・たけし)知事と訪米し、帰国したばかりの稲嶺進・名護市長も駆けつけた。



「アメリカでも、沖縄の置かれている状況は、よく聞いてもらえたと思っている。
全く無視し続けるのは日本政府だ。
訪米中に、防衛大臣が、『辺野古が唯一の解決策』との見解を示すなど、恥も外聞もない」と、怒りをあらわにしていた。








******* ******* ******* *******

ここからは、先日の2日に、沖縄新基地建設に反対し、基地撤去とヒロジさんの釈放を求めるプロテストをしに、ワシントンD.C.に出かけてったのんちゃん、志津子さん、あっこちゃんのことを書いてくださった、Hidekoさんの記事を紹介させていただきます。

「ホワイトハウス前 沖縄新基地建設に反対し、基地撤去とヒロジさんの釈放を求めるプロテスト」
【アクティブNY by Hideko Otake】2017年2月6日
http://activeny.blogspot.com/2017/02/blog-post_6.html



2017年2月2日、ホワイトハウス前。
沖縄新基地建設に反対し、基地撤去とヒロジさんの釈放を求めるプロテストの現場で、大山紀子さん(フェースブックのOkinawa Peace Appeal in Washington DCで大活躍)に聞きました。
この日のプロテストには、廃物利用もここまで(帽子かけ?)という巨大巻物風バナーを作り、ニューヨークから仲間を拾いながら、遠路はるばる車を運転してきたしずこさんや、
ジョージワシントン大学での翁長知事の講演で、「承認撤回をしないのはなぜか」という、大勢の人たちがいま知事に一番問いたい直球の質問を、単刀直入に投げかけたあきこさんなど、強力パワーが参加しました。
プロテストは、翌3日にも行われ、平和を求めるベトナム退役軍人の会(VFP)はじめ、数々の平和運動で活躍するアン・ライトさんも参加、
さらに、ノース・ダコタ・アクセス・パイプライン建設に反対するプロテストととも、期せずしてつながるなど、すてきな場が生まれました。(文責:大竹秀子)




――ワシントンでプロテストするのは、今回で何度目?

プロテストは3度目、ホワイトハウス前は、2015年が最初かな。
もういてもたってもいられないから、はじめたんですけど。

(いまのいまは)もう希望が見いだせない感じよ、ほんとに、いまの状況みてたら。
高江作られちゃったし、先島もう全部、自衛隊でしょ、それで辺野古埋められてしまったら、伊江島、それから辺野古、高江、北部全体がそういう風になってるし、それに嘉手納でしょ、普天間でしょ。
普天間なんか、戻すつもりないんじゃないかと思ってる、実際、そんな感じがする。

沖縄全体を、どんどんどんどん基地化して、基地の島にしちゃってる。
恐ろしい。

いくら沖縄の人たちが、「だめだ、だめだ」と言ったって、全然、聞く耳持たないでしょ、日本政府は。
で、日本の人たち、やまとの人たちには、要するに他人事。

沖縄の基地問題ではない、日本の基地問題であるにも関わらず、沖縄に押しつけて、そのまんま。
自分たちは痛くないから。




私ね、沖縄の嘉手納も普天間もそうだけど、あの爆音、あれもう、[沖縄に]帰るたびに心臓がドキドキする。
B52が、ベトナム戦争の頃に飛来してたでしょ。
一度、運転してて、いまの国道58号線を走って、嘉手納のところでB52が飛来してきたの。
死ぬかと思った。
心臓がとまるような音。
あれはもうトラウマ。
ああいう中で、嘉手納の人たちは、ずっと生活を強いられている。
赤ちゃんが難聴で生まれてくるって…信じられます?!
耐えられない。
やまと 日本政府が、沖縄に強いてる現状っていうのは、生活してみないとわからないと思う。

沖縄って、どこへ行くにも、フェンスのまわりを通らないといけないでしょ。
帰るたびに、最初はすごく腹がたっていたけど、もう悲しいよね。
伊江島にも、帰るたびに行くんですけど、あんなちっちゃな島に、あれだけの基地があるでしょ?




――アメリカの人たちに、そのことをどうやって訴えていけると思います?アメリカに守られてるじゃないかという風に思ってる。

まあ、何も考えてない人が一番多いと思うけれど。
ほとんどそうだよね。
ひとが死んでるわけじゃないじゃない。
もちろん、レイプとか、そういうのはあるけれども、たとえば、爆撃されてどうのこうのということではないじゃないですか。
だから全然、関心を持たれない。
オスプレイが落ちて、あれだけの事故があっても、ほとんど無関心でしょ。
知らないじゃないですか。




――機会があるごとに声をあげていく?その積み重ね?

そうですね。
私、ほんとに思うんですけれども、日本全体の動きにならないとね。
基地はもう、ほんとに作られてしまうと思う。




――いま、翁長さんに一番いいたいことは?

すぐ撤回してください。
それしかないと思う。
もう時間伸ばし、引き延ばしはやめてください。
彼はね、やっぱり政治家だから、こういった運動とかに全然関わりたくないし…。


――[ジョージワシントン大学での質疑応答でも]露骨にそうでしたね、[「撤回しかないのではないか」という質問への答え方]

見てても、「お、市民をばかにしたな、こいつ」っていう対応でしたよね。
おいおい、せめて少しは演技しろ、みたいな。
そうそう、まさにそうでしたよね。
関わりたくない。
だから、オール沖縄が彼を支える意味がよくわからない。
なぜかって言ったら、彼は、沖縄の県民の民意をくみとって、ああいう地位にいるわけだから、彼が支えるべきでしょ、県民を。
全然、おかしいと思う。
笑っちゃうよね、あれ、ほんとに。


――民意圧力をもっともっとかけなくちゃ、ですね。




******* ******* ******* *******

そして最後に、Sarasa Aiharaさんが伝えてくださった、今の沖縄の現実を。

2月6日、早朝5時半から、海上作業員を止める為に、辺野古ゲート前に集まった。
6th Feb. From 5:30 a.m. people came at Henoko camp Schwab to stop construction workers for New U.S. Military Base.

約120人の"海の守りびと達"が、ゲート前に座り込んだ。
Around 120 Sea Protectors blocked the gate.

約6時間!!正午まで、全ての工事車列を止めた!!
Six hours!! Protectors Stopped until noon time!!

120人でこれだけ止められた。
あと50名居たら…止められたかもしれない。
集まれ、海の守りびと達よ!!

If we had 50 more Protectors, we would stop completely. Gather!! Sea Protectors!!




























ついに政府は、コンクリートブロックを、母なる海に落とした…。
Finally, the Authority dropped a few concrete blocks into the Mother Sea...

今朝も、6時前の真っ暗なうちから、"海の守りびと達"は集まった。
Before 6 a.m. Protectors started to gather at the gate of Camp Schwab.

今日は、圧倒的に、警察の数が多かった。座り込みの人数は、100人に足らない。
Today, Protectors were less than 100 hundred, Removed by police immediately.

人々の献身と祈りが、聖なるものを守る。
Dedication & Prayer protect the Sacred.














******* ******* ******* *******

沖縄の自然破壊と基地の押し付けは、他人事ではありません。
スタンディングロックの水を守ろうとするネィティブアメリカンの住民の人たちにつながっていく、愚かな大統領令によって理不尽な扱いを受けている国々の人たちにつながっていく。
今アメリカでは、これまで行動してこなかった市民が大勢立ち上がり、議員や議会にどんどん圧力をかけています。
この民主主義の力、市民が張る根の早さに、そしてそれを丁寧に報道するメディアの姿勢に、圧倒される毎日です。
どうか、他人の痛みや苦しみを、自分の事として捉えられる勇気と度量を持ってください!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする