ZBAT!競馬『【ジャパンC】3冠馬の意地とプライド!コントレイルがG1・5勝目で有終V』
第41回ジャパンカップ(3歳以上オープン、G1、芝2400m)は、福永祐一騎手の1番人気コントレイル(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)が勝利。史上初の4世代ダービー馬対決を制しG1・5勝目。3冠馬の意地とプライドを見せラストランで有終の美を飾り、最高の形で現役生活にピリオドを打った。また、ディープインパクト産駒の牡馬による初の同レース制覇で1着賞金3億円を獲得し、ゼンノロブロイ(11億1560万8000円)を抜き、JRA獲得賞金で歴代トップ10入りを果たした。タイムは2分24秒7(良)。
2馬身差の2着には好位から抜け出しをはかったC.ルメール騎手のオーソリティ(3番人気)、今年のダービー馬で世代交代を狙った川田将雅騎手のシャフリヤール(2番人気)は、先団5番手を追走から直線追いすがるも、2着から1馬身半遅れた3着に敗れた。
ジャパンCを勝ったコントレイルは、父ディープインパクト、母ロードクロサイト、母の父Unbridled's Songという血統。通算成績は11戦8勝。重賞は19年東スポ杯2歳S(G3)、ホープフルS(G1)、20年皐月賞(G1)、日本ダービー(G1)、神戸新聞杯(G2)、菊花賞(G1)に次いで7勝目。ジャパンCは矢作芳人調教師、福永祐一騎手ともに初勝利。
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昨年の3冠馬コントレイルが、素晴らしい走りで有終の美を飾りました。
今日はスタートも決まり、道中はキセキの奇襲に動じることなく中団待機、今年のダービーを制したシャフリヤールの後ろでピタリと折り合っていました。直線では一瞬併せ馬の形になったシャフリヤールを置き去りにし、先に抜け出したオーソリティをアッという間に交わし去って最後は2馬身差の完勝劇。まさに3冠馬の意地を見せつけたレースだったと思います。
コントレイルと言えば、矢作厩舎でパンサラッサやバスラットレオンが一緒にトレーニングをしたこともあるわけですが、結局、無敗で3冠を制する大スターになりましたからね。思い返すと2歳の年末、ホープフルSで逃げたパンサラッサを直線でアッという間に交わす姿を見て、これはモノが違うなぁ…と驚かされたのが懐かしいです。
いやぁ、何と言いますか、他の馬には申し訳ないながら、今日はコントレイルが勝って良かったと思います。3歳秋、菊花賞の疲れがありながら果敢にアーモンドアイに挑んだ昨年のジャパンカップ、悪路に苦しみ唯一連対をはずした大阪杯、上り最速ながら出負分だけエフフォーリアに及ばなかった天皇賞。。3冠制覇後に勝利から遠ざかっていたのは、決して世代間格差的な話ではないと自ら証明してくれた気がしますので。やはり、牡馬3冠ってそんなに軽い話じゃないと思うんですよね(^^)
これで、コントレイルは無事に種牡馬入りとなりますが、何しろディープインパクト産駒で3冠馬ですから、むしろこれからが彼に与えられた使命の本番なのかもしれません。鞍上の福永騎手はもちろん、矢作先生も厩舎の皆さんも、勲章を加えて無事に次のステージに送り出せることに、何よりホッとされているのではないでしょうか。
うーむ。。ところで将来、コントレイル産駒に出資するチャンス、ありますかねぇ(^^ゞ
**2021/11/28東京12R ジャパンカップ(G1/芝2400m)・良**
ZBAT!競馬『【古馬次走報】インディチャンプは香港マイルに参戦』
★マイルCS4着インディチャンプ(栗・音無、牡6)は、予定通り香港マイル(12月12日、シャティン、G1、芝1600メートル)に参戦する。
★栗東・矢作厩舎のオープン馬の動向は以下のとおり。マイルCS5着ホウオウアマゾン(牡3)は、状態が良ければ阪神C(12月25日、阪神、G2、芝1400メートル)へ。福島記念1着パンサラッサ(牡4)は、有馬記念(12月26日、中山、G1、芝2500メートル)を目指すが、除外されたときは中山金杯(1月5日、中山、G3、芝2000メートル)に切り替える。仏G1・フォレ賞3着エントシャイデン(牡6)は、京都金杯(1月5日、中京、G2、芝1600メートル)を使う。
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ZBAT!競馬さん以外にも、福島記念勝ちのパンサラッサは有馬記念をめざすも除外なら金杯へ、との記事が出ていましたので、おそらくその方針で進むのは間違いないのでしょう。
広尾TCにおける『有馬記念と中山金杯の両睨み』と言えば、2019年に有馬記念出走をめざすも叶わず、2020年の中山金杯にスライド出走したクレッシェンドラヴの失敗(?)があり、何となく嫌な感じを受ける方も多いでしょうが、あの時とは事情、条件が違いますので、個人的には充分あり得る有力な作戦だと思います。
具体的にあの時と今回で何が違うかと言いますと、2019年の有馬記念は日程が変則で、クリスマス前の12月22日に行われたんですよね。そうなると、翌年の金杯までには14日の間隔があり、例年より長くピークを引っ張る必要がありました。それに対して今年の有馬記念は12月26日ですから、スライド期間は10日と単純に4日も減ります。
加えて2019年は一頭でも回避馬が出れば出走できるというギリギリの状況だったため、最後の最後まで有馬記念を諦めることができず、メイチの仕上げをしてからの14日間スライドだったのが大きいです。今回どうなるかは分かりませんが、おおよその想定が出た段階で、どちらに軸足を置くかを判断しやすい状況になればしめたものです。
さらに言うと、クレッシェンドラヴとパンサラッサの個性の違い、実はこれが一番大きいと思っていまして…。
クレッシェンドラヴはデビュー以来数戦のやる気のない走りを持ち出すまでもなく、非常に繊細なところがあるタイプで、実力通りのパフォーマンスを出させることにすごく苦労があった馬です。細かく説明はしませんが、とにかくその難しい馬を、二ノ宮厩舎~林厩舎、テンコートレセン、内田騎手が手をかけて育て、『テンコーで調整したあと出走3週間前にトレセン入り、ビシッと追い切ってレースへ』というルーティンを確立することで結果を出してきた背景がありました。
2019有馬→2020金杯の14日間スライドはこのルーティンを大きく逸脱するもので、それがクレッシェンドラヴのリズムを狂わせ、本性として抱えている難しさを引き出してしまったのは否定できないところだと思います。
一方のパンサラッサはと言いますと、さすがにクレッシェンドラヴより鈍感力があると言いますか、ミスペン仔にしては育成時代からモノに動じないところがありましたし、どこの競馬場でも(右回りでも左回りでも)、相手がコントレイルであろうが条件馬であろうが、その時の実力、調子なりのパフォーマンスを出せるタイプに見えています。
これはどちらが強いとかそういう話ではなく、要するにパンサラッサの方が、『有馬記念に出られなかったら金杯へ』といった大雑把なローテーションにも対応してしまう、心身のタフさを持っているのだと思っています。(それは希望的観測だろ、と言われると、まあ、そんな気もしますけれど(^^ゞ)
いろいろと書いてしまいましたが、まずは有馬記念出走が叶うこと、これが第一希望です。その上で、除外になりそうだったらサッサと目標を金杯に切り替える作戦で…。その場合は金杯後に休みをとって、春は中山記念や金鯱賞あたりを使って大阪杯へ向かうなど、G1挑戦のチャンスはまだまだありますからね。
さすがに3冠馬コントレイルさんや海外G1馬ラヴズオンリーユーさんの穴を埋めるのは無理ですが、パンサラッサには、2022年の矢作厩舎を支える一頭として活躍して欲しいと思っていますからっ!m(_ _)m (そう言えば、来年は香港シャティンで大逃げカマすとか、やってみたら面白いかもしれませんね(^^ゞ)
有馬記念投票結果発表スケジュール
第2回中間発表 12月2日(木)
最終発表 12月9日(木)
投票期間:11月18日(木)から12月5日(日)