わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ロクロ (大皿を作る2)

2008-10-15 21:46:56 | 電動ロクロの技法
前回の続を述べます。

 ハ) 作り方を選択する。 以下の方法が有ります。

  ① 一般的(基本的)な作り方

  ② 板の縁を起こす作り方

  ③ 板の縁に紐状の土を積み上げる作り方

  ④ その他の作り方

 ロクロで皿を作る際、失敗し易い点は

 ・ 底割れ(素焼時に、底の中心に縦に「ひび」や「割れ」が出来る)

  原因: 土の締めが弱い。底の中心に水が残っていた。

 ・ 口縁が制作時に「ヘタル」

  原因: 底からの張り出しが多い。(底の面積が狭い)

     土が軟らかくなってしまった。(時間の掛け過ぎ)

     口縁が限界以上に平らにし過ぎた。(限界点習得は経験が必要です)

 ・ 作陶時空気が入り易い。

  原因: 菊練が不十分(上手に出来ていない)

     土を継ぎ足して使う場合、合わせ目に空気が入り易い。

 以上の点を考慮して、作陶します。   

  以下詳細を説明します。

  ① 一般的(基本的)な作り方

   a) 菊練した一塊の土を、ロクロ(作品の底が大きくする場合は亀板)の中心にに据える。

   b) ロクロを手で回しながら、土の中心を底の厚みまで、拳で叩き締める。(内側の底全体)  

   c) 口縁は凸状に盛り上げます。口縁部は当然凸凹しています。

   d) ロクロを回転させ、口縁及び底を布(又は皮)で撫ぜ、ドベを出し滑る様にします。

     (底にロクロ目を付ける場合は、この時です)

   e) 口縁の凸部の内側、外側、上を布で押さえ込み、口縁部を綺麗な円にします。

   f)  口縁を薄く上に、挽き上げます。

   g)  必要な高さになったら、縁を手又は、コテで徐々に倒し、形を作ります。

   h)  乾燥後、底を削り高台を作ります。

 ② 板(円形)の縁を起こす方法

   a)  底の大きさプラス、皿の傾斜部分の寸法で、厚み10mm程度の円板を作ります。

    ・ 円板は、出来るだけ叩き締め、ロラーで平らにします。

   b)  ロクロにセットし、回転させながら、針で綺麗な円に切ます。

   c)  ロクロと円板が密着する様に、回転させながら、布で中心に向かって軽く押さえます。

    この際、ロクロと円板との境に空気が入っていれば、空気は円板の中心に集まり

    凸状に盛り上がります。これを針で2~3箇所穴を開け、指で撫ぜて空気を抜きます。

   d) ロクロを回転させながら、濡らした竹ベラ(切ベラ)で、円板の縁から土を起こしていきます。

   e) 底にの大きさになったら、立ち上がった部分を、両手の指で綺麗な円を出します。

   f)  立ち上がった部分の土を、薄く延ばし手から、形を作ります。

 以下は ① の工程と同じです。続は次回に述べます。
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