わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

手捻りの勧め (1)

2009-04-15 21:44:43 | 陶芸入門(初級、中級編)
陶芸をやってみたいと、思う方が、段々増えて来ています。

陶芸の面白さが、テレビ等で、色々取上げられて来た、影響かも知れません。

(タレントや、俳優さんなど、陶芸をやっている方、陶芸に興味を持っている方が、多く出演される

 番組を、良く見かける様に成りました。)

陶芸の技法には、手捻り(ひねり)と、電動ロクロによる制作の、二つの方法が、あります。

電動ロクロは、ロクロと言う機械を操作し、回転させながら造る方法で、それなりの年数を必要とします。

若い方(特に男性)は、電動ロクロに関心を示します。

(本格的に、陶芸全般を学ぼうとすると、確かに、電動ロクロは、避けれ通れません)


一方手捻りは、3~4歳の子供から、80歳位の方まで、どなたでも、始める事が出来ます。

陶芸と言うと、高尚な趣味の感じがしますが、要は「粘土遊び」です。

但しこの遊びは、その気で、始めれば、かなり奥の深い遊びです。

ほとんどの方は、小学校の、図画工作(図工)の時間に、粘土(又は紙粘土)で、色々な作品を、

造った経験が有り、一度は、手捻りの体験が有るはずです。

そのとき以来、土を触った事が無い人が、ほとんどですが。


では、手捻りの特徴(良い点)を、述べていきます。

1) 作品に、個性が出る。

  良く「世界で一つの作品である。」と言われる物は、手で造った物です。

  手捻りは、必ずしも、綺麗な形(左右対称など)には出来ません。必ず歪みが生じ易いです。

  この歪みが、その作品の特徴で、面白味でも有り、温か味でも有ります。

 又、指跡などを、わざと残し、凸凹感を出し、いかにも「手で造りました」の感じが出せます。

2) どんな作品でも、造る事が出来る。

  電動ロクロで出来る作品なら、手捻りで造る事が、可能です。

 それ以上に、ロクロで出来ない形(丸以外の形)、装飾、大きさを、造る事が可能です。

 縄文の時代から、手で造られた作品(土器、土偶、甕棺など)が、いかに多種多様な形であるか、

 又その装飾性が、いかに豊富であるか、現代でも十分通用するデザインでも有ります。

 手で造る事で、容易に、個性的な作品を作り出す事が出来ますし、その可能性も大きいです。

3) 特別の技術は、いりません。

  両手が使えれば(片手しか使えない方も)、作品を造る事は可能です。

  幾つかの、約束事を守って貰えれば、どんな事をしても、かまいません。

  (約束事: ① 空気を完全に、閉じ込めない事、② 作品が、自立出出来る事、不安定で無い事。
   
        ③ 作品の下部が、特別、細くしたり、薄くし無い事。=高温では土は弱くなる為)

  粘土(土)を丸めたり、伸ばしたり、切ったり、貼り付けたり、傷(ひっかく)を付けたり、

  叩いたり、場合によっては、土を握り締めるだけで、作品にも成ります。

  (握り仏を造っている方も、います。)

  勿論、要求が高度に成れば、それなりの技術の習得が、必要に成りますが、最初から、

  色々の技術は必要有りません。

  むしろ、何に興味が有るのか、何を作りたいのかが、重要です。

  (例: 食器、花器、箱物、オブジェ、人形、置物、壁掛け、動物、モザイク模様、その他骨壷など)

以下次回に続来ます。

 手捻り陶芸 
コメント
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