けい 様より以下のご質問をお受けしましたので、当方なりの見解を述べます。
教えていただきたいことがあります。
長さ30センチ、高さ15センチの船のオブジェ(中は空洞で、3ミリ程の空気穴
を2箇所開けています)を作りましたが、乾燥に失敗してしまい、たたら作り
で被せた蓋にヒビが入ってしまいました。縁から5ミリぐらいの所に、縁と平
行に入っています。幅は0.2ミリぐらい、長さは5センチ程度でした。ネットで
調べて、ダメ元で、薄ーく作ったドベをポトポトと垂らすことを繰り返してい
ます。すると、長さが倍ぐらいになってきました(単に、乾燥が進んたせいか
もしれませんが)。
お聞きしたいのは、2点です。
1.この方法を根気よくすれば、修復できる可能性はありますか?
2.もしこのままヒビが入ったままの状態で素焼きした場合、大爆発を起こして
他の作品にも被害が及ぶ可能性がありますか?この作品にヒビが入るだけなら、
ダメ元で素焼きしてみようと思うのですが。
どうぞよろしくお願いします。
◎ 明窓窯より
筒型の本体と蓋との関係が良く理解できないのですが、蓋は本体の一部と
思われます。
蓋だけを何らの方法で分離する事は不可能なのですね?
分離出来れば蓋のみを再度作り直すのが一番良い方法なのですが。
本題に入ります。
1 ドベを根気よく垂らしても、乾燥が進んだ作品では、修復はほぼ不可能と
思われます。
むしろご指摘の様に、傷口を広げる結果になる事が多いです。
2 ヒビの入った作品を素焼や本焼きをすれば、必ずヒビは大きくなります。
素焼き時の(水蒸気)爆発を心配されていますが、まず問題は起こらないと思われます。
理由として、本体に3mmの穴が2個開いている事です。
更に、素焼き時に蓋の部分のヒビが更に大きくなり、本体に影響を与えヒビ等が
広がり、本体の密閉を妨げる事になるからです。
既にご存知な事と思いますが、爆発が心配ならば、素焼き時の注意点を考慮
して窯焚きを行う事です。
即ち、250~400℃程度は温度上昇を出来るだけ遅くする事と、窯詰めの際、蒸
気抜きの穴(3mm)を塞がない様に注意して下さい。
蛇足に成りますが、素焼き前のヒビ割れは、修復が非常に困難です。
出来れば最初から作り直すほうが、時間的にも手間暇も少なく、確実な方法と考えます。
以上 不明な点が有りましたら再度お問い合わせください。
分かりにくい説明で申し訳ありませんでしたが、本体は縄作りで、たたらの蓋を被せた状態です。
本当に素人の質問でお恥ずかしいのですが、もう全体的にカチカチに乾いたのですが、蓋だけナイフで無理やり外し、新しく作り直した蓋を被せるというのは無理な話ですね。カチカチの本体に柔らかい蓋を被せると言う意味です。それこそ、収縮率も違いますし。
やはり潰して作り直そうかと思っていたところ、市販の「くっつく土」なる商品を見つけました。これは、素焼き前のヒビや割れも直せると書いてあります。土と糊が混ざっているもののようです。今は、ヒビが長く延びてしまい、10センチ以上(ほぼ端から端まで)になっています。この商品で隙間を埋めても、やはり素焼きと本焼きで必ず割れてしまいますか?