「けいこ」様より以下のご質問をお受けしましたので。当方なりの見解を記します。
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製作では マット系の釉薬しか使いません。
以前はスタジオで制作していてそこの
1黒泥に明トルコ青マットや、青銅マット
2上貫入土に青銅マット、などです。
スタジオで制作した際、1はとても雰囲気のある全く光沢のない ざらっとしたような
ちょっとアンティークのような 土としっかり融合したようなしっとりした 色合いに仕上がりましたが
うちで焼くと変にテラテラの光沢が出て とても薄っぺらく、ビニールのような変な感じになってしまいます。張り付いたような青です。
1230度で焼いています。
試しに2度焼きしましたが 今度は青が失われ
ほぼ真っ黒になってすごく縮れが出ました。
2の方でもやはり マットにならず、透明釉薬のように下地が助ける透明に近いものになり、とても垂れてしまいます。
電気窯の基本プログラムしか使っておらず、
ねらしや、最高温度や、冷却などの組み合わせなのか
どこで読んでもいまいち一番問題なのがどこで
窯をどう設定すればいいのかがよくわかりません。
アドバイスいただけると助かります、
◎ 明窓窯より
以前スタジオで制作した際には、それなりの色調でしたが、ご自分の窯では思うような
色調にはならないとのご相談ですね。
その原因は、窯が変わった事と、釉の変化(違い)にあると思われます。
1 窯が変われば、同じ温度で焼成しても、発色が異なるのは一般的です。
スタジオでの焼きのデーターをお持ちでしょうか?
先生がいれば焼成条件をお聞きになる事です。但し教えてくれない事もあります。
聞く事は ⅰ)焼成温度。 ⅱ)焼成時間。冷却時間。ⅲ)焼成雰囲気(酸化、又は還元)です。
尚今度の窯は、電気窯ですので、酸化焼成だと思われます。
基本的には酸化でも還元でも、マットは出るものですが、若干還元の方が出易いかも
知れません。
ⅰ) 焼成温度に付いて
一般的にマット系の釉はやや温度が低い方が出易いです。
市販されている釉では、1230℃が一般的ですが、マットではやや焼き不足気味が有効です。
釉が流れている事から見ても、温度が高過ぎるかも知れません。
ⅱ)焼成時間と冷却時間
スタジオの窯は容積も大きく、ご自分の小型な窯では、窯の温まり具合と冷め具合に
大きな差が出ます。当然出来上がりにも違いが出ます。
即ち、容積が大きいと温まり難く、冷めもゆっくりとなります。
焼成時間が短いと「テカリ」が出易いです。又,冷却時間が短い(急冷)時も同様です。
マットは一種の結晶釉ですので、結晶が出来るまでの時間が短いとマットに成らないからです。
尚、冷めを遅くするには、徐々に電流を少なくするか、窯詰めの量を多くする事です。
作品の量が少ない場合には、棚板用の支柱等を空間に詰める方法も有ります。
又、窯の冷え具合は窯詰めの際の場所によって異なります。
即ち、窯の上部は冷えが遅く成る傾向にあります。窯の下部は冷めも早く成ります。
それ故マット釉ではなるべく窯の上部に、更に窯の壁際から冷えますので、
なるべく窯の中央に作品を置く事を勧めます。
2)釉に付いて
以前使用していた釉と、ご自分の釉のメーカーは同じですか?
同じ名前の釉だからと言って、メーカーが違えば、全く同じに焼き上がる訳ではありません。
釉は或る範囲内で溶ける様になっていますので、必ずしも指定の温度で焼成する必要はありません。
3)上貫入土に付いて
使用している土が上貫入土との事ですが、当方不勉強でこの土の特性は不明です。
名前から推察すると、貫入が入る土と思われます。
「透明釉薬のように下地が透け、透明に近いものになり、とても垂れてしまいます。」
との事ですが、これは釉が素地に吸い取られ、透明に成った事が原因と思われます。
土に貫入が入る事は、表面積が増え、釉を吸収し易くなります。
窯の最高温度を下げたり、釉を厚く掛けて様子を見るのも一つの手です。
又、他の土でも試して下さい。
尚、「寝らし」は最高温度で一定時間保持し焼き斑(むら)を無くす事ですので、
今回は関係ないと思われます。
以上思い付くままに記しました。参考にして頂ければ有難いです。