わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

焼き物を割る1(ストレス解消)

2011-05-01 21:55:55 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
焼き物を故意に割る事が、特別な事ではなく、割合多く見られる様に成りました。

焼き物は、「割れ物」ですので、使用中や、持ち運びの際、不注意で割ってしまう事も、多いのですが、

わざと割る場合もあります。「焼き物を故意に割る」理由は以下の事情に拠ると、思われます。

 1) ストレス解消(発散)の為

 2) 決意の表明の現われ

 3) 占い(ゲーム)や、スポーツに使用

 4) 不良品の為、不要品の為(廃棄処分)

 5) その他の理由(祭り、土偶など)

1) ストレス解消(発散)の為に、「わざと」焼き物を割る

  先日、テレビで放送していたのですが、有料で焼き物を割らせる、商売を紹介していました。

  勤め人風の人が、一見高価そうな、大きな絵皿などを、思い切って投げ落として、派手に割って

  いました。 結構、商売に成る様で、ストレス社会ではの、発想ではないかと思いました。

 ① お客は、気持ち良さそうに、割っている様でした。

  ) 物を投げる事よりも、陶磁器が大きな音を発てて、壊れる(割れる)事の方が、ストレス

    解消に成る様です。陶磁器は割れる際、派手な音が出るのが、良いようです。

    投げても、壊れもせず、音もしないのでは、効果が無いのかも知れません。

  ) 気掛かりなのは、この様に大量の割る物を、何処から集めるのかと、言う事です。

    近頃、「割れ煎餅」なる物が、大量に販売されています。煎餅以外にも、「訳あり」商品があります。

    「カステラの耳」「梅干や、明太子の切れ」「B 級品」「規格外商品」などと、宣伝し、
     通常より、割安で販売しています。しかし、実態は正規の煎餅を、わざと割って「割れ煎餅」に

     しているそうです。(普通の製造工程では、これほど大量に不良品は、出来ないとの事です。)

     他の商品も、似たり寄ったりで、わざと「訳あり」にしていると、想像されます。

   ) 同様に焼き物も、「割る為の作品」を作っているのかも知れません。

   ) 昔より、人は物に当たって、気晴らしをする事が、有ったようです。

      (他人に当たると、トラブルの元に成りますので、物に当たる事になります。)

      物を投げたり、蹴飛ばしたり、壊したりする事は、本当にストレス解消に成るのかは、

      疑問ですが、珍しい事では無い様です。

     (先日も、警察官が、酔って他人の家のドアを蹴って、逮捕されたニュースが、2~3日前に

      報じられています。彼も何らかの不平や、不満がそうさせたのかも、知れません)

 ② 昔の男は、気に食わない事があると、お膳や卓袱台(ちゃぶ台)を、ひっくり返したとも、

   言われています。当然卓袱台には、器に料理が盛られていたはずですので、ひっくり返す事により

   陶磁器の器も、壊れたはずです。この場合には、その行為の後では、後悔や反省など、心の痛みを

   引き起こした事でしょう。

   しかし、有料で陶磁器を割る行為には、後悔や反省は、起こりませんので、ストレス解消には、

   打って付けかも知れません。

以下次回に続きます。

   

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