8) 市販の石灰系透明釉を他の釉に変化させる。
石灰系透明釉は、安価でごく一般的に使用されている釉です。ご自分でも調合できますし、市販の
物が、各メーカーから出ています。
透明釉には一号釉(1280℃=SK-9)と三号釉(1230=SK-7)が著名な種類で、光沢のある
綺麗な透明に熔けます。貫入が無い様に調合され、下絵付けをした作品に使われる事が多いです。
① 石灰三号釉をベースに他の基礎釉を作る。
市販の釉も年々価格が上昇しています。出来れば一番安価である石灰系の透明釉を利用して、
自分で調合して、別の釉に仕立て上げればより経済的であり、ご自分の釉を作り出す事も
できます。 尚、以下の配合は外割りです。即ち透明釉100gに他の材料を指定の割合
(グラム=g)を添加する事です。
) 灰釉風の透明釉をつくる。
灰釉(かいゆ、はいゆ)は、民芸風の雰囲気を作りだす効果があります。石灰系の透明釉
より、雅味(おもむき)のある色になります。即ち、灰には主に石灰分やシリカ分が含まれ
ます。その他に、各種のアルカリ(マグネシウム、ナトリウム、カリウム)や、微量な鉄分
マンガン、リン酸、炭酸カルシウムなどの不純物が含まれています。その為、淡い色の
付いた透明釉になります。酸化焼成の場合は黄色味を帯、還元焼成では青味が出易いです。
当然、灰の種類(天然又は合成の松灰、栗皮灰、樫灰、くぬぎ灰、土灰など)によって
若干の色の差が出ます。 石灰透明釉:各種灰=100:40
但し、藁(わら)灰の場合には、透明に成らず乳濁し易いです。
) 白マット釉を作る。
マグネサイトを添加し、結晶作用によってマット化します。
石灰透明釉:マグネサイト=100:15
) カオリンマット釉を作る。
粘土質のカオリンを添加し、熔け不足気味の白いマット釉を作ります。
石灰透明釉:カオリン=100:15
) 乳濁釉を作る。
マグネサイトを添加し、結晶作用によって乳濁化します。
マグネサイトは5%程度を添加すると、乳濁が始まります。但し添加量が増えると、マット
化してしまいます。 石灰透明釉:マグネサイト=100:5
) 黒釉、黒マット、飴釉、そば釉、黒そば釉薬を作る。
主に鉄分である弁柄(酸化第二鉄)を添加します。釉の種類によってその割合や、他の材料
を添加します。
a) 黒釉(黒天目): 酸化焼成では、光沢のある真っ黒い釉に焼き上がります。
還元焼成では、茶色風になり易いです。釉を薄く掛けた場合も、茶色風になります。
尚、黒さを出すには、黒色顔料を添加したり、マンガンを入れると良いと言われています
石灰透明釉:弁柄=100:10
注: 黒色顔料は、鉄分、マンガン、コバルト等の着色金属から出来た物で、化学的に
安定した材料ですので、釉に混ぜると黒が増します。
b) 黒マット釉:黒釉に20%のナグネサイトを添加し、マット釉に変化させます。
石灰透明釉:弁柄:マグネサイト=100:10:20
c) 飴(アメ)釉: 素地の色により、明るい茶色から黒っぽい茶色になります。
石灰透明釉:弁柄=100:7
d) そば釉: 飴釉の中に金色の結晶である、斑点が表れる釉です。厚く掛けると斑点の結晶
は大きくなります。
石灰透明釉:弁柄:マグネサイト=100:7:5
e) 黒そば釉: 黒釉に金色の結晶である、斑点が表れる釉です。
石灰透明釉:弁柄:マグネサイト=100:10:5
以下次回に続きます。
石灰系透明釉は、安価でごく一般的に使用されている釉です。ご自分でも調合できますし、市販の
物が、各メーカーから出ています。
透明釉には一号釉(1280℃=SK-9)と三号釉(1230=SK-7)が著名な種類で、光沢のある
綺麗な透明に熔けます。貫入が無い様に調合され、下絵付けをした作品に使われる事が多いです。
① 石灰三号釉をベースに他の基礎釉を作る。
市販の釉も年々価格が上昇しています。出来れば一番安価である石灰系の透明釉を利用して、
自分で調合して、別の釉に仕立て上げればより経済的であり、ご自分の釉を作り出す事も
できます。 尚、以下の配合は外割りです。即ち透明釉100gに他の材料を指定の割合
(グラム=g)を添加する事です。
) 灰釉風の透明釉をつくる。
灰釉(かいゆ、はいゆ)は、民芸風の雰囲気を作りだす効果があります。石灰系の透明釉
より、雅味(おもむき)のある色になります。即ち、灰には主に石灰分やシリカ分が含まれ
ます。その他に、各種のアルカリ(マグネシウム、ナトリウム、カリウム)や、微量な鉄分
マンガン、リン酸、炭酸カルシウムなどの不純物が含まれています。その為、淡い色の
付いた透明釉になります。酸化焼成の場合は黄色味を帯、還元焼成では青味が出易いです。
当然、灰の種類(天然又は合成の松灰、栗皮灰、樫灰、くぬぎ灰、土灰など)によって
若干の色の差が出ます。 石灰透明釉:各種灰=100:40
但し、藁(わら)灰の場合には、透明に成らず乳濁し易いです。
) 白マット釉を作る。
マグネサイトを添加し、結晶作用によってマット化します。
石灰透明釉:マグネサイト=100:15
) カオリンマット釉を作る。
粘土質のカオリンを添加し、熔け不足気味の白いマット釉を作ります。
石灰透明釉:カオリン=100:15
) 乳濁釉を作る。
マグネサイトを添加し、結晶作用によって乳濁化します。
マグネサイトは5%程度を添加すると、乳濁が始まります。但し添加量が増えると、マット
化してしまいます。 石灰透明釉:マグネサイト=100:5
) 黒釉、黒マット、飴釉、そば釉、黒そば釉薬を作る。
主に鉄分である弁柄(酸化第二鉄)を添加します。釉の種類によってその割合や、他の材料
を添加します。
a) 黒釉(黒天目): 酸化焼成では、光沢のある真っ黒い釉に焼き上がります。
還元焼成では、茶色風になり易いです。釉を薄く掛けた場合も、茶色風になります。
尚、黒さを出すには、黒色顔料を添加したり、マンガンを入れると良いと言われています
石灰透明釉:弁柄=100:10
注: 黒色顔料は、鉄分、マンガン、コバルト等の着色金属から出来た物で、化学的に
安定した材料ですので、釉に混ぜると黒が増します。
b) 黒マット釉:黒釉に20%のナグネサイトを添加し、マット釉に変化させます。
石灰透明釉:弁柄:マグネサイト=100:10:20
c) 飴(アメ)釉: 素地の色により、明るい茶色から黒っぽい茶色になります。
石灰透明釉:弁柄=100:7
d) そば釉: 飴釉の中に金色の結晶である、斑点が表れる釉です。厚く掛けると斑点の結晶
は大きくなります。
石灰透明釉:弁柄:マグネサイト=100:7:5
e) 黒そば釉: 黒釉に金色の結晶である、斑点が表れる釉です。
石灰透明釉:弁柄:マグネサイト=100:10:5
以下次回に続きます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます