1) 手や指の使い方の種類。(前回の続きです)
④ 指はどの位置で使うのが効果的か。
) 力を有効に使うには。
) 轆轤の回転力を利用する。
力は制作者自身が引き起こすのは当然ですが、轆轤の回転力を利用する事で、小さな力を
大きな力に変える事ができます。
a) 轆轤を使用する理由。
轆轤(電動、蹴り、手回し)は、回転する事で円形の作品を作るのに適します。
それ故、形が整った作品になります。更に手捻りの場合にも利用します。
電動轆轤などを使う一番の利点は、短時間で形の整った作品を作る事が出来る事です。
更に肉厚も比較的薄く、軽い物を作る事も可能です。気が付いていないかも知れませんが、
轆轤の回転力は、上手に使う事で、制作者の力をサポートして、力を与えてくれています。
b) 轆轤が発生する力とは。
一般に轆轤(電動、蹴り、手回し)は回転する事で、遠心力を発生します。逆に轆轤は
遠心力のみを発生する機械(道具)とも言えます。垂直方向の力はありません。
遠心力(F)=質量(m)X半径(r)X角速度(ω=オメガ)の二乗で現わされます。
即ち、角速度(回転速度)が二倍に成れば、四倍の遠心力が働く事になります。
それ故、轆轤作業では、回転速度が重要になり、制作時の場面場面で微妙なコントロールが
必要になります。
c) 遠心力(平面、横方向の力)を外側から押さえる事により、垂直方向の力に変える事が
できます。例えば、土殺しの際の延べ上げでは、遠心力に逆らい、土を両手で締め上げる
事で、土は上に伸びます。制作者は自分で土を上に伸ばしたと感じるかも知れませんが、
実際には、轆轤の回転力も大いに寄与しています。同様に、延べ下げの場合、上に伸びた
土の頭を右手の親指の付け根(右回転の場合)で、前方横方向に押し倒す(遠心力を押さ
える)事で、少ない力で、土を捩り(ねじり)ながら、下方に下げる事(延べ下げ)が
できます。 轆轤に慣れていない方は、土の頭を真上から真下に押さえ込もうとしますが、
これでは垂直方向の力は発生しませんので、大きな力が必要になります。
d) 土を上に薄く伸ばす場合にも遠心力を上手に使うと、意外と楽に土が上に伸びます。
(電動)轆轤作業で難しいのは、土を薄く上に伸ばす事と言われています。十分薄く伸ばす
事が出来れば、「轆轤技術の7~8割はマスターした事になる」と言う人もいます。
上に薄く伸ばすには、遠心力を利用する必要があります。即ちある程度のスピードのある
回転がいります。轆轤に慣れていない方は、回転スピードが遅くなり勝ちです。即ち速く
すると、振ら付き易くなると思うからです。しかし回転が遅いと逆に振れが発生する事が
あります。
e) 轆轤作業で土が上に伸びない原因には、上記の回転スピードの他に、外側からの押す力が
不足している事が上げられます。土は筒状の内外から力を加え上に伸ばしますが、外側の
手の力が弱いと、土は上に伸びません。筒の中央部分が凹む程度まで、力を強くしないと
土は上に伸びてくれません。勿論、外側の手は基準ですので、肘などは太ももや脇腹に
押し付け、しっかり固定する必要があります。
f) 外側の手は時計の針の8時の位置で使うと、力を有効に使えます。
10時、11時と成るに従い、力が入り難くなります。即ち、体が伸びた状態では、力が
発揮できません。最悪でも9時の位置までです。逆に7時、6時の位置ですと、外側の手の
手首は急激に曲がるか、手をひっくり返す必要が生じますので、力は入らず表面を撫でる
程度の為、土は薄くは成りません。
2) コテ類を有効に使う。
以下次回に続きます。
④ 指はどの位置で使うのが効果的か。
) 力を有効に使うには。
) 轆轤の回転力を利用する。
力は制作者自身が引き起こすのは当然ですが、轆轤の回転力を利用する事で、小さな力を
大きな力に変える事ができます。
a) 轆轤を使用する理由。
轆轤(電動、蹴り、手回し)は、回転する事で円形の作品を作るのに適します。
それ故、形が整った作品になります。更に手捻りの場合にも利用します。
電動轆轤などを使う一番の利点は、短時間で形の整った作品を作る事が出来る事です。
更に肉厚も比較的薄く、軽い物を作る事も可能です。気が付いていないかも知れませんが、
轆轤の回転力は、上手に使う事で、制作者の力をサポートして、力を与えてくれています。
b) 轆轤が発生する力とは。
一般に轆轤(電動、蹴り、手回し)は回転する事で、遠心力を発生します。逆に轆轤は
遠心力のみを発生する機械(道具)とも言えます。垂直方向の力はありません。
遠心力(F)=質量(m)X半径(r)X角速度(ω=オメガ)の二乗で現わされます。
即ち、角速度(回転速度)が二倍に成れば、四倍の遠心力が働く事になります。
それ故、轆轤作業では、回転速度が重要になり、制作時の場面場面で微妙なコントロールが
必要になります。
c) 遠心力(平面、横方向の力)を外側から押さえる事により、垂直方向の力に変える事が
できます。例えば、土殺しの際の延べ上げでは、遠心力に逆らい、土を両手で締め上げる
事で、土は上に伸びます。制作者は自分で土を上に伸ばしたと感じるかも知れませんが、
実際には、轆轤の回転力も大いに寄与しています。同様に、延べ下げの場合、上に伸びた
土の頭を右手の親指の付け根(右回転の場合)で、前方横方向に押し倒す(遠心力を押さ
える)事で、少ない力で、土を捩り(ねじり)ながら、下方に下げる事(延べ下げ)が
できます。 轆轤に慣れていない方は、土の頭を真上から真下に押さえ込もうとしますが、
これでは垂直方向の力は発生しませんので、大きな力が必要になります。
d) 土を上に薄く伸ばす場合にも遠心力を上手に使うと、意外と楽に土が上に伸びます。
(電動)轆轤作業で難しいのは、土を薄く上に伸ばす事と言われています。十分薄く伸ばす
事が出来れば、「轆轤技術の7~8割はマスターした事になる」と言う人もいます。
上に薄く伸ばすには、遠心力を利用する必要があります。即ちある程度のスピードのある
回転がいります。轆轤に慣れていない方は、回転スピードが遅くなり勝ちです。即ち速く
すると、振ら付き易くなると思うからです。しかし回転が遅いと逆に振れが発生する事が
あります。
e) 轆轤作業で土が上に伸びない原因には、上記の回転スピードの他に、外側からの押す力が
不足している事が上げられます。土は筒状の内外から力を加え上に伸ばしますが、外側の
手の力が弱いと、土は上に伸びません。筒の中央部分が凹む程度まで、力を強くしないと
土は上に伸びてくれません。勿論、外側の手は基準ですので、肘などは太ももや脇腹に
押し付け、しっかり固定する必要があります。
f) 外側の手は時計の針の8時の位置で使うと、力を有効に使えます。
10時、11時と成るに従い、力が入り難くなります。即ち、体が伸びた状態では、力が
発揮できません。最悪でも9時の位置までです。逆に7時、6時の位置ですと、外側の手の
手首は急激に曲がるか、手をひっくり返す必要が生じますので、力は入らず表面を撫でる
程度の為、土は薄くは成りません。
2) コテ類を有効に使う。
以下次回に続きます。
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