1) 手や指の使い方の種類。(前回の続きです)
① 手や指のどの部分を使うか。
② どの指をどの様に使うか。
③ 指を使う時の注意。
④ 指はどの位置で使うのが効果的か。
陶芸は力仕事と言う人もいます。小さな作品であれば、さほどの力は必要としませんが、
大型の作品に成るに従い、強い力が必要に成ります。例えば、背の高い壷などを作る際には
数kgの土を使います。その際土殺しや土を筒状に伸ばす作業には、非常に大きな力が必要に
なります。但し、陶芸は必ずしも力だけで作品が出来る訳ではありません。少ない力でも
有効に使う事で作品を作る事も可能になります。その為には、力を有効に使う事が求められ
ます。
) 力を有効に使うには。
a) 良い姿勢で作陶する事。
当然ですが、作品に力を与え形や肉厚を変えるのは、手の指です。指は腕を通して胴体の
一部の肩に繋がります。即ち、制作者の体がしっかりしていなければ、手の指もしっかり
せず力も出ません。それ故、単に手先のみの問題ではなく、体即ち姿勢が大切になります。
極端に前屈み(かがみ)になったり、轆轤作業時に極端に体を横向き過ぎたりすると力が
分散し勝ちです。
b) 極端に前屈みする原因は、作業する位置が遠い事です。即ち、座る位置や立ち位置を
制作中の作品に近付ける事です。又、作業する位置が低い場合にも、前屈みの原因に
成ります。その為、作業する高さを調整する必要があります。その他、手元が暗い場合や、
近視や老眼の為にも前屈みになる場合があります。
c) 陶芸では引く力よりも、押す力を多く使います。ほとんどの作業が押す力と言っても
過言ではありません。土を上に伸ばすのも、壁の内外から押された土が、上部に逃げる
現象ですし、紐作りの紐も左右(又は上下)より、押された土が横方向に逃げて細く
なります。押す指の力は、腕の支点から短い程位置が安定し力も出ます。
尚、支点とは、作業台の端などの一部や、適当な台や物であったり、轆轤作業では、
轆轤の「ドベ受け」や制作者の横腹、足の膝(ひざ)などがあります。特別に用意する
場合と、その近くにある物を利用する場合もあります。
d) 体が伸びた状態では力が入りません。即ち、両脇が「スカスカ」に開いた状態では、
力が出ません。両脇を締める事で手の指も安定し、振れを押さえる事が出来、力も入る
事になります。
e) 同じ力を有効に使うには、力を狭い範囲に集中させる事です。
掌(てのひら)全体よりも、手の指全体、更には指先と範囲を狭くすると力が入ります。
即ち、面より線、線より点と範囲が狭くなりるに従い力が入ります。但し、点で押すと
一点のみが変化します。 轆轤の場合には、回転していますので、一点で押しても線状に
力が伝わります。同様に線状に押した場合には、面状に力が伝わる事に成ります。
それ故、轆轤作業では線状に押すと全体の形を変える事ができます。具体的には、轆轤の
外側の手の中指、人差し指、薬指の三本の指を一体にし、高さを揃えます。
当然、中指と薬指はわずかに湾曲する必要があります。こうする事で、土との摩擦を
減らす事も出来ます。摩擦が大きいと撚れ(よれ)や変形の原因に成ります。
以下次回に続きます。
① 手や指のどの部分を使うか。
② どの指をどの様に使うか。
③ 指を使う時の注意。
④ 指はどの位置で使うのが効果的か。
陶芸は力仕事と言う人もいます。小さな作品であれば、さほどの力は必要としませんが、
大型の作品に成るに従い、強い力が必要に成ります。例えば、背の高い壷などを作る際には
数kgの土を使います。その際土殺しや土を筒状に伸ばす作業には、非常に大きな力が必要に
なります。但し、陶芸は必ずしも力だけで作品が出来る訳ではありません。少ない力でも
有効に使う事で作品を作る事も可能になります。その為には、力を有効に使う事が求められ
ます。
) 力を有効に使うには。
a) 良い姿勢で作陶する事。
当然ですが、作品に力を与え形や肉厚を変えるのは、手の指です。指は腕を通して胴体の
一部の肩に繋がります。即ち、制作者の体がしっかりしていなければ、手の指もしっかり
せず力も出ません。それ故、単に手先のみの問題ではなく、体即ち姿勢が大切になります。
極端に前屈み(かがみ)になったり、轆轤作業時に極端に体を横向き過ぎたりすると力が
分散し勝ちです。
b) 極端に前屈みする原因は、作業する位置が遠い事です。即ち、座る位置や立ち位置を
制作中の作品に近付ける事です。又、作業する位置が低い場合にも、前屈みの原因に
成ります。その為、作業する高さを調整する必要があります。その他、手元が暗い場合や、
近視や老眼の為にも前屈みになる場合があります。
c) 陶芸では引く力よりも、押す力を多く使います。ほとんどの作業が押す力と言っても
過言ではありません。土を上に伸ばすのも、壁の内外から押された土が、上部に逃げる
現象ですし、紐作りの紐も左右(又は上下)より、押された土が横方向に逃げて細く
なります。押す指の力は、腕の支点から短い程位置が安定し力も出ます。
尚、支点とは、作業台の端などの一部や、適当な台や物であったり、轆轤作業では、
轆轤の「ドベ受け」や制作者の横腹、足の膝(ひざ)などがあります。特別に用意する
場合と、その近くにある物を利用する場合もあります。
d) 体が伸びた状態では力が入りません。即ち、両脇が「スカスカ」に開いた状態では、
力が出ません。両脇を締める事で手の指も安定し、振れを押さえる事が出来、力も入る
事になります。
e) 同じ力を有効に使うには、力を狭い範囲に集中させる事です。
掌(てのひら)全体よりも、手の指全体、更には指先と範囲を狭くすると力が入ります。
即ち、面より線、線より点と範囲が狭くなりるに従い力が入ります。但し、点で押すと
一点のみが変化します。 轆轤の場合には、回転していますので、一点で押しても線状に
力が伝わります。同様に線状に押した場合には、面状に力が伝わる事に成ります。
それ故、轆轤作業では線状に押すと全体の形を変える事ができます。具体的には、轆轤の
外側の手の中指、人差し指、薬指の三本の指を一体にし、高さを揃えます。
当然、中指と薬指はわずかに湾曲する必要があります。こうする事で、土との摩擦を
減らす事も出来ます。摩擦が大きいと撚れ(よれ)や変形の原因に成ります。
以下次回に続きます。
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