7) 窯を作る作業
① 窯の周囲を鉄骨で支える。
② 耐火レンガ(煉瓦)を積む。
ⅰ) 窯の底から作りだします。
ⅱ) 煙道を作る。電気窯の場合は必要ではありません。但し還元を掛ける場合には、必要です。
(以上までが前回の話です。)
ⅲ) 焚口(バーナー口)用の穴(孔)を開ける。
バーナーヘッドの外径よりやや大き目の穴を、窯底に貫通させます。勿論ヘッドの数だけ開ける
事になります。窯の側面の壁を積み上げてから穴を開けるとなると、狭い窯の中の作業と成ります
ので、壁の無い状態の方が作業がし易いです。ヘッドの大きさはバーナーの種類によって異なり
ますので、カタログか現物で確認して下さい。
a) 軽量断熱煉瓦(レンガ)は金鋸などの刃物で加工が可能です。但し平面に5~10cmの丸い
穴を開けるには、鉛筆やマジイクで必要な数だけ、丸い円を描いておきます。先ず電動ドリル
等で金鋸の刃が貫通する程度の穴を開けてから、描いた円に沿って金鋸を移動させ、穴を開け
ていきます。金鋸は刃のみを取り外して使います。金鋸以外でも、穴を開ける用具が有れば、
それらを使う方が良い場合もあります。底の厚みが厚い場合には、意外と手間が掛ります。
開けた円筒内の内側も綺麗に仕上げます。内側が荒れているとガスや空気の流れの妨げになり
燃料や空気などの勢いが弱くなり易くなります。
b) 穴は円筒形とし、場合によっては下部が広く上部が狭い台形状にしても良いです。
これは、バーナーヘッド周辺から空気を吸い込み易くする為です。
c) ガスバーナーを使う場合には、左右均等にバーナーの数だけ、数個の穴を開ける事になり
ます。灯油窯の場合には、1~2個バーナーを使う事が多いですので、穴の個数も少なくなり
ます。
d) 穴の周辺には、炎の方向を目的の方向に導く為の、火盾を設けます。火盾は強い炎が直接
作品に当たり、部分的に強く加熱し、作品に歪みを与えるのを防ぐ役もあります。火盾にも
耐火煉瓦を使用します。又、火盾は窯の完成後に棚板の支柱などで取り付ける事も可能です。
火盾の高さは炎の勢いにもよりますが 10~30cm程度必要になります。
ⅳ) 側面の壁を作る。
側面とは左右と前後です。但し前扉の窯であれば、扉にが収まる部分はレンガを積まず、
空けておく必要があります。後の壁は下を通る煙道部分を除き積み上げます。
a) 側面の壁の厚さは、底面と同じにします。即ち二重構造であれば、二重にします。
b) 二重構造の場合、内と外側を交互に積み上げます。底の場合は一種類のレンガを全体に敷い
てから、その上により耐火度の高い別の種類のレンガを重ね合わせましたが、壁の場合は、
交互に積んだ方が、作業効率が良いです。積む際には、モルタル部分が内外一致しない様に、
レンガをずらして積み上げ強度を持たせます。
ⅴ) 煙道部から煙突に繋がる部分を作る。
煙突周辺には、ダンパーと空気穴(馬鹿穴)の調整部分が必要になります。
a)ダンパーは煙道の隙間を調節する装置で、窯焚き中は完全に遮断する事は少ないのですが、
半分程度隙間を作るか、完全に開放する(100%通す)まで段階的に調節する事が出来る様に
します。レンガを差し込む方法が一般的ですが、厚みの薄い板状の耐火物(棚板の破片等)を
を使う事もあります。窯焚き終了後には、完全に塞ぐ事で窯の冷えを遅くする事もあります。
b) 空気穴(馬鹿穴)は煙突の引きの強さを調節する物です。
穴の面積を少なくすれば、引きは強くなり酸化焼成方向に導く事ができます。逆に穴の
面積を広げると、外部から煙突に空気が入り込み、引きが弱くなりますので、還元方向に
導く事になります。取り付ける位置は煙突の真下にします。穴の広さは最大でも煙突の穴の
大きさまでです。
c) 空気穴は、レンガ等を積み上げて穴を塞ぎ、空気の吸い込み量を調整します。
d) 煙突はある高さまでレンガを積み上げて、その上に煙突部分を乗せます。市販の円筒形の
煙突(ストーブ用、ステンレス製)であれば、煙突の最下部がレンガに巧く嵌る用に設置し
ます。但し、速い段階で煙突を付けると作業がし難くなりますので、窯の完成直前で行うと良い
でしょう。煙突の設置については、後で述べる予定です。
ⅵ) 天井部を作る。
以下次回に続きます。
① 窯の周囲を鉄骨で支える。
② 耐火レンガ(煉瓦)を積む。
ⅰ) 窯の底から作りだします。
ⅱ) 煙道を作る。電気窯の場合は必要ではありません。但し還元を掛ける場合には、必要です。
(以上までが前回の話です。)
ⅲ) 焚口(バーナー口)用の穴(孔)を開ける。
バーナーヘッドの外径よりやや大き目の穴を、窯底に貫通させます。勿論ヘッドの数だけ開ける
事になります。窯の側面の壁を積み上げてから穴を開けるとなると、狭い窯の中の作業と成ります
ので、壁の無い状態の方が作業がし易いです。ヘッドの大きさはバーナーの種類によって異なり
ますので、カタログか現物で確認して下さい。
a) 軽量断熱煉瓦(レンガ)は金鋸などの刃物で加工が可能です。但し平面に5~10cmの丸い
穴を開けるには、鉛筆やマジイクで必要な数だけ、丸い円を描いておきます。先ず電動ドリル
等で金鋸の刃が貫通する程度の穴を開けてから、描いた円に沿って金鋸を移動させ、穴を開け
ていきます。金鋸は刃のみを取り外して使います。金鋸以外でも、穴を開ける用具が有れば、
それらを使う方が良い場合もあります。底の厚みが厚い場合には、意外と手間が掛ります。
開けた円筒内の内側も綺麗に仕上げます。内側が荒れているとガスや空気の流れの妨げになり
燃料や空気などの勢いが弱くなり易くなります。
b) 穴は円筒形とし、場合によっては下部が広く上部が狭い台形状にしても良いです。
これは、バーナーヘッド周辺から空気を吸い込み易くする為です。
c) ガスバーナーを使う場合には、左右均等にバーナーの数だけ、数個の穴を開ける事になり
ます。灯油窯の場合には、1~2個バーナーを使う事が多いですので、穴の個数も少なくなり
ます。
d) 穴の周辺には、炎の方向を目的の方向に導く為の、火盾を設けます。火盾は強い炎が直接
作品に当たり、部分的に強く加熱し、作品に歪みを与えるのを防ぐ役もあります。火盾にも
耐火煉瓦を使用します。又、火盾は窯の完成後に棚板の支柱などで取り付ける事も可能です。
火盾の高さは炎の勢いにもよりますが 10~30cm程度必要になります。
ⅳ) 側面の壁を作る。
側面とは左右と前後です。但し前扉の窯であれば、扉にが収まる部分はレンガを積まず、
空けておく必要があります。後の壁は下を通る煙道部分を除き積み上げます。
a) 側面の壁の厚さは、底面と同じにします。即ち二重構造であれば、二重にします。
b) 二重構造の場合、内と外側を交互に積み上げます。底の場合は一種類のレンガを全体に敷い
てから、その上により耐火度の高い別の種類のレンガを重ね合わせましたが、壁の場合は、
交互に積んだ方が、作業効率が良いです。積む際には、モルタル部分が内外一致しない様に、
レンガをずらして積み上げ強度を持たせます。
ⅴ) 煙道部から煙突に繋がる部分を作る。
煙突周辺には、ダンパーと空気穴(馬鹿穴)の調整部分が必要になります。
a)ダンパーは煙道の隙間を調節する装置で、窯焚き中は完全に遮断する事は少ないのですが、
半分程度隙間を作るか、完全に開放する(100%通す)まで段階的に調節する事が出来る様に
します。レンガを差し込む方法が一般的ですが、厚みの薄い板状の耐火物(棚板の破片等)を
を使う事もあります。窯焚き終了後には、完全に塞ぐ事で窯の冷えを遅くする事もあります。
b) 空気穴(馬鹿穴)は煙突の引きの強さを調節する物です。
穴の面積を少なくすれば、引きは強くなり酸化焼成方向に導く事ができます。逆に穴の
面積を広げると、外部から煙突に空気が入り込み、引きが弱くなりますので、還元方向に
導く事になります。取り付ける位置は煙突の真下にします。穴の広さは最大でも煙突の穴の
大きさまでです。
c) 空気穴は、レンガ等を積み上げて穴を塞ぎ、空気の吸い込み量を調整します。
d) 煙突はある高さまでレンガを積み上げて、その上に煙突部分を乗せます。市販の円筒形の
煙突(ストーブ用、ステンレス製)であれば、煙突の最下部がレンガに巧く嵌る用に設置し
ます。但し、速い段階で煙突を付けると作業がし難くなりますので、窯の完成直前で行うと良い
でしょう。煙突の設置については、後で述べる予定です。
ⅵ) 天井部を作る。
以下次回に続きます。
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