藤沢市片瀬にある龍口寺は日蓮宗の寺院で、日蓮上人の法難で有名ですが、鎌倉の腰越とは隣り合っていますので、鎌倉市民もよくお参りに行ったりしています。
この龍口寺は節分の際、水行も行われるので、写真好きには格好の被写体になると多くの人がレンズを向けます。
2月3日の節分の日大船からモノレールに乗ってかけつけました。
モノレールのターミナルから歩いて5~6分の距離です。
(龍口寺の節分会の立て看板)
この看板では「節分追儺会」(せつぶんついなえ)とありますが、「追儺会」とは昔風の鬼退治のことらしく、節分をこういう呼びかたをする寺院も多いようです。
龍口寺の本堂は重厚で古びてどっしりした感じを受けます。海に近いので屋根の銅葺きも緑青をふいて時代を感じさせます。
(龍口寺本堂)
本堂の前は水行の準備が整い、行者を待つばかりです。
写真好きの連中が取り巻いています。
(水行の準備完了)
水行は三人一組として行われるようです。
水行が行われる5分前ごろに、写真好きに対してお寺から、動画などは撮らないこと、Youtube などにアップしないこと、すでにアップした人は削除してほしいことなどの注意事項が要請されました。
さて1時ちょうどです。
水行をする3人が本堂からお経を唱えながら降りてきました。
(行者が本堂から降りてくる)
所定の位置について、まとっていた白装束を脱ぎ下帯一枚でしゃがみ込んで、念仏を唱えはじめました。
そして、水行の始まりです。
これは生やさしいことではなく真剣な行でした。
(水行の始まり)
一新不乱にお経を唱え、次々と水をくんで頭から水をかぶる姿は見ていて心を揺さぶる荒行です。
行者さんの姿と水と水のしぶきが美しく見えました。
(一新不乱の水行1)
(一新不乱の水行2)
(一新不乱の水行3)
(一新不乱の水行4)
樽一杯の水が無くなって行の終わりです。
身繕いをして、お経を唱えながら本堂正面の左側から本堂の中に消えて行きました。
しばらくは皆声もなく見まっもっていました。
次の水行の準備のため時間が必要です。
樽の周りを整え、樽一杯にみずを張るのに10分ほどかかりました。
そして第二陣の行者が本堂から降りてきました。
(第二組の登場)
第一陣と同じような作法で水をかぶり、同じような気迫で行を行い、同じように去って行きました。
(第二組の水行)
しばらくは感動したままだった見物人が徐々にほぐれ、次の豆まきの方に関心が移ったようです。
久しぶりだったので、石段を上って裏山に向かいました。
病からのリハビリの最中だったので、若干しんどいのと、足の力がおとろえていたので、手すりにつかまりながら裏山にのぼりました。
仏舎利塔が陽の光に輝いていました。
(仏舎利塔)
仏舎利塔の横手の気の間から富士山も望めました。
(裏山からの富士山)
別の路をたどって、五重塔も拝観しました。
(五重塔)
木々の間から見える五重塔も久しぶで、端正なたたずまいが見事でした。