バージニア労働者

アメリカで働くってどんな感じ?アメリカの企業で働く統計アナリストの労働ブログ。アメリカ生活小話や猫も登場。

アメリカ市民権とドイツ人

2019年07月09日 | アメリカ生活

ちょっと前のことになるが、ある日イタリアのオフィスのボブが電話してきた。
ボブってあのボブね。


私はもう海外事業部の仕事は扱っていないけど、ボブとは今でもこうやって電話で世間話する仲である。
70歳近いはずなのに、今でも元気でイタリアはもちろん、ヨーロッパ各地とアメリカを行ったり来たり。
フリークエントフライヤー(しょっちゅう飛んでるからマイルがすごく溜まってる人)なのでいつもゴージャスな旅を繰り返してるじーさんなのだ。
すごく元気が良くて、明るくて、私はこのじーさんのことが好きww


で、話がパスポートの話になり、なんの拍子だったか「私の日本のパスポートがね」といった私に、
『誰が使うジャパニーズパスポートなの?』と聞かれ、「だから私が」と言うと、私が日本国籍だということにびっくりし(前から言ってることなのに)、

『なんでアメリカの市民権さっさと取ってアメリカンパスポートにしないの?!』

って言うのだ。『アメリカのパスポートの方が何かあった時、強いのに。』と。







うん、まあそういうのは以前からいろんなところで聞いたことあったから知ってるけれども。
アメリカっていろんな面で何かと力があるがのは確か。


数年前にグリーンカードを更新した時や、日本から戻って来た時に通過する入国審査ではもう必ずと言っていいほど
聞かれる。

『なんでアメリカ市民権を獲得しないの?何待ってんの?招待券?』(招待券?てのは典型的アメリカンジョーク)



アメリカンドリームを夢見る移民の人々は、まあさっさとグリーンカードをゲットして、それからすぐに市民権になるけど
私は今でもまだまだ日本国民のまま。


そういえば思い出したことがある。


会社で何人かのドイツ人(男女込み)と仕事したことがあって、いつだったかグリーンカードの更新の話になった。
彼女らの場合は、夫がアメリカの軍人で、旦那の仕事の関係でアメリカに移住しているのだった。
男性社員の場合は、逆も然りで、奥さんがアメリカ人。


面白いのは、「へー。あなたもアメリカ市民権とってないんだね。」って言うと、みんな口を揃えて、
『だって。ねえ...。市民権取る理由がないじゃん。』


そうなのだ。


私が今でも日本国民でいる理由も、アメリカ市民権を取る必要性がないから、なんだ。
その他にも、アメリカで生活を始めるにあたって、こっちで生活がもう長い知り合いに、親御さんが元気なうちは国籍を変えたらいけんよと、
それは口うるさく言われたこともある。
国籍を変えなくても仕事できるし(但し国家公務員以外の(地方はOK)民間の企業に限る)、選挙には興味がないから選挙権はどうでもいいし。
どちみち税金は取られるし。


そのドイツ人の同僚が、生まれ故郷に愛国心があるのかどうかは知らないが、アメリカ国籍に全く興味がない様子だった。
むしろ、私がまだ日本国籍であることに共感してくれて、「やっぱり自分の国のがいいよね」という話で盛り上がったこともあった。


こういうの、楽しい。
日本人同士じゃないのに、なんか、同じような境遇でやいのやいの言うとかね。


ちなみに、イタ男(いたお)のボブは、コネチカット州出身でイタリア人の奥さんがいて、二重国籍なんだよね。
日本は認められないからなー。


ただ、トランプ大統領って移民に対して物凄く厳しくて、
やることも大胆不敵だから、この先の移民政策がどうなってゆくのかちょっと興味はあるかも。







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シルクの神様

2019年07月08日 | アメリカ生活

今日は大変珍しく、虫の話をしたい。

私は虫が大嫌いで、実は先日のウォーキング中にも、カナブンらしき虫が腕に止まってもぞもぞしていたのを発見するや否や、
私はあの日の様にオペラで悲鳴を熱唱し、ハニバニに怒られた。


虫はそれぐらい苦手なのである。


でも今日はそんな私があえて虫の話をしたいのは、とても不思議な出来事があったから。


今日は昼間にまた大雨がざっと降った後、湿度は高いものの、比較的涼しい夕方だった。
いつものようにウォーキングの準備をし、ガレージのドアを閉めてさあ出かけましょうと、ふと庭を見ると





小鳥にあげましょうと撒いていたパンくずを、美味しそうに小鳥ではないリスが食べていた。
美味しそうに、両手で頬張っていた。


まあ、いっか...と思い、昨日の朝にはこんな素敵な「庭のお花第二弾」の写真を撮ってブログに乗せようと思っていた別のサマーリリー



が、今日はもうなかった。


予想はしていたが、鹿に食べられた模様。
非常に腹立たしいが、それもまあしょうがない。
リスがパンくずを美味しそうに食べるのと同じで、鹿もそこに食べたいものがあったら食べるのだ。


庭のサマーリリー、まだ花は残っていて、蕾がたくさんまだついているので、この先まだ咲きそうだが
この様子ではまた鹿に食べられる感じ。もうしょうがない。


これが自然の流れだから~と、適当に虫の話をしながらハニバニと歩いていると、
コンクリートの路上にトンボがへたり込んでたのを発見した。
最初は死んでんじゃないかと思って、手を伸ばしたら(私は蝶、トンボ、セミに限っては大丈夫なのです)そのままブーンと飛んでったので
ああ、休憩中?と思っていたらそのトンボ、空高く飛んで行って、そのままハニバニの顔の前まで下りてきた。


ハニバニが手のひらを伸ばしたら、すんなりと彼の手のひらに着地。



えー。なにこのトンボ。めっちゃ馴れてるね、とか言いながら、ハニバニが「バイバイ~」と言ってそのトンボを放つ。
それからそのトンボはまた空高く飛んで行ったけど、今度はハニバニの肩へ戻って来た。




こんなこともあるのかね。
可愛いから連れて帰って、名前でもつけて飼っちゃえば?と言ったら、
そんなことしたら反対に殺しちゃうからダメ。と言って、そのトンボをその辺にあった木の幹へと移動させようとして
それでもなかなか手から離れてくれなかったそう。


面白いこともあるもんだ。


虫の話でもう一つ。
ケイエスのブログの昔昔の記事で、こんなんあったの覚えてる?

夏の日の来客


その記事で虫が苦手な私の瞳の虜にしたのがこのRosey Maple Mothという、まさかの蛾。
もう素敵なのであえて閲覧注意にせんよ。


Google


Google


でね、最近また私を虜にした生き物がいてね、それもまた、まさかの蛾なんだけどこれがまた素敵なの。


Google


これね、私今まで全く知らんかったんだけど、蚕(カイコ。英語ではSilkmothだって)なの。みんな知ってた?
さすがに幼虫の写真は無理無理無理無理無理だけど。
ご存知、あの容姿をした幼虫が、こんな素敵な成虫になるのよ。


なんか神様みたい。


あんまり虜になったもんだから、こないだYouTubeでその動画ばっかり見てたわ。
自分で言うのも何だけど、何かに取り憑かれたみたいに蚕動画を見てたの(ある意味、怖)。
でも幼虫はやっぱり背中がぞよめくわね。


この蚕ってね、完全に家畜化されてて、野生ではもう育たないんだって。
人間の飼育なしでは育たないってことだよね。


で、切ないのがね、この神様みたいな成虫になっても、羽ばたくけど飛べなくて、
口はあるけど退化してるから餌を食べることはないの。
で、交尾をして卵を産んでから、たった10日間しか生きないんだって。


人間の用事のためだけに生かされてるなんて、考えてみたらすごいことだと思う。
めっちゃ切ない。
だからこんな神々しい姿をしてるの?


シルクに対する考え方が変わった。
これからシルクを身に着けるときは、感謝しよう。


なんか今回は庭のリスから始まって、トンボに話が変わって、
それから蚕の話になるとか、まるでファーブル昆虫記みたいだ。









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Hate the 4th (of July)

2019年07月06日 | アメリカ生活

アメリカ生活が長いのに、私は未だにこの4th of July(独立記念日)が好きではない。


何が嫌かって、夜になると繰り広げられるあのドンパチね。花火だよ。


幸い、私の近所には、子供がいる家庭が少ないので静かだが、それでも各方面からのドンパチは絶え間なく聞こえる。
どうかしたら窓からでも打ち上げられた花火が見えるほど。


最近の打ち上げ花火は、一般人が買えるレベルでも物凄いものがあるらしい。


私の他に迷惑を被っているのがいる。




フリちゃん。


この日は夕方からすごい雷雨だったので、「やった!今年はみんな花火ができんじゃーーーーん❤」と喜んでいたけど
夜になるとその雷雨もどこかへ行ってしまった。


ドンパチが始まると、やや緊張した面持ち。(顔ぐらい洗えよ)



耳がしっかりイカ耳と化す。



でも足元がとてもモフモフしててやたら可愛い。(後ろ足なんて埋まっとるし)





でも顔はとても緊張してて、外のドンパチに耳は釘付け。





でも足元ぷよぷよww




今年も二人で乗り越えました。
ハニバニにとって、ドンパチはどうでもよいらしい。


これといってやりたいことがあったわけでもなく、この日はただの休息日で
昼間はのんびりとネイルサロンに行ってきた。


この色、好きー。いつも薬指だけにグリッターを入れてもらってる。


職場の大半は、次の日の金曜日も休みにして、長い週末にしていたが、私はとにかく仕事を溜めたくなかったので
静かに仕事が出来るという理由で金曜日も出勤。


その朝は前日の雷雨の影響だったのか、もの凄い霧が発生。



会社の建物もここからはほとんど見えないくらい。


この霧を見ていたら、以前観た『Mist』いう胸糞映画を思い出した。
胸糞映画とは、後味の悪い映画(Bad ending)という映画で、私の中では胸糞映画ベスト3に入るかもというレベル。
観たことある人いる?
いたら共感できると思う。あのエンディングの後味の悪さを。
映画自体は全然悪くない。ただあのエンディング。
ほんとに胸糞映画の代名詞。


それにしても霧はいやじゃー。
朝から湿度100%で、せっかく巻いた巻き髪も速攻でしょぼしょぼー。

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The Last Piece

2019年07月02日 | アメリカ生活
前回の記事の、ジクソーパズルするハニバニの現場監督するフリちゃんに対するコメントで、
Chieさんから質問を頂いた。


ケイエスさんは一緒にしないの??


Chieさんがコメントでお察しのように、ハニバニはパズルを根気よく完成させる男だ。
ジグソーパズルだけでなく、彼は、クロスワードパズルやら、数独(ナンプレ)も大好きで地道にやっていくことができる。
チェスとかオセロゲームとかやらせると、じっくりゆっくり考えながらプレーが出来るタイプ。


その真逆が私。
その手の遊びやゲームを大の苦手とする。


オセロに関していうと、子供の頃、オセロをする相手は決まって妹であり、
いつも決まって負けるのは私であり、しかも決まってゲームの結末は、悔し紛れに目の前のほぼ妹色になりつつあるオセロのボードを
ぐちゃぐちゃにするのだった(性格悪ぅ)。


そういう苦くて悲しい思い出がある(自分で自爆しといて、なんで被害者ヅラするのだとか言わない)。


絵が好きなので、もちろんジグソーパズルもやってみたいのだが、今まで購入しても完成させることなどなかった。
これまた根気があって、地道な努力を惜しまない、親友の弘恵ちゃんに仕上げてもらうのが常であった。


こんなわけで、私はジグソーパズルの最後のピースを嵌めたことが今まで一度もなかったのだった。


困難であればあるほど最後のピースをはめた瞬間の達成感なるや…感動よ〜。


と、Chieさんがおっしゃってて、昨日ふと、昔のいろんな思い出に現を抜かしていた。


実は、ハニバニがジグソーパズルを始めだした頃にも何となくそういう話をしていたことがあって、
そんなある朝、起きてキッチンのカウンターに手紙と何かが置かれていたのに気が付いた。
そこには、


最後のピースはケイエスにあげるから、パズルを完成させてね。


と書かれており、言葉通り、最後のピースが添えられていた。
それからはもうずっと、私は最後のピースをただ嵌めるという、一番達成感が味わえるポジションを請け負っているわけだが、
そんなズルい私がパズルを完成させると、ハニバニは横で「やったねー!完成。」と言って、ふふふと微笑んでるとか、


ハニバニの器の大きさよ ...感謝。


先週末に始めたパズルも、早々と残り1ピースを残すとこになり、





私が見事にやり遂げたぞ。


このパズル、結構大きくて、お手頃サイズのペットボトル(水)を横に置いてみるとこんな感じ。




ハニバニも、初めてパズルを始めた時は「絶対に出来んかも」とビビりまくっていたから750ピースから始めたのが
今では1000ピースが普通になっている。本人曰く、1000ピースが心地よく楽しめる数なんだそうだ。


完成させると、惜しげもなく一気に崩して、どこかの団体に寄付できるように積み重ねている。
その崩されてくパズルを見ながら、あたかも自分が作成したかのように『あーーーーーぁ。儚いね』とか思う私だった。






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