愛知の史跡めぐり

愛知県の史跡を巡り、その記録を掲載します。

七尾城(1) 石川県七尾市

2020年01月20日 07時25分10秒 | 石川県
次の日は、七尾城に行くことにしました。七尾城は、有名なお城で日本100名城にも名を連ねています。名門畠山氏の支流によって16世紀前半につくられた城です。天正5年(1577)に越後の上杉謙信に攻撃され落城しました。

七尾城に登るには、下の資料館のあたりから登る方法と車で本丸近くの駐車場まで行く方法と2通りあるそうです。私は時間の関係で、後者の車で駐車場に行く方法を選択しました。


七尾城復元図
上の図で駐車場は右側の長屋敷のところになります。赤い字で「現在地」と書かれているところです。本丸めざして進もうとすると、さっそく左側に堀切が見えました。

長屋敷と本丸の間の堀切

堀切を横目に見ながら道に沿って登っていきますと、調度丸に出ます。そしてここから石垣が見えます。素晴らしい石垣です。「本丸」、「桜馬場」、「温井屋敷」の下の石垣だと思いますが、三方から石垣が囲み、来城者を圧倒したものと思われます。


調度丸から見る石垣


大手道から見上げる石垣

この石垣はおそらく下の城下からも見えていたのだと思います。畠山氏の権力を誇示するに余りある石垣だと思いました。



調度丸から大手道を見下ろす

調度丸から大手道を見下ろすと、遠くにかすかに下の様子が見えます。つまり、下からもこの三つの壁のような石垣が、しっかり見えていたのではないかと思います。

石垣

石垣は段々になっています。こういう造り方は、小牧城で見られます。先日行った若狭の国吉城の石垣も段々になっていました。技術的に高石垣が造れなかったので、このように段状にしたのですが、下からあるいは遠くから見れば1枚の大きな石垣の壁に見えます。敵には、この七尾城が高い、大きな石垣で守られているという印象を与えた事でしょう。

七尾城 つづく

富山城 富山県富山市

2020年01月19日 12時19分55秒 | 富山県
昨年11月に訪れた富山県のお城の続きです。今回は、富山城です。

増山城を見終わった後、宿に帰るまでに多少時間ができました。「早すぎるなあ」そこで、富山で城と言ったら、これしか知らなかったので、富山城に行くことにしました。

ワクワクしていきましたが、思ったより小さく、本丸でしょうか。こじんまりした郭と最近できたのでしょうか、真新しい「天守」がそびえていました。

周りには水堀のような川がありました。

松川
写真の左に見えるのは、遊覧船です。

さらに南に進みますと、お城のような建物がありました。佐藤記念美術館というそうです。

佐藤記念美術館

今は近くにある富山市郷土博物館と同じ経営になっているそうです。


富山城シルエット

門のあたりから写しました。なかなか見栄えのする城です。ただ、これが堀を渡るとすぐのところにあり、天守というより門の櫓のようなイメージです。造った人も櫓をイメージして作られたのではないでしょうか。しかし、なぜかこの建物が「模擬天守」と言われています。「大手門櫓」とか「西門櫓」の方がかえって本ものっぽいと思いますが。ま、どちらにしても「模擬」ですので、あまり深入りする必要もないのかも知れません。
こちらの画像もなかなか見栄えがします。

紅葉と富山城

ということで、富山城は見栄えのいい城であることが分かりました。

岐阜城天守台石垣の見学会 岐阜県岐阜市

2020年01月17日 16時29分42秒 | 岐阜県
1月17日、岐阜城に行ってまいりました。上記「天守台の石垣」の見学です。

説明をするたぶん教育委員会の学芸員の方


問題の石垣


問題の石垣(説明付き)
明治以降の石垣 画像の上の方から説明しますと、中ぐらいの石で行儀よく並んでいるのは、「明治以降の石垣」で、現在の天守閣を造った時に天守台の石垣として積まれたものです。江戸時代以降の石垣は、斜めになっているのが特徴だそうです。それに比べ、戦国時代の石垣は水平になっているそうです。
裏込め石 次に右下の方に行って、小さな石がたくさんありますが、これは「裏込め石」で、信長の石垣の特徴だそうです。逆にこれがあるので、信長時代の石垣という理由にもなっているそうです。
いわゆる石垣 「裏込め石」の左に中くらいの石がいくつか並んでいますが、いわゆる石垣です。
隅石1 その石垣の手前に大きな石が3つほどあります。これは、石垣の角に当たる隅石だそうです。一番上の石が手前に飛び出していますが、何らかの理由で回転が加えられたらしいということです。
隅石2 その下の石も隅石で最下部に当たるそうです。その石の左にやはり大きめの石がありますが、これは、最下部の隅石を支えるためのものだろうということです。

見学可能な石垣は、これですべてです。
これで、信長時代の天守台の石垣だというわけです。
ちなみに、天守台ではなく、ただの居住のための屋敷かも知れないと質問したら、「そうかもしれない。小牧城と同じかもしれない」と言っておられました。
皆さんはどう思われますか。2枚ほど別の画像を掲載します。

石垣の画像(その2)

石垣の画像(その3)

なお、見学会は明日18日迄です。

熱田神宮に防空壕 年金者組合企画

2020年01月16日 17時05分57秒 | 名古屋市熱田区
熱田神宮を訪れました。愛知県の年金者組合の企画です。この神宮には何度か訪れています。記事にもなっています。
「断夫山古墳 名古屋市熱田区」
愛知県では有名なお宮さんなので、初詣などにはたくさんの方が見えます。

「南新宮社」の説明をしているガイドの方

この見学会で一番驚いたことは、防空壕があったということです。

熱田神宮本殿裏の防空壕
戦争中はここに御神体をいれ、難を逃れたそうです。中はなんとたたみ100畳ほどの広さがあるそうです。びっくりでした。

山中城って、三島市じゃないよ 中日新聞

2020年01月13日 06時51分37秒 | 日記
またまた新聞(中日新聞)の話題です。この頃は山城ブームで、ついに中日新聞の正月号にも特集記事が組まれました。「中部の城巡り いざ七県攻略」というものです。七県とは、愛知県、福井県、岐阜県、三重県、滋賀県、静岡県、長野県の七県です。あれっ、石川県は?富山県は?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、中日新聞の言う七県です。各県から一つずつ城を選び、紹介しています。これがすごいのです。やっぱりという城やえっという城が選ばれています。
まず長野県、やっぱり松本城です。これは仕方がありません。文句なしです。
次は静岡県、駿府城かな?山中城かな?なんと二股城です。なかなか渋いですね。
次は岐阜県、といえば岐阜城?いやいや金山城です。これもよい選択です。
4番目は滋賀県、これは国宝が選ばれました。彦根城です。文句ありません。
5番目は福井県、一乗谷城かな?と思いきやどっこい大野城が選ばれました。天空の城でこちらが有名かも知れません。
6番目は三重県、赤木城が選ばれました。私は行ったことありませんが、名城だそうです。
そして、最後愛知県。どこだと思いますか?これは、誰も分かりません。名古屋城でも犬山城でも岡崎城でも市場城でも大給城でも古宮城でも吉田城でも田原城でもありません。な、なんと山中城が選ばれているのです。えっ、山中城って静岡県でしょ、と思われるかもしれませんが、愛知県にも山中城があるのです。岡崎市舞木町にあります。徳川家康のおじいちゃんに当たる松平清康によって攻め落とされたと「諸国古城の図」に記載されています。

中日新聞正月号

その中の愛知県山中城の記事
詳しくはこちらをご覧ください。山中城跡(1)山中城とは

愛知県の城としてこの山中城が選ばれたことに大変驚きました。おそらく城マニアの方ぐらいしか知らない山中城を愛知県の攻略すべき城として掲載するとは。城ブームはここまで来ているのかと、思いを新たにした次第です。