鼎子堂(Teishi-Do)

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『太陽/イキウメ』

2016-05-08 01:45:23 | 演劇・映画

昨日(7日)は、夏日の中、午後から、相方と、三軒茶屋シアター・トラムへ、『太陽』を観劇に。

2ヶ月ぶりの観劇。

この作品は、現在、映画での実写版と平行で、上演している。

都内では、先月末頃から、ロードショー公開されていて、演劇版は、一昨日(6日)が初演(映画は、都内以外では、順次、全国展開していくようで、私の地元では、上映館が、県北1カ所のみ。車で、1時間半くらいなので、都内へ出てしまった方が、早そう?この演劇作品を見てから、映画を見るかどうか決めようと思っていた)。

イキウメという劇団は、現実の中で巻き起こるシュールで、不思議な感覚を、細断しながら、再び再構築して物語を展開させていく手法で、この『太陽』も、物語の進行とともに、明かされてゆく物語の面白さを満喫できる作品だろう。

SFっぽいし、ホラーっぽい・・・シュールさ。

何らかのウィルスによって、地球に棲む人間が、ふたつの生態に分かれた。

元から存在する旧人類(キュリオ・骨董品)と、新人類(ノクス)。

新人類・ノクスは、太陽の光を浴びると死に至るけれど、何時までも、老化することなく、若く、高い知能をあたえられる。

ドラキュラが、原型だろうか。

旧人類・キュリオは、新人類に淘汰されつつあるようで、新人類の血液などを媒体に、ウィルスに感染すると、死亡する。

このドラマでは、3タイプの人間が登場する。

旧人類・キュリオ。

旧人類に生まれ、ウィルス感染後、奇跡的に回復し、新人類・ノクスに、途中から変わるもの。

最初から、新人類・ノクスとして生まれた第一世代のノクス。

旧人類を閉じ込め、閉鎖された村に生まれた奥寺鉄彦と生田結。

生田結の母親は、新人類・ノクスに、変わった。

そして、ノクス第一世代で、閉鎖された村の監視員の森繁富士太。


旧人類・鉄彦と新人類第一世代の森繁の奇妙な友情。

新旧人類の人口比率は、逆転し、新人類に変性する旧人類が増えるなか、月の光・・・(太陽を反射させる月の光)の下でしか生きられない新人類も、元は、旧人類であること、その生存が、果たして、地球に生まれた者として、天の理・地の理に適っているのかどうか、この先、存続できるのか・・・を、問いかける(月の光は、死んだ光でもある。

物語の冒頭とその後、数回出てくる舞台正面の太陽のセットは、LEDで、かなり凝った作りである・・・との相方の見解だったので、これから、観劇に行かれる方は、そちらも必見。