ゆっくり流れる時間と、足早に去っていく時間。
退屈な仕事をしているときは、眠くて、長い。
楽しい時間や眠っている時間は、瞬間に過ぎて行く。
物理的には、同じハズなのに、どうして、長さが違うのだろう。
時間の長さ・・・それは、感じ方の違い・・・のようで、経験則に基づく、往路は、長く、同じ距離を戻る復路は、短い・・・。
人生も、半ばを過ぎると、一年が早く過ぎるように感じる。
同じ1年でも、子供の頃の3倍速以上で過ぎて行くような気がする。
忙しくても、忙しくなくても・・・ぼぉっと過ごしていても、1日は、瞬きをするより、短い・・・ような気がする。
明けるのが早い5月の朝に、鳥の声を聴き・・・気が付くと、あたりは、もう夕方。
明け方の4時頃の明るさと夕暮れの7時頃は、同じくらいの明るさで、朝なのか夕方なのか、一瞬分からなくなる・・・
そんな暮らしを、もう長い事続けている。
時間は、たぶん、命なのだろう。
大切な命を、一日、一日、喰い潰し、生きている。
いや・・・生きているなんて、積極的なものじゃない。
ただ、単に生かされているだけなんだろう。
なにも成さぬまま・・・一体、どこへいくのだろう。
明け方と暮れ方の
太陽がのぼる前と沈んだ後の同じ闇の色の中に、すっと溶け込んで、このまま消えてしまいたくなる・・・
初夏の闇の中。