鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

初夏の闇

2016-05-20 23:57:00 | 詩のような・・・?もの

ゆっくり流れる時間と、足早に去っていく時間。

退屈な仕事をしているときは、眠くて、長い。
楽しい時間や眠っている時間は、瞬間に過ぎて行く。

物理的には、同じハズなのに、どうして、長さが違うのだろう。

時間の長さ・・・それは、感じ方の違い・・・のようで、経験則に基づく、往路は、長く、同じ距離を戻る復路は、短い・・・。

人生も、半ばを過ぎると、一年が早く過ぎるように感じる。
同じ1年でも、子供の頃の3倍速以上で過ぎて行くような気がする。

忙しくても、忙しくなくても・・・ぼぉっと過ごしていても、1日は、瞬きをするより、短い・・・ような気がする。

明けるのが早い5月の朝に、鳥の声を聴き・・・気が付くと、あたりは、もう夕方。

明け方の4時頃の明るさと夕暮れの7時頃は、同じくらいの明るさで、朝なのか夕方なのか、一瞬分からなくなる・・・

そんな暮らしを、もう長い事続けている。

時間は、たぶん、命なのだろう。
大切な命を、一日、一日、喰い潰し、生きている。

いや・・・生きているなんて、積極的なものじゃない。

ただ、単に生かされているだけなんだろう。

なにも成さぬまま・・・一体、どこへいくのだろう。

明け方と暮れ方の
太陽がのぼる前と沈んだ後の同じ闇の色の中に、すっと溶け込んで、このまま消えてしまいたくなる・・・

初夏の闇の中。