友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

演劇がブームになってきたの?

2017年12月23日 17時22分51秒 | Weblog

  クリスマス・イヴは明日だけれど、昨日、千種文化小劇場で劇団「テアトロ・マジコ」による『エンジェル・イヴ』を観た。若い俳優が多いだけに、一人ひとり、力が入り過ぎていた。俳優たちにできるだけ出演場面を多くするためなのか、単純な物語なのに複雑なストリーと演出で、いったい何?という感じだった。

 ヨーロッパのどこかの下町に、天使の像があって、そこにはポストのようなものが置いてあり、イヴの夜までに人々が手紙を書いて入れておくと願いが叶うという。貿易商のサミュエルが神様への橋渡し役らしいが、実は彼がその願いに応えていた。街の権力者は天使の像の前に人々が集まり暴動を起こすことを恐れていた。

 そんな背景の下で、サミュエルの地下室に宝物が隠されているとウワサが広がる。煙突掃除の子どもが地下室に閉じ込められていた女の子を救い出すが、女の子を助け出そうとしていたのは他にもいて、ここから話がややこやしくなっていく。最後は警察署長が密輸にかかわっていたので一件落着となるが、すっきりとこなかった。

 ただ、煙突掃除の子どもが求めていた母親と出会うことのできた場面は、何故か私は涙していた。人の心がひとつに溶け合うことができた、そんな場面ではいつも涙が流れてしまう。シナリオをもう少し精査し、動き回る演出を抑えるなら、大人受けするのではと私は思った。千種文化小劇場は円形ホールで収容人数も少ないから、演劇の原点というような劇場で私は好きだ。

 照明もかなり凝っていたが、靄をもうけた演出のためか、舞台が見にくい時もあり、客席も「寒い」と感じられた。名古屋にも伝統的な劇団はあるが、こうした若い人たちを中心とする斬新的な劇団も育ってきているようだ。そういえば、大学のサークルとしても劇団も増えていると聞く。また、昔のような演劇がブームになってきたのだろうか。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする