テレビ番組で、中国で第2の不動産会社が債務不履行に追い込まれたと報じていた。その金額が33兆5千億円と国家予算並みなのにビックリした。それにもまして、共産党政権の中国に資本主義国と変わらない会社が存在することに仰天した。
中国の会社が世界のあちこちに進出している報道はこれまでもあったが、会社と言えども国家が経営していると勝手に思い込んでいた。毛沢東が政権を掌握した時、どういう社会体制だったのだろう。共産主義をどのように描いていたのだろう。
破産した不動産会社の社長は一代で財を築いたやり手で、事業を拡大することで富を得ていたようだ。私の兄は材木屋の跡取りを無理やり押し付けられ、いやいや商いしていた。住宅ブームがやって来て、土地を買い家を建てれば儲かると誰かにそそのかされた。
「今に大金持ちになる」と、兄は勧められた土地を買い、住宅の販売を始めた。けれど資金が潤沢では無かったから、「売れれば儲かる」とばかりに、怪しいところで金を借りた。住宅は売れてもローンだから現金にならず、またどこかで金を借りた。
強面の男が3人、家に兄を訪ねて来た。まもなく兄は離婚し、夜逃げ同然に姿を消した。1千坪くらいあった我が家は無くなってしまった。既に祖父母も父母も他界していたから、我が家の末路は私が見届けることになった。
共産党政権の中国でも、投資した金が戻らず、「もう死ぬしかない」と叫んでいた。投資できる金を持っている人がいることにビックリだ。欲に目がくらむ人はどこにでもいることにも驚く。貧富の差が無く、誰もが生き生きと暮らせる社会は、ただの夢だったのか。
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