この地域も雪が降る予報だった。午前9時前、雪が舞い、瞬く間に銀世界になった。けれどそれは一瞬で、雪が降り続くことは無かった。午後4時過ぎ、西北の伊吹山の方を見るが、白く煙っている。今晩は雪が積もるのだろうか。
まだ長女が、小学校へ上がる前だったような記憶だが、子どもたちに雪景色を見せてやろうと思い立ち、車で余呉湖の民宿を目指した。長浜から8号線を北上するとすぐ、雪で走れなくなってしまった。
雪になることは覚悟していたから、タイヤチェーンは積んで来た。カミさんと子どもたちを車の中に残し、私は小雪の中でタイヤチェーンを巻き付ける。余呉湖の民宿はもっと雪に埋もれていて、雪国に連れて来たと実感した。
子どもたちが大喜びするかと思いきや、「寒い、寒い」の連発で、雪景色を楽しむ様子は無かった。雪景色が見たかったのは、私だけだったのかと気付いた。母の実家は知多半島で、そんなに雪が積もることは無いのに、泊まった翌日の朝、外を見ると雪景色だった。
その美しさが脳裏に焼き付いていたのか、誰でも喜ぶと思い込んでいた。それでも、娘たちはスキーが出来るようになると、盛んに雪山へ出かけるようになったから、ひょっとすると、余呉湖の民宿の雪景色が残っていたのかも知れない。
テレビは豪雪の様子を映し、警戒を怠るなと報じている。雪国の人は大変だなぁと思いながら観ているのだから、呑気なものだ。自分に関係なければ、やっぱり他人事でしかない。そうした意識が社会を悪くしているのに、困ったものだ。
雪国の観光地では、外国人のマナーが悪いと苦言を呈している。せっかく雪景色に感激し、はしゃいでいるのに、立場が違うとこんなものかと思う。外国人観光客でどれほど潤っているのか、そういう面も報道したらいいのに。
だんだん西北の空が曇って来た。明日の朝は、一面の銀世界が見られるのかな。
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