友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

頭は老化し切っている

2025年02月09日 17時25分42秒 | Weblog

 風が止んで、寒さも少し和らいだ。カミさんは友だちとランチに出かけて行った。「車はあるから自由にして」と言う。家に籠ってばかりいるので、「出掛けてみたら」という意味かと思い、いつもの喫茶店に行くことにした。

 店はいつも通り老人たちの社交の場である。ひときわ大きな声で、年寄りの男性が年寄りの女性に話していた。「赤ん坊があんまり泣くので、その母親に『赤子を泣かせると罰が当たるぞ』と言ってやった。それでも泣き止まないから、『これで何か買ってやれ』と千円渡してやったら、ビックリしとったわ」。

 男性はどこかの社長のようだが、聞き手の女性は実にヨイショが上手かった。「凄いね。立派だね」と褒めるから、男性の話はどんどん広がっていった。二十歳そこそこで会社を立ち上げたとか、売り上げはウナギ上りで「カミさんに金で苦労させたことは無い」と話していた。

 「じゃー、奥さんはどうして離婚したの?」と女性が訊くと、「ああ、女だ。オレが次々に女をこしらえるから、初めは我慢していたみたいだが、とうとう怒って出て行った。まあー、困らないように金は渡してやったけどな」と自慢話が続く。

 余りにもうるさかったので、私は早めに店を出て、書店に行った。気になった岩波新書を探したが、岩波新書のコナーは無くなっていた。ヌード写真集とかエロい雑誌は増えているのに、売れそうに無い硬い本は置いても無駄ということか。

 新聞に紹介されていた芥川賞の受賞作『ゲーテはすべてを言った』を、作者の鈴木結生さんが「頭に次々と言葉が浮かんでくる」と、答えていたのに興味が湧いて買ったのに、まだ読めていない。文章は難しくないのに、理解が付いていかない。

 金原ひとみさんの『ミーツ・ザ・ワールド』も、なかなか読み進めない。若い作家の本に、私の頭が追い付かないのだ。喫茶店の老人の話は脈絡も無いのに耳に入って来るが、若い作家の文章は理解出来ない。どうみても私の頭は老化し切っているようだ。

 今日は「肉の日」と言う。いや、「福の日」と言う人もいる。わが家はどんな夕食なのか、楽しみだ。


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