水曜日はカミさんとのデイトの日、今日はミッドランドシネマ名古屋空港で、話題の『君たちはどう生きるか』を観て来た。やはり人気があるようで、家族連れや若い男女が観に来ていた。ひとりで来ている中年の男性もいた。率直に言って、私にはよく分からないアニメだった。
高校生の時、私は生きることの意味を知りたくて、キリスト教の教会に通っていたし、書店でやはり話題になっていた、吉野源三郎氏の『君たちはどう生きるか』を買って読んだ気がする。内容はすっかり覚えていないが、こ難しかったような気がする。出版されたのは昭和12年とあるから、時代は軍国主義へと突き進んでいたはずだ。
それを土台に、私より3つ年上のアニメ作家の宮崎駿氏が、脚本・監督で仕上げたものである。宮崎氏は『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』など、現実離れした世界を描いてきた。吉野氏の言いたかったことを、どんな風に描くのか大いに興味深かったが、チンプンカンプンでついていけなかった。
私たちの世界は決して安定してはいないし、いつ何時何が起きるか分からない。それでも友だちや家族を大事にし、つつましく生きていく。巨大な権力を手に入れることよりも、それは尊いことなのだと伝えようとしているように見えた。しかし、夥しいインコやペリカンなどの鳥は、どんな意味が込められているのだろう。
戦争なんかするものじゃーない。自分さえ良ければと考えてはいけない。今朝の中日新聞に詩を朗読する児童の記事が載っていた。「せんそうすれば ころされる。てきのこどもがころされる。みかたのこどもも、ころされる。ひとがひとに、ころされる」。谷川俊太郎氏の詩である。中2の孫娘なら、このアニメを観て何と言うだろう。
ただ、先生の仰る様に宮崎監督も争いはいけないというメッセージを伝えられたのかも…