猛暑が続いている。山形の勝沼、埼玉の鳩山と熊谷、岐阜の多治見が40度を超えた。名古屋は40度超えと予想されていたから、ほぼ同じくらいの暑さだっただろう。煮えるような猛暑の中、ますます頭がおかしくなっていく。
それを友だちに伝えたら、「心頭滅却すれば、火も又涼し」と返された。私は俗人でそんな仙人のような心境にはなれない。これは確か、織田信長軍に攻められた甲州の禅寺の僧侶が、火を放された山門の上で吟じた言葉で、「心の雑念を打ち払えば、火の中にあっても涼しく感じる」という意味である。
火中にあるのに、涼しいとはなんという超人かと思うけれど、僧侶もきっと熱さにもがき苦しんだに違いない。「暑いとか寒いとか」感じるものを、心構えで乗り越えろと言われても無理なものは無理なのだ。
パソコンで「心頭滅却すれば、火も又涼し」を検索したら、真っ先に森高千里さんが出て来た。森高さんはこれを題名にして、禅寺を背景に美しい足のシルエットを見せて歌っているのだ。「迷いながら歩く くじけながら生きる 悩みは絶えないもの それが人生だわ」「男と女がいて 出逢ったり別れたり 世の中そういうもの 単純で複雑ね」。
作詞は森高さんで、禅宗の僧侶とは真逆に、人生の喜びや悲しみを素直に歌っている。聞いている私は「そうだよね」と嬉しくなった。心の持ち方で人生は変わると若い時は言ってもきたが、先の無い老人になって、「心の命ずるままに」生きればいいと思うようになったのだ。
しかしこれも、猛暑のせいで、頭がおかしいのかも知れない。10日投票日の参議院選挙の広報紙が届いた。選挙ハガキも4枚届いた。誰に投票するのか、どこに私の1票を入れることが、世の中に役立つのかをじっくりと考えたい。
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