友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

母性は本能ではない

2008年10月26日 18時25分33秒 | Weblog
 友人に呼ばれて彼の家に行くと、たくさんの人がいた。みんなで赤ちゃんをあやしているのだ。まだ生まれて1ヶ月の男の子だが、目がパッチリとして凛々しい顔つきのイケメンだ。この子の母親は3月に高校を卒業したばかりの友人の孫だ。父親の方も同級生と言うから、本当に若い夫婦である。近頃では、この子たちのように若くして結婚するか、ウンと遅く結婚するか、さもなければ全然結婚しないケースが増えてきているそうだ。

 私も赤ちゃんを抱かせてもらったが、本当に可愛い。可愛いだけではなく、純真な宝物といった感じだ。赤ちゃんを抱くのは、孫娘の時以来だから随分昔のことになった。こんなにも可愛い赤ちゃんを捨てたり殺したりしてしまう人の気持ちがわからないと思ったが、私も初めて父親になった時、赤ん坊の夜鳴きに悩まされ、捨ててしまいたいと思ったことはあるのだから、他人のことを非難する気にはなれない。

 それでも、若い母親がお乳が出ないからと哺乳瓶で赤ちゃんにミルクを飲ませている姿を見て、余分なことを言ってしまった。それはお酒を飲んでいるせいであったのかもしれないが、むしろ私は真剣に伝えたいと思った。「あのね、母性は本能だという人がいるけれど、母性は学習で習得するんだよ。」勉強嫌いな若い母親は「エッ?勉強するんですか?」と言う。「そうだよ。お乳をやる時も、乳首を口に入れてやればいいんじゃなくて、『今日はいっぱい飲めるかな』などと話しかけながら飲ませてあげなくちゃね。」

 本能で子育てなんかできないんだよと私は言いたかったけれど、伝わったのかな?人間に備わっている本能といえば、食欲と睡眠欲くらいではないか。後は自分で学習し、鍛え上げ、作り上げていかなければならない。子どもは教えなくても言葉やルールを覚えるわけでは決してない。血とともに環境が人を育てるのはそのためでもある。どんなに優秀な血が流れていたとしても、環境が悪ければ育っていくことはできない。

 友人の古くからの付き合いの夫婦も来ていた。エレキギターを演奏する夫の方には以前、夏祭りで演奏してもらったこともある。未だにエレキギターを演奏し続けているのだから立派だ。年齢は52歳だから、私が高校の教員になって受け持った子どもたちと同じ世代だ。あの子たちもまだ、エレキギターにこだわっているのだろうか。あの子たちたちも父親母親からおじいさんおばあさんになっているのかな。
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