▼何の偶然かは知らないですが、「天皇の世紀」と「われらの世紀」という「世紀」と名が付く本を同時期に読み終えました。「天皇の世紀」最終17巻は、主に河井継之助の行動と人物像が詳述されている。
▼また、会津藩の領地が新潟の地に点在していたことも、奥羽越列藩同盟に影響していたことを知りました。戊辰戦争とそれ以降も書く予定であり、そのための資料を集めていたものの、大仏次郎さんは闘病しながら出筆した末に逝去され「天皇の世紀」は未完でした。しかし、私たちに歴史の見方や感じ方を教示されたのですね。
▼また、「われらの世紀」にはお笑いに関する2作(「笑いの世紀」「終末芸人」)が収められています。そのうち、「笑いの世紀」巻頭(120ページ)に、私の大好きなフリードリッヒ・ニーチェによる次の言葉が記載されていました。なかなか意味深な真理だと感じ入りました。
【人間のみがこの世で苦しんでいるので、笑いを発明せざるを得なかった】
▼これに対する友人からのご意見があったので、以下、転載させていただきます。
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ニーチェの言葉は,すごく切り取られて伝わっているんですね.WEBでもそのようなことばが氾濫しているようですけど,ニーチェの意図は違うと思うなあ。
ニーチェの本は,そんなに読んだわけでは無いです.家に何冊か転がっていて,それをときどき引っ張り出してパラパラ眺めるくらいですかね.しかし,ハイデッカーの『ニーチェ』という本は熱心に読みました.むしろ,ハイデッカー経由でニーチェを知った感じです。
この箇所は,きっとそういう誤訳が存在するのかも知れません.そんな風に訳せそうにも見えますので。