前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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福井芸術文化フォーラムの「第12回いこさ寄席」、新潟県知事とヤツコ氏の対談

2014年03月17日 | Weblog
昨日は、福井市内いっせいにおこなわれた地域の清掃活動、あいつぐ生活相談、福井芸術文化フォーラムの「第12回いこさ寄席」、知人のお見舞いなどでした。

 福井市文化会館でのいこさ寄席入り口では、副理事長で人形劇団「とんと」の前田さんが景気よく呼び込み。私も創立の頃からの会員の端くれですが、ふだんなかなか活動に協力できないので趣味の企画にはなるべく参加しています。
連れ合いは着物で参加し、ドリンク券をゲット。
 出演は、三遊亭小遊三、立川志らく、柳家三三、桂よね吉、鏡味初音(太神楽曲芸)と豪華バージョン、たっぷり楽しめました。
 また普段は見ることができない、下座さんの三味線や太鼓の方も最初に舞台で紹介・演奏がありました。

 驚いたのは、鏡味初音さんが観客から曲芸の相手を指名して、舞台にあがった方が、なんと県庁幹部。監査委員会事務局長の山本さんでした!
 落語通で有名ですが、とうとう文化会館大ホールの舞台に登場でした。
 終演後、出口でお会いしたので「事前に頼まれていたのですか」とお聞きしたら、「いや、前の席に座っていたら突然指名されました」と。
 若くて美人の芸人さんと共演できて、「キス」までできたのですから大満足でしょう。



 三三師匠は、「短いながらも高座は楽しく真剣に(見えないでしょうが)つとめていますからねー。福井「いこさ寄席」はロビーでスタッフや地域のかたがさまざまな企画をして、いつも頭が下がります。柳家三三」と書いておられます。こういう気配りも嬉しいですね。

     ※「キス」は指でつくったキツネさん同士のキスです・・・・念のため。



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  朝日新聞が新潟県知事と、前の米政府の原子力規制委員長だったグレゴリー・ヤツコ氏との対談を記事にしていますが、福島原発事故と再稼働、原子力防災を考えるうえで興味ぶかい内容です。
 先日の福井県議会でも原子力防災問題をとりあげましたが、こういう問題をきちんと解決しない安倍政権、原子力規制委員会、そして福井県の態度は問題です。
 再稼働以前の問題でしょう。



■朝日・・・・≪原発の避難計画「有効策作れず」 新潟知事が見直し要望≫

  東京電力柏崎刈羽原発のある新潟県の泉田裕彦知事が、東日本大震災発生時に米政府の原子力規制委員長だったグレゴリー・ヤツコ氏と対談し、原発事故や地震の複合災害が起きた際の住民避難について「国の制度全般を見直さない限り、自治体が有効な避難計画を作るのは不可能だ」と明言した。

泉田知事は福島第一原発事故の検証と総括が終わるまでは原発再稼働の議論に入らない考えを改めて強調したが、「有効な避難計画の策定」も再稼働への新たなハードルになる可能性がある。


  東京都内で12日夜に対談した。ヤツコ氏は柏崎刈羽原発について「地元の避難計画はできているのか」と質問した。

泉田知事は「機能しない計画は作れるが、実効性が伴わない」と答え、理由として労働者の被曝(ひばく)線量限度が法令で厳しく定められており、住民輸送に必要なバスの運転手に避難指示区域に入る指示をするのが難しいと指摘。「民間人の線量基準を緩めるか、救助してくれる部隊をつくるか、この合意なしに自治体に避難計画を作らせるのは無理だ」と強調した。すでに避難計画を作った自治体もあるが、泉田知事は「形だけで実際には機能しない計画だ」とも述べた。ヤツコ氏は「避難計画が不十分なら、米国では原子力規制委が原発停止を指示するだろう」と指摘した。(奥山俊宏)

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 新潟県の泉田裕彦知事と米原子力規制委員会(NRC)のグレゴリー・ヤツコ前委員長の対談の主なやりとりは以下のとおり。

―泉田知事「福島では病院や高齢者福祉施設での無理な避難で多くの命が奪われた。柏崎刈羽原発の5キロ圏内に2万2千人、30キロ圏内に46万7千人が住む。原発事故や地震・津波の複合災害が起きた場合の実効性ある避難計画を作るのは極めて難しい。政府は強制避難をさせる方針だが、複合災害の下で46万7千人を避難させる前提で避難計画をつくれと言うのは、極めて現実から乖離(かいり)している」

「福島の事故では住民避難や物資支援のため新潟からバスやトラックを出したが、民間企業の運転手は危険地帯に入ることを拒否した。避難指示が出ている所に民間人を入れるのは極めて困難だ。米国では救助に行く任務を負う州兵が存在している」

  ヤツコ氏「州兵や地元の保安官だ」

―知事「日本では、消防隊が行くのか、自衛隊が行くのかという議論すらしていない」


  ヤツコ氏「とても驚きだ。緊急対応はとても難しい。米国ではそれらの事項の多くは事前に想定して計画をたてている。計画があってしかも訓練されていないと、原発は稼働できない。柏崎刈羽はどうすればいいと考えているのか」

―知事「国が今の法体系を見直し、少なくとも地方自治体に対応権限を与えてくれないと、我々だけではどうしようもない」

  ヤツコ氏「米国では事前の計画で避難先も定め、どの方法でどの道路を通るかも決めている。時間帯に応じて最良の避難方法を割り出す詳細なコンピューターモデルも開発されている。それらはすべて連邦政府の審査を受けている」



――米国では、原子力規制委員長と州知事が会うことはありますか。

  ヤツコ氏「定期的にある。緊急事態対応の話や原発の現状の話をする」

――泉田知事は日本の原子力規制委員会の委員長に面会を申し入れ、昨年からずっと断られています。

  ヤツコ氏「会うのはいいことだ」
  
  知事「原子力規制委は政府機関に勧告をする権限がある。バス運転手ら民間人の事故時の被曝(ひばく)線量限度の引き上げなどについて勧告してくれればいいのに、委員長は『私の仕事ではない』と逃げている。原子力規制委は、ハードウエアだけの安全水準を確認して仕事を終わりにしようとしている。住民の命を守ってくれる組織に見えない」

――実効性ある避難計画の策定が柏崎刈羽原発の再稼働の前提条件ですか。

  知事「福島の事故の検証と総括をするまで、再稼働は手続きも含め議論しない」