亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

景気後退を意識し始めた商品市場

2008年07月17日 17時29分54秒 | 金市場
インフレ抑止か景気重視か、はたまた金融危機か。難しい選択をバーナンキFRBは突き付けられ、議会証言や講演などで表明される方針や分析の解釈をめぐって市場も混乱気味・・・というか困惑気味というのが足もとの株式から債券(金利)、為替から商品市場までに見られる現象といえる。ドルを買い持ち(ドル・ロング)している人は、インフレ抑制に力点を置くだろう(利上げもアリ)と受け止め、ドルを売り持ち(ドル・ショート) . . . 本文を読む
コメント (3)

上空は夏本番

2008年07月15日 20時33分14秒 | 徒然(つれづれ)
本日は午後、ある勉強会で話をさせていただいた。会場は先方の会議室。当方は参加されている方の大半の方の顔は知っている・・・または見覚えがある。名前と顔が一致する方も多い。あるいは、平日はほぼ毎日拝見しております、という方も。しかし、皆さんはお一人を除いて私とは初対面。という方々に囲まれて話すのは異次元の体験のようだった。 これって情報の非対称性というんだろうなぁ。 先週末機内から撮った写真。夏本 . . . 本文を読む
コメント (2)

地銀に広がる財務内容への懸念

2008年07月15日 18時19分17秒 | 金市場
何度かここで書いてきたが、次のテーマが銀行の不良債権の拡大だが、これまでのように国際的に名の通ったところに加えて、地銀レベルの不良債権の拡大が草の根的な金融セクターの痛みをイメージさせ、結局貸し渋りなど資金還流の悪化から雇用に響き、利上げをますます遠のかせ、ドルの押し下げ材料となり、逆にドル建て金価格を押し上げるとしてきた。そのままの流れとなってきた。先週末のカリフォルニアのインディマック・バンコ . . . 本文を読む
コメント (1)

まずは市場心理の暴走を止める

2008年07月14日 20時16分54秒 | 金市場
政府系住宅金融2社への対応策として発表されたものは、いずれも細部をこれから詰めるというもので、おおむね市場心理の暴走を止めるというのが第一義であったように見える。まずは今夜のフレディ・マックの30億ドルの短期債の入札を無難に終えてということ。朝も書いたが、終えられないで先行きへの“懸念”というひび割れが走ったら最後、そのヒビをこじ開けて亀裂を大きくしようという力が働くのが市場の常ゆえ、万全を期した . . . 本文を読む
コメント

にわかに高まった金融不安、対応策発表との話

2008年07月14日 07時44分08秒 | 金融市場の話題
日本時間の今朝6時過ぎにウォール・ストリート・ジャーナルのネット版が(事情通の話として)伝えるところによると、米金融当局は現地時間の今夜、ファニー、フレディについてのやはり何らかの対応策を発表とのこと。 本日予定されているフレディ・マックの短期債入札(30億ドル)を座視するにはリスクが高すぎるということ。これは、そうでしょう。(記事には具体的な時間は触れられていないが)考えられる時間帯は東京の株 . . . 本文を読む
コメント

節目の1週間です

2008年07月13日 23時53分01秒 | 金市場
火急の資金繰りに支障をきたしているわけではないけれど、気になるファニー、フレディ。とくにフレディ・マックは14日月曜日に30億ドルの短期債の入札日になっているとのことだが・・・。不首尾に終わると事態は急転直下・・・ということにも成りかねないのでその前に当局が動くのか否かというギリギリの攻防が続くのだろうか。逆にうまくいくと「アナタ達は(市場という意味)、考えすぎナンヨ」とばかりに(株などは)ショー . . . 本文を読む
コメント

ETFの急増

2008年07月12日 23時58分56秒 | 金市場
本日は夕刻より京都にて勉強会開催につき準備と移動で更新が遅くなった。けさチエックしてETFの増加の数量には、みなさん同様に驚いた。今月は増えるであろうとは予想していたので、それ自体に驚きはないが一度にこのタイミングは、やはり足もとの金融環境を反映してのものだろう。6月の中旬に書いたのだが、7月は年金を中心に資産組み換えのタイミングゆえ、この環境下増えることは想定済み。しかし1日で46トンも来るとは . . . 本文を読む
コメント (2)

何が金価格上昇の中心材料(メイン・ドライバー)なのか

2008年07月11日 18時18分34秒 | 金市場
昨日、イランのミサイル演習実写(・・訂正 実射)という「地政学的リスクの高まりにより金が買われた」という市況解説に疑問を持っているというニュアンスでここに書いた。昨夜は、その第2弾のミサイル発射が伝えられたので、欧米メディアは、もちろんこの材料を金価格の押し上げ材料として取り上げている。もちろんそれは否定しないし、多少は材料にはなっていると思う。 問題は、では今なにが価格上昇のメイン・ドライバー . . . 本文を読む
コメント (12)

逃げる利上げ環境

2008年07月10日 15時37分20秒 | 金市場
日本時間で昨日夕刻から夜にかけ海外市場ではイランによるミサイル発射実験が伝えられた。いわゆる「地政学的リスク」の高まりだが、通信社などの解説では、これにより金が買われたと伝えられているが、違和感がある。金市場はここまで原油価格の上昇には目立った連動性を見せていない。今週に入ってからの原油の急落に際して金も少し下げたが、原油に連れ安というよりも「原油の急落⇒それを好感してNY株上昇⇒ドル買い⇒金売り . . . 本文を読む
コメント (2)

アナリスト・レポートによる過度のウォーニング

2008年07月09日 17時14分47秒 | 金融市場の話題
このところ米系の投資銀行(証券会社)あるいは商業銀行(銀行)のアナリストの手によるセンセーショナルなレポートが出ては、指摘された銘柄の株価が急落したり、また業種が急落したり、それが商品市場でも同じような状況が起きている。 一昨日の政府系住宅金融会社(ファニーメイ、フレディマック)の増資の話もそうだったし、6月中旬にゴールドマン・サックスが米銀は650億ドル(7兆円)の追加資本増強が必要というもの . . . 本文を読む
コメント (3)