マクロビオティックな歯医者さんの食と暮らし                   食養塾 無何有庵の日々

無(む)と空(くう)の癒しの時間の中で、心食動息の一つ一つを共に考えていきたいマクロビオティックなスペース。

土脈潤起(つちのしょううるおいおこる)

2015年02月20日 10時42分12秒 | 庵主の日記
福岡での仕事を終え、京都で一泊、その後福井の勝山に雪男に会いに行ってきました。

丁度、患者さまが住んでおられる地でもありますので、夜はご一緒においしいお酒とお久しぶりの近況報告。
楽しい時間を過ごさせて頂きました。

スキージャム勝山は、時々訪れるスキー場ですが、勝山の山の上にありますので、地元の町中と比べるとやっぱり雪だらけ。雪男はその雪につられて早朝からウキウキ出かけて行くわけですが、私はもう随分と前にスキーを止めたので、インドアでひとり時間を満喫します。
スキージャム勝山の一番大きなホテルの中に、素敵なイタリアンレストランがありまして、そこで朝から晩までワインを飲みながら、本を読むというのが最高の贅沢なのです。
ま、頑張ってきた自分へのご褒美ということで・・・(笑)

で、18日の午後までそこで過ごして、一路香川に戻ってきたのですが、道中は標高がさがると雪から雨に変わり、まさに「土脈潤い起こる」という雰囲気でした。

冷たい雪が暖かい春の雨に代わり、大地に潤いをあたえる頃。寒さもゆるみ、眠っていた動物も目覚めます。

そんな自然の営みを肌に感じながら、この豊かさを壊してはいけないという思いが大きく膨らみました。

福井は原発銀座でもあり、丁度、この春再稼働かと世論高まる「高浜」の標識を通り過ぎるその時、周りの田畑の水温む風景に心が痛み、それでも季節は変わらぬ巡りを淡々と繰り返していることとのギャップに、なんだか夢を見ているような心現にあらずというような感じでした。

日本海側の地の独特な雲に覆われた空は、さらに不安が増すようで重たく思いましたが、それでも少しずつ雪国にも春が訪れているのだなと、どこか救いのようなものを大地に見ることができました。

一週間も家を空けていると、我が家の庭にはすっかり梅の春がやってきておりました。







私の安物の一眼レフではこれが精一杯のショットですが、老木の白梅の木がいっぱいの花をつけて誇らしげに凛としているのがうれしい朝でした。

梅が満開になると、次は雪柳、山吹、小手鞠と、一年で一番美しい我が家の庭へと一気に移り変わります。
もうすぐ、です。

そして、日当たりが悪いのでいつも遅い色づきの金柑も、随分黄色くなってきました。



少し青いまま、ちぎってエプロンでこすって口に放り込むと、もう、すっかり甘くなっていて、これでは熟れる前になくなるかも~っと、庭に出る楽しみが増えてニンマリ・・・。

やっぱり香川の方があったかいです。
ありがたいことですね。