リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

ノーコード/ローコード&ACID

2020年06月19日 13時28分27秒 | 日々のこと
ITの発達でアプリを制作する人が不足していることを背景に、難しいコンピュータ言語を使わずともアプリを作ることができる方法が開発されてきたようです。ノーコード/ローコード(no code, low code)と言うそうですが、コード(コンピュータ言語による記述)書く必要なし、または少しだけでいいということです。これならちょっとかじってみて、一儲けしてみようかという気になってきました。(笑)

音楽の世界では20年くらい前にACIDという音楽制作アプリ(そのころはアプリという言い方はなかったですが)が発表されました。コンピュータとDAW(digital audio workstation)を使って音楽を作るためには、全ての音を何らかの形で(楽譜に書いてもいいし、直接コンピュータに打ち込んでもいいです)全て指定する必要がありました。それがACIDにおいては数小節分(1小節でもOK)のデータをつなげていくとあら不思議、曲になってしまいます。もちろん単純にWAVファイルをつなげただけではまとまった曲にはならず、ACIDアプリで使えるよう音楽素材データを加工してあります。(そういう加工をすることをAcidizeと彼らは呼んでいました)

もちろんちゃんとした曲にするには音楽のことを知っていないといけませんが、何も知らない人でもそれなりに流れるつながりはすぐに作ることができます。現在バージョンを重ねて進化していますが、なんか「逆進化」みたいな感じで普通のDAWに限りなく近づいているような感じがしています。

ACIDを使って作った曲ってどんな感じの音楽になるの?って思われた方のために作例を聴いて頂きましょう。20年くらい前に三省堂の英語教科書のために作った音楽です。2/3くらいははACIDで作り、それをLogicというDAWに取り込み残りのパートは私が作りました。どのパートが私が書いたものか分かります?ACIDを使うと一見早く作れそうですが、音源のデータをついつい吟味しすぎてしまうので、実際には最初から全部書いた方が早く作れたかも知れません。

三省堂英語教科書リズムコーナーの音楽
(バロック音楽とは何の関係もない音楽です。念のため)