リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

LuteFest 2022

2022年04月15日 11時58分51秒 | 音楽系
アメリカリュート協会からリユートフェスト2022の案内が届いています。オンラインではなく対面のフェストです。In-person Festって書いてありましたので、実際に人が集まる、というのはin-personって言うんですね。

LuteFest 2022

期日は6月26日から7月2日までで、会場はクリーブランドのケース・ウェスタン・リザーブ大学です。クリーブランドは五大湖のひとつエリー湖の南岸にある街です。場所柄冬は寒そうなところですが、会期の6月後半から7月始めは快適な季節でしょう。



講師陣はロバート・バルト、ポール・オデット、ナイジェル・ノース、エドゥアルド・エグエス、ホプキンソン・スミスなど蒼々たる面々、ホピーはレクチャーもする予定です。あと通奏低音やアンサンブル、特定のレパートリーのレッスンもあるようです。

なかなか魅力的なコースですが、コロナ禍が感染に治まっていない状況なのでまだ渡航には面倒くさいことがあるようです。調べてみましたら、

1.ワクチン接種完了証明書(海外渡航用の新型コロナウイルスワクチン接種証明書)
2.出発前1日以内に行った新型コロナウイルス検査による陰性証明書

この2.が面倒くさそうですね。PCR検査でその日のうちに結果を出して証明書を出してくれるところを探さなければいけません。追加接種した人は帰国してすぐ帰宅できます。

クリーブランドへは、シカゴオヘア空港(またはトロントやサン・フランシスコ)を経由してクリーブランドホプキンス空港まで行きます。所要時間は15,6時間です。チケットは、以前だと往復で10万を切るのがざらでしたが、調べたところでは20万前後といったところです。

講習会に参加するにはリュートを持って行く必要がありますが、一番確実なのはチケットを2枚購入すること。リュート様には窓際に座ってもらう訳です。このパターンはエコノミー席でもお隣が愛するリュート様ですので、とてもゆったりします。でもお値段が・・・

ユナイテッド航空だと、座席上方のラゲッジスペースに入る楽器なら優先搭乗させてもらえるようなサービスがありました。もちろんチケットは一人分です。これはある事件※が原因でそういうサービスを始めたようです。現在適用されているかどうかわかりませんが、私自身は数年前に2回ほどこのサービスでギターやリュートをラゲッジ・スペースに入れてもらったことはあります。ただしラゲッジ・スペースに入ることが条件なので、大きめのバロック・リュートだと上手く入らないかもしれません。クラシック・ギターは確実に入りますが、アーチ・リュートやテオルボはダメです。もっともアメリカの講習会に大きなテオルボを持って行く人はそういないでしょうけど。

以上興味がある方のための情報でした。

※ある事件
アメリカのカントリー&ウェスタン歌手の人がユナイテッド航空を利用しました。彼の手持ちのギターに関してはキャビンに入れてもらえず泣く泣く荷物スペースへ入れることに。ところが彼は機上から荷物の扱いを見て驚きました。職員が彼の大事なギターを放り投げて入れているのです。到着してギターのケースを開けたら案の定ギターはバラバラになっていました。(荷物受け取りのベルトコンベアの段差でとどめという感じでしょう)彼は楽器を保障してほしいとユナイテッド航空に掛け合いましたが、けんもほろろ。そこで彼はその一部始終をお得意のC&W調の歌にしてYou Tube 投稿しました。するとそれが驚くべき再生回数になったのです。慌てたユナイテッド航空側は急遽彼に謝罪し、保障に応じたということです。