しかしペグ回し器を演奏会で使うわけにもいきません。結局は弦を交換するときにくらいしか使い道はなさそうです。楽器にくっつけておくわけにもいかないので、調弦する度に横に置いてあるペグ回し器を取りペグを回し、終わったら元の場所に戻すということをいちいちしなくてはなりません。
昔の人はもちろんこんなシチ面倒くさいことはやらず素手でペグを回していたんでしょう。現代には音程の狂いがより少ない合成樹脂弦があるので、それを使えばペグ回し器を使いたくなる場面は減るかもしれません。ガット弦を使っている方でこういったペグ回し器を使うというケースが多いようですが、これは方法論としては矛盾しています。昔の弦を使うなら昔の方法で調弦、です。
ガット弦はよく狂いますから、とにかく高い頻度で素早く弦を調整する必要があります。いちいちペグ回し器を使っていては時間がかかってしかたありません。素早くきちんと出来る人こそがガット弦を使いましょう。
将来は左横に置かれたAI搭載の調弦ロボットが、私の脳波を感じ音程を聴き取って素早く正確にペグを回してくれるようになるといいですねぇ。