3曲目としてマーラーの交響曲第5番第一楽章を聴いてみました。2曲目の古楽オケとはうって替わり大オーケストラの作品で超微細ピアニシモから大音量フォルテシモまで出て来ます。
出だしのトランペットのソロ、続いてピアニッシモで導入されるテーマがだんだん盛り上がりフォルテのテュッティに至る流れを聴いてみました。
Xiaomiではこういう極小から巨大な音の流れがある音楽はやはり力不足のようです。テーマが導入される箇所では大太鼓の極低音が聴かれるはずですが、ちょっと物足りません。フォルテに盛り上がっていく箇所も音の分離が悪く7thの音がはっきりしないし、迫力にも欠けます。全体的に薄っぺらな感じがしますが、この手の曲はXiomiの限界が一番よく聞こえてしまいます。
これがShureだとそつなくPPからffまでバランスよく聴かせます。ただあまりに優等生的な感じがしないでもないですが、実際のオーケーストラを生で聴くとこんなもんだと思います。
Technicsの場合は、Xiaomiで全く上手く再生されていなかった主題導入部の極低音がとても豊かにしっとりと鳴っています。でも生のオーケストラでは座る席の差があってこう上手い具合にはなかなか聞こえてこないとは思います。ffの部分もそうですが、ちょっと誇張された響きだと分かってはいますがサウンドとしてはすごく美しくずっと聴いていたい感じがします。
Shureで聴いた音が生に近いし録音エンジニアもそのあたりを意図したと思いますが、Technicsで聴いた音は人工的ではあるもののとても心地よいサウンドです。