著者の窪島誠一郎さんと友人だという私の友人が「すごく感動して泣きっぱなしだった」の言葉を添えて、
貸してくれたのは「流木記」-ある美術館主の80年ーと副題が書かれている新作だった。
ご存じの方も多いでしょう。
長野県上田市に「信濃デッサン館」と「無言館」という美術館を開設された方。
さらに人々にその存在を知らしめたのは、生父と30数年ぶりに再開した昭和52年の新聞紙面ではなかろうか。
その父とは作家の水上勉さんだったから。
今まで窪島さんの本は何冊か読んでいたが、今回80才を前にして、本当に赤裸々にご自身の気持ちを書かれている。
私の友人が生身の彼を知っているだけに、涙・涙だったのも頷ける。
現在「信濃デッサン館」の所有作品のほとんどは、長野県立美術館が2021年4月にリニューアルオープンした際に、寄贈、一部売却されている。
その経緯、それに伴う窪島さんの心情が切々と綴られている。
なぜ・・・・・なぜ・・・・・彼のなぜが、私たちの思うなぜが、この本で語られている。
読み終わる日、8月7日の信濃毎日新聞に
「無言館】設立の物語 ドラマ化 27日・日テレ系「24時間テレビ45」内で放送
とあった。
「無言館」は戦争で命と共に絵を描くことを奪われてしまった若者たちが残した絵を集めた美術館。
無言館、幾度も見ていますが、何とも悲しいです。
どうぞ、このテレビをご覧ください。
また本もお読みいただければ幸いです。
読みいただきありがとうございました。
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