院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

漢方薬を疑う

2013-07-14 05:27:37 | 医療
 漢方薬は本当に効くのだろうか?生薬で効くものは確かに効く。センナなどは下剤として製剤化されている。

 漢方薬は多数の生薬を料理のレシピのように配合している。あのような配合でなくてはいけないのだろうか?たったひとつの生薬を加えても外してもいけないのだろうか?漢方薬を料理とみなすなら、一剤も足したり外したりできないだろうけれども。

 中国4000年の歴史と言うが、漢方は実は江戸時代に日本で大成されたもので、中国産ではない。漢方薬は厳密な効能テストが行われていない。昔から生き残ってきたという理由で臨床試験を回避しているけれども、昔とは江戸時代に過ぎないということを多くの人は知らない。(4000年前からだと思いこんでいる。)

 医療現場では漢方薬の粉末が用いられる。漢方薬の作用を料理のような効能だと考えれば、粉のまま飲むのは、粉末スープを粉のままで飲むのと同じで、味や香りというせっかくの効果がなくなるのではないか?

 20年ほど前、小柴胡湯の二重盲検試験が行われているとのうわさがあったが、試験の結論はついに発表されなかった。たぶん、有効という結果が得られなかったのだろう。それならそれで、結果を発表してほしかった。

 漢方薬は、常にあいまいな立場に置かれてきた。そこには利権や政治の力が働いているような気がしてならない。